大会報道 【卓球】張本・平野チームが銀 最強中国に肉薄<ユース五輪2018 最終日の結果>
2018.10.16
文:ラリーズ編集部
*写真は平野美宇(日本生命・左)、張本智和(JOCエリートアカデミー・右)
<第3回ユースオリンピック競技大会(アルゼンチン・ブエノスアイレス) 2018年10月6日~10月18日>
張本・平野チームが銀、張本が一矢報いる
15日、ユースオリンピック競技大会卓球競技は9日目、最終日を迎え、混合団体の準決勝〜決勝が行われた。混合団体は男女1名ずつで構成されるチーム戦で、1番手が女子シングルス、2番手が男子シングルス、3番手が混合ダブルスとなっている。
日本代表として、張本智和(10月度男子世界ランキング8位・15歳)=JOCエリートアカデミー=、平野美宇(10月度女子世界ランキング9位・18歳)=日本生命=が出場しており、準々決勝までは快勝で勝ち上がってきた。
準決勝はモアガド・トゥルース(同173位・16歳)=スウェーデン=擁するセルビア/スウェーデンペアとの対戦となった。モアガドは2017年世界ジュニアで中国勢を下し準優勝したことから、「ヤン・オベ・ワルドナー(スウェーデン、1992年バルセロナオリンピック金メダリスト)2世」とも言われている強豪選手だ。1番手、平野がセルビアの選手に対してゲームカウント3-1で勝利し、運命の2番手を迎えた。
張本は第1ゲームを先取するもその後モアガドのトリッキーなプレーに流れを奪われゲームカウント1-3で混合団体種目で初の敗北を喫したしかし総合力で勝る日本は張本・平野のダブルスでゲームカウント3-1で勝利し、決勝進出を決めた。
そして迎えた決勝の相手はやはり最強・中国。シングルス種目では張本、平野はそれぞれ王楚欽(同105位・18歳)、孫穎莎(同37位・17歳)に苦杯を嘗めさせられていた。
1番手、平野は孫穎莎と対戦。序盤から積極的な攻めを展開し、ゲームカウント2-1とついにユース五輪女王を追い詰めるも、第4ゲーム、デュース戦で最後の一点が遠く、そこからゲームカウント2-3で逆転負けを喫した。
後がなくなった日本チームは張本対王楚欽の試合に望みを託すことに。シングルスでの悔しさを胸に臨んだ張本は第1ゲームこそ奪われたものの、そこから立て直し、ゲームカウント3-1でリベンジに成功し、ラストのダブルス勝負に持ち込んだ。
流れは日本チームに傾きかけていたが、土壇場で実力を発揮するのが中国選手の恐ろしい特徴でもある。王楚欽/孫穎莎ペアは序盤から猛攻を仕掛け、2ゲームを連取、張本/平野ペアも負けじと第3ゲームをデュース戦でもぎ取るも、第4ゲームは中国に大量リードを許し、そのまま敗北。2大会ぶりの金メダル獲得はならなかった。
しかし、平野は孫穎莎に肉薄し、張本はシングルス種目での借りを返した。力の差はほとんどないように思える。2年後に迫った東京という大舞台でのリベンジに期待がかかる。
ユース五輪2018 9日目の結果
混合団体 準決勝 日本 2-1
◯平野美宇 3-1 SURJAN Sabina(セルビア)
6-11/11-3/11-9/11-6
張本智和 1-3 ◯モアガド・トゥルース(スウェーデン)
11-4/9-11/9-11/9-11
◯張本智和/平野美宇 3-1 モアガド・トゥルース(スウェーデン)/SURJAN Sabina(セルビア)
11-5/11-4/8-11/11-4
混合団体 決勝 日本 1-2 中国
平野美宇 2-3 ◯孫穎莎(中国)
4-11/11-7/11-7/13-15/1-11
◯張本智和 3-1 王楚欽(中国)
9-11/11-7/12-10/11-3
張本智和/平野美宇 1-3 ◯王楚欽/孫穎莎(中国)
8-11/6-11/14-12/5-11
ユース五輪2018 最終結果
男子シングルス
<優勝>
王楚欽(中国)
<準優勝>
張本智和
<ベスト4>
林昀儒(チャイニーズタイペイ)、カナック・ジャ(アメリカ)
女子シングルス
<優勝>
孫穎莎(中国)
<準優勝>
平野美宇
<ベスト4>
DRAGOMAN Andreea(ルーマニア)、KAMATH Archana Girish(インド)
混合団体
<優勝>
中国
<準優勝>
日本
<ベスト4>
チャイニーズタイペイ、セルビア/スウェーデンペア