文:ラリーズ編集部
<卓球・WTTフィーダーオロモウツ 日程:8月23日~28日 場所:オロモウツ(チェコ)>
28日、WTTフィーダーオロモウツは大会最終日を迎え、男子シングルス準決勝、決勝、男子ダブルス決勝が行われた。
日本勢対決は吉村兄弟に軍配
男子ダブルス決勝は横谷晟/谷垣佑真(愛知工業大)ペアと吉村真晴(愛知ダイハツ)/吉村和弘(TRAIL)ペアの日本勢対決が実現し、注目を集めた。
1ゲーム目は横谷/谷垣ペアがチキータで吉村兄弟を崩し、先取する。対する吉村兄弟は苦しめられたチキータに対してブロックやカウンターで対応し、2ゲーム目を取ると、勢いそのままに兄・真晴のツッツキやフリックを交えた台上プレーと弟・和弘のバックハンドで横谷/谷垣ペアを翻弄し、ゲームカウント3‐1で勝負を決めた。
写真:吉村真晴(愛知ダイハツ)/吉村和弘(TRAIL)/提供:チェコ卓球協会
吉村真晴シングルスは準優勝
吉村真晴は男子シングルス準決勝にも登場。周启豪(ジョウチーホウ・中国)のチキータを中心とするバックハンドに序盤は苦しめられるも、要所で鋭いカウンターを繰り出すと、ラリーでもフォアハンドで主導権を握り、4、5ゲーム目は相手を寄せ付けない強さを見せて勝利。決勝に進出した。
その後の決勝では趙勝敏(チョスンミン・韓国)と対戦した。相手の安定感ある両ハンドドライブに苦しめられ、2ゲームを先取される。3ゲーム目は真晴のフォアハンドとラリーで得点し、試合を有利に進めるも、最後は16‐18で後がない状況になってしまう。
追い詰められた4ゲーム目、吉村の意地のフォアハンドが光り1ゲームを取り返すも、最後は相手のコースを突くドライブに対応しきれず、ゲームカウント1‐4で敗れた。
写真:吉村真晴(愛知ダイハツ)/提供:チェコ卓球協会
吉村真晴は今大会、数年ぶりの国際大会タイトルを獲得した。特にダブルスでは、初結成となった弟・和弘との兄弟ペアで優勝し、パリ五輪を目標としている吉村にとって、一つの弾みとなった。今後も、五輪や世界卓球といった大舞台の経験を活かして、更なる活躍を期待したい。
日本選手28日試合結果
男子シングルス準決勝
〇吉村真晴(愛知ダイハツ)4–1 周启豪(ジョウチーホウ・中国)
男子シングルス決勝
吉村真晴(愛知ダイハツ)1–4 趙勝敏(チョスンミン・韓国)〇
男子ダブルス決勝
横谷晟(愛知工業大)/谷垣佑真(愛知工業大)1–3 吉村和弘(TRAIL)/吉村真晴(愛知ダイハツ)〇
最終結果
男子シングルス
優勝:趙勝敏(チョスンミン・韓国)
準優勝:吉村真晴(愛知ダイハツ)
3位:周启豪(ジョウチーホウ・中国)、ロベルト・ガルドシュ(オーストリア)
写真:男子シングルス表彰式/提供:チェコ卓球協会
女子シングルス
優勝:銭天一(チェンティエンイ・中国)
準優勝:李恩惠(イウネ・韓国)
3位:XU Yi(中国)、倪夏蓮(ニーシャーリエン・ルクセンブルク)
写真:女子シングルス表彰式/提供:チェコ卓球協会
男子ダブルス
優勝:吉村和弘(TRAIL)/吉村真晴(愛知ダイハツ)
準優勝:横谷晟(愛知工業大)/谷垣佑真(愛知工業大)
3位:CAO Wei/徐海東(シュハイドン・中国)、ルボミール・ピシュテイ/Jakub ZELINKA(スロバキア)
写真:男子ダブルス表彰式/提供:チェコ卓球協会
女子ダブルス
優勝:KIM Nayeong/YOON Hyobin(韓国)
準優勝:呉洋晨(ウーヤンチェン)/ZANG Xiaotong(中国)
3位:デヌッテ・サラウ/倪夏蓮(ニーシャーリエン・ルクセンブルク)、MOSTAFAVI Leili/ZARIF Audrey(フランス)
写真:女子ダブルス表彰式/提供:チェコ卓球協会
混合ダブルス
優勝:朴康賢(パクガンヒョン)/KIM Nayeong(韓国)
準優勝:ルボミール・ピシュテイ/KUKULKOVA Tatiana(スロバキア)
3位:GLOD Eric/デヌッテ・サラウ(ルクセンブルク)、LEVAJAC Dimitrije/LUPULESKU Izabela(セルビア)
写真:混合ダブルス表彰式/提供:チェコ卓球協会
吉村真晴インタビュー(2020年4月公開)
写真:吉村真晴/撮影:伊藤圭
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