36歳ボルが世界ランク1位に返り咲きの理由とは?|卓球世界ランキング男子(3月最新発表) | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

卓球世界ランキング 36歳ボルが世界ランク1位に返り咲きの理由とは?|卓球世界ランキング男子(3月最新発表)

2018.03.07

文:座間辰弘(Rallys編集部)

ティモ・ボルが再び世界ランキング1位に上がった理由とは?

ITTF(国際卓球連盟)より公開された2018年3月の世界ランキング。男子トップ10で最も大きな変化は、ティモ・ボル(ドイツ、前回3位)が1位に返り咲いたことだ。ティモ・ボルは2月のヨーロッパトップ16でオフチャロフ(ドイツ、同1位→3位)を破り、優勝している。男子のチームランキングでも、ドイツが中国、日本を抜いて1位になっており、ここ最近のドイツの活躍が際立っている。

トップ10以下では、チームワールドカップで張本を3-0で下したライアム・ピッチフォード(イングランド、同85位→53位)がランキングを上げている。

3月の大会に出場した選手の主なランキング変動

今月開催された主な試合は、チームワールドカップとヨーロッパトップ16である。ここでポイントを稼いだ選手がランキングを上げている。

今回、ティモ・ボルはチームワールドカップには出ていないが、ヨーロッパトップ16で1800ポイントを稼ぎ、合計ポイントを増やした。

今年から適用されたITTF新ランキングルールでは、年間の世界ランク対象大会のうちポイントの高い8試合のみがランキングに反映される。

樊振東(中国、同2位)は、どの大会でも安定して上位に進出しており、ポイントが既に高いため伸びしろが少ない。唯一、昨年6月に行われた中国オープンが1350ポイント(棄権による2回戦敗退)と低いので、今年のプロツアー大会でこれを上回るポイントを稼げば、その分ポイントが上がるため、1位も射程圏内と言える。

また今回発表の世界ランキングでは、昨年2月のカタールオープンのポイントが失効し、同大会でベスト4に入った中国選手の方博(同30位→48位、2015年世界選手権シングルス2位)、ベスト16に入った張継科(同54位→70位、ロンドン五輪シングルス金メダル、2011年・2013年世界選手権シングルス2連覇)がランキングを落としている。通年で試合に出続けなければ、どんなに過去の実績がある選手もトップを維持できないのが、新ランキングの厳しさだ。

2018年3月期の卓球世界ランキング

男子卓球世界ランキングトップ10

1 (3)ティモ・ボル(ドイツ)・・・15705ポイント
2 (2)樊振東(中国)・・・15645ポイント
3 (1)ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)・・・15465ポイント
4 (4)林高遠(中国)・・・13974ポイント
5 (5)許昕(中国)・・・13720ポイント
6 (7)黄鎮廷(香港)・・・12890ポイント
7 (6)丹羽孝希(日本)・・・12840ポイント
8 (9)サイモン・ゴジ(フランス)・・・12398ポイント
9 (7)馬龍(中国)・・・11990ポイント
10 (10)松平健太(日本)・・・11835ポイント

日本選手の卓球世界ランキング

日本選手の世界ランキングは以下の通り。

日本男子の卓球世界ランキング(50位まで)

7(6)丹羽孝希・・・12840ポイント
10(10)松平健太・・・11835ポイント
12(11)張本智和・・・11040ポイント
14(14)水谷隼・・・10970ポイント
20(23)吉村真晴・・・9824ポイント
23(27)上田仁・・・9588ポイント
27(19)大島祐哉・・・9212ポイント
36(23)吉田雅己・・・7689ポイント※
※吉田の吉は土に口

日本男子の順位については丹羽、松平、張本、水谷の順番に変更は無かった。3月のカタールオープン、ドイツオープンの結果により順位の変動が予想される。

2月のチームワールドカップで大活躍した上田仁は、今回900ポイントを加算している。また、昨年2月のカタールオープンでドイツのオフチャロフに勝って上位進出した吉田雅己は同大会のポイント失効により大きく順位を落とした。

写真:AP/アフロ