今回は、クロアチア代表として東京五輪団体戦に出場することになっているフラン・コジッチ(クロアチア)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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フラン・コジッチとは?
フラン・コジッチは、クロアチアを代表する選手です。数々の国際大会でベスト8以上の成績を残すなど、世界のトップ選手の仲間入りを果たしつつあります。各国のトップ選手にも勝利した経験があり、今後活躍が期待される期待の選手でもあります。
バックハンドを軸としつつ、トップクラスの威力を持つ台上のフリックやチキータを武器に相手を翻弄するプレースタイルが特徴の選手で、その特長が使用用具にも表れています。それではフラン・コジッチのプロフィールについて詳しく見ていきましょう。
プロフィール
フラン・コジッチは、1992年1月8日生まれの29歳(2021年6月時点)です。クロアチア出身で、現在はクロアチア代表として国際大会で活躍しています。
国際大会ではベスト8に入賞する機会も多く、他国のトップ選手に勝利した経歴もあります。2019年のハンガリーオープン男子シングルスではロベルト・ガルドシュ(オーストリア)に4-1で勝利しているほか、同年のオマーンオープンでは及川瑞基(木下グループ)に4-1で勝利しています。
また、欧州圏の選手との相性が良く、2019年のヨーロッパ選手権ではデニ・コズル(スロベニア)に対して3-2の接戦を制すと、翌年のカタールオープンではセドリック・ヌイティンク(ベルギー)に4-0のストレートで勝利、その次にワン・ヤン(スロバキア)に4-0とストレートで連続勝利しています。
2021年の東京五輪にはクロアチア代表として団体戦に出場することが決定しています。
プレースタイル
フラン・コジッチは右シェーク裏裏の攻撃型で、台上の強打と中陣での打点の早いドライブが特徴の選手です。前陣でのブロックにもセンスを感じさせる部分があります。
フラン・コジッチは台上技術のうちフリックとチキータを多用します。中でもフリックはスピードがありしばしば得点源となっています。威力のある台上技術はそれだけで相手を翻弄することができ、自分に有利な展開に持っていくことが容易となります。その一方で、全身を使って打つことが多くなるため返球された時に一気に不利になるリスクがあります。
フラン・コジッチはそのリスクを減らすために、威力を抑えてコースを突くフリックをすることもあります。これにより相手の強打を防ぐと同時に自分の体勢をすぐに戻すことが可能となります。また、中陣での早いドライブも得意としているため相手を揺さぶることが可能となります。
使用用具
フラン・コジッチはBUTTERFLYの用具を使用していて、ラケットがアウターカーボンの『ビスカリア』、ラバーはフォア面に「テナジー」シリーズ、バック面に『ディグニクス09c』を使用しているそうです。
『ディグニクス09c』はBUTTERFLYから発売されている「ディグニクス」シリーズの中で最も新しいラバーです。トップシートは粘着成分を配合していて、「ディグニクス」シリーズの特長であるスポンジと組み合わさって強力な回転を生み出します。
多くのBUTTERFLY契約選手が使用していて、フォア面のみに貼るか両面に貼る選手が多数を占めています。一方でフラン・コジッチはバック面に『ディグニクス09c』を使用しています。
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世界ランキング
フラン・コジッチの世界ランキングは92位(2021年6月時点)です。2018年の10月に急上昇するとその後は変動を繰り返しながら上昇してきています。自身最高ランクは2020年12月の90位です。
国際大会での主な成績
2012年 | クロアチアオープン | U21男子シングルスベスト8 |
2013年 | カタールオープン | U21男子シングルスベスト4 |
スウェーデンオープン | U21男子シングルスベスト8 | |
2017年 | スロベニアオープン | 男子ダブルスベスト8 |
2019年 | セルビアオープン | 男子シングルスベスト8 |
まとめ
クロアチアの3本柱の一端を担う実力派が、五輪の舞台でその実力を見せることができるのか。今後の彼の活躍に注目です。