卓球×インタビュー 江宏傑、日本リーグとのダブル参戦と沖縄への思いを語る〈琉球アスティーダ特集#6〉
2018.10.27
Tリーグの男女8球団の中で唯一、日本実業団リーグとのダブル参戦にチャレンジする琉球アスティーダ。
来年創設が計画されているジュニアチームが出来れば、ジュニア、実業団、Tリーグと3カテゴリーにまたがる連続性のある選手育成・強化が出来ることとなり、関係者からの注目が集まっている。
そんなアスティーダから実業団とTリーグの両方に参戦するのが江宏傑と小澤吉大の2名だ。
今回は福原愛(Tリーグ理事)の夫としてTVCMにも出演するなど、その甘いマスクで日本でもすでに人気と知名度の高い江宏傑に、アスティーダの魅力と実業団とTリーグのダブル参戦のメリット聞いた。
(取材・文・写真:川嶋弘文 ラリーズ編集長/通訳:張一博 琉球アスティーダ)
日本リーグとTリーグダブル参戦
ーー沖縄に来るのは何回目ですか?
江:今回で5回目くらいです。台湾から近いし、人が優しくて楽しい場所です。
ーー江選手が昨年入団して琉球アスティーダは日本リーグの2部から1部に昇格し定着しました。そんな中でのTリーグからのオファーだったと思いますが、参戦に迷いはありませんでしたか?
江:僕は本当に沖縄が好きです。元々旅行で来て魅力を感じ、昨年からは琉球アスティーダの一員として(日本実業団リーグの)ホームマッチで沖縄でプレーをする度に、とても応援してもらえる。Tリーグにもアスティーダが参戦するから出て欲しいとオファー貰った時も迷わずOKしました。
ーーTリーグではどんなところを見て欲しいですか?
江:僕はスピード重視のプレースタイルなのが特長。そこを見て欲しいです。台湾から沖縄までは近いので台湾のファンにも見に来て欲しいと思っています。
ーー実業団とTリーグの両方に出ると思いますが、参加の目的や気持ちの面で何か違いはありますか?
江:臨むスタンスに大きな違いは無いです。目の前の試合を全力で戦うだけです。日本リーグもTリーグも出てる選手はみんな強いから。
Tリーグの方は同じ台湾の荘智淵と陳建安もチームメイトなので、そこに日本を代表する選手たちも加わり、本当に強い。
日本リーグの方はもっと自分が勝たないとと思ってます。
ーーアスティーダはジュニアチームを作って沖縄から世界へ羽ばたく子どもたちを育成する計画があると聞いています。この計画についてはどう思いますか?
江:素晴らしいことだと思います。昨年沖縄の地元の子どもたちと交流する機会がありました。そのイベントは卓球部やクラブに入っていない一般の子どもたちに卓球の魅力を伝えるという内容でしたが、機会があれば、沖縄で真剣に卓球を頑張っているジュニア選手たちとも卓球してみたいですね。
ーーお子さん、あいらちゃんが将来アスティーダになんてことも?(笑)
江:それは分からない。本人と奥さんと相談しないと。けど、とにかく子供はカワイイです(笑)
ーーアスリートからパパの顔になりましたね(笑)江選手がジュニアの頃はどんな練習をして強くなったのですか?
江:多球練習ですね。本当にボールを沢山打って基本を固めた。ジュニアの頃は基本が本当に大切です。
ーー今はどんなことを重視してるのですか?
江:技術よりもメンタルです。身につけた技術を試合で発揮するために、落ち着いてプレーできるメンタルが本当に大事。試合前にアップテンポな音楽を聞いたりしてメンタルを整えていますね。
アスティーダでチームメイトになる丹羽孝希は試合中にどんな場面でも全く動揺しない印象。彼からも学びたいです。
ーーこれまでユニバーシアードで優勝されたり、リオ五輪も経験されたりと成功したキャリアを歩まれていますが、その中でも一番印象に残っている試合は?
江:やっぱりオリンピックです。五輪のためにずっと頑張ってきたから五輪は全ての試合が印象的です。
あえて1試合を挙げるならリオ五輪の団体戦でダブルスでドイツペアに勝った試合です。陳建安とのペアでティモ・ボルとシュテガーのペアに逆転勝ち。
1,2ゲームを連取されたのですが、どちらも接戦だったのでまだイケると思っていた。そこから開きなおって思い切ってプレーをしたら2人とも調子が上がってきてデュースを制して勝てたんです。本当に興奮しました。
リオ五輪 男子団体 決勝トーナメント1回戦 チャイニーズ・タイペイ vs ドイツ 3番ダブルス
江宏傑・陳建安 3-2 ボル・シュテガー
9-11/9-11/14-12/12-10/11-7
ーーどんな逆境でも諦めなければチャンスが巡ってくるんですね。そしてこのペアを日本で見られるのが本当に楽しみです。日本語は覚えましたか?
江:ニホンゴ、ムズカシイ(笑)
ーー覚えた単語は?(笑)
江:カッコイイ〜、カワイイ〜、、、
ーーその言い方が可愛いですね(笑)日本の食事はお口に合いますか?
江:日本食は全部好きです。愛ちゃんが家で作ってくれます。家では台湾の料理と日本の料理が半分ずつくらいで、時々洋食かな。
ーー沖縄の中で好きな場所は?
江:実は沖縄には試合をして帰るということが続いていて、まだあまり観光が出来ていない。これからお気に入りの場所を見つけたいです。
ーーTリーグ、日本リーグともに日本の卓球をこれからも盛り上げて下さい。謝謝!
江:謝謝!再見。
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