「中国が国際大会で優勝を逃したのは〇年ぶり」日本が獲得した60年ぶり金メダルが持つ歴史的意味<第20回アジア競技大会卓球競技> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:男子日本代表/提供:ロイター/アフロ

大会報道 「中国が国際大会で優勝を逃したのは〇年ぶり」日本が獲得した60年ぶり金メダルが持つ歴史的意味<第20回アジア競技大会卓球競技>

2026.09.24

文:ラリーズ編集部

<第20回アジア競技大会卓球競技 日時:9月20日~28日 場所:スカイホール豊田(愛知県)>

24日、第20回アジア競技大会の卓球競技で男子団体決勝が行われ、日本が中国に勝利。1966年大会以来、60年ぶりとなる金メダルを獲得した。

卓球界において中国は、言わずと知れた“絶対王者”だ。代表選手は勝利を義務付けられ、金メダルは「獲って当たり前」。特に団体戦の強さは群を抜いており、個人戦で負けることはあっても、団体戦で中国が負けることは「あり得ない出来事」だった。

では、中国男子が主要国際大会の団体戦で最後に優勝を逃したのは、いつだったのだろうか。

最後に敗れたのは2000年

答えは、今から26年前。2000年の世界選手権クアラルンプール大会までさかのぼる。

中国男子は同大会の決勝でスウェーデンに敗れて準優勝。それ以降、出場した主要国際大会の団体戦では、一度もタイトルを譲っていなかった。

つまり今回の日本の勝利は、自国開催のアジア競技大会で60年ぶりの金メダルを獲得しただけではない。26年間続いてきた中国男子の「主要国際大会無敗のタイトル獲得記録」を止めた一戦でもあった。

世界の頂点に君臨し続けた26年

中国男子が最後に主要国際大会の団体タイトルを逃した2000年の世界選手権。中国は決勝でスウェーデンに敗れ、王座を明け渡している。

しかし、そこから先は圧倒的だった。


写真:パリ五輪で優勝した中国代表/提供:ITTF

世界選手権団体戦では、2001年の大阪大会から今年5月のロンドン大会まで12連覇。五輪の男子団体は2008年北京大会から採用されているが、2024年パリ大会まで5大会すべてで金メダルを獲得している。

その偉業はアジアに目を向けても同様だ。アジア競技大会の男子団体では、1994年の広島大会から8連覇。アジア選手権の男子団体でも、出場した大会ではすべて優勝を収めてきた(2021年大会は不参加で韓国が金メダル)。

つまり、この26年間、中国男子は出場した主要国際大会の団体戦で、一度も頂点を譲っていなかったことになる。

“絶対王者”陥落の予兆

とはいえ、その牙城が揺らぐ兆しは、今年に入ってすでに表れていた。

5月の世界卓球ロンドン大会。中国男子はシード順を決めるグループステージで、韓国とスウェーデンにまさかの連敗を喫した。中国男子が世界選手権の団体戦で1チームマッチを落としたのは、2000年クアラルンプール大会の決勝以来、26年ぶりの出来事だった。

当時は中国メディアも動揺を隠さず、国際卓球連盟(ITTF)も「衝撃的な結果」と報じた。


写真:世界卓球ロンドン大会で優勝した中国代表/提供:ITTF

それでも中国は決勝トーナメントで立て直し、決勝で日本をストレートで下して12連覇を達成。結果として、タイトルは守り抜いた。

しかし今回は違う。中国は日本に敗れ、26年間守り続けてきた主要国際大会の団体タイトルそのものを失ったのだ。

歴史を動かした張本と松島

決勝の内容も、日本が中国を正面から打ち破るものだった。

1番で松島輝空(個人)が世界ランキング1位の王楚欽(ワンチューチン)に2ゲーム先取から逆転負けを喫し、3番では戸上隼輔(井村屋グループ)が林詩棟(リンシドン)に敗れて1-2と追い込まれた日本。

しかし、2番で温瑞博(ウェンルイボー)を下していた張本智和(トヨタ自動車)が、負ければ終わりの4番で王楚欽をストレートで撃破。世界ランキング1位から挙げた大きな1勝で、勝負を最終5番へとつないだ。

そして最終5番、1番で苦杯をなめた松島が温瑞博を下し、日本の勝利が決まった。


写真:松島輝空(個人)/提供:ロイター/アフロ

松島輝空、張本智和らの台頭により、

「いつか日本が中国を破る日が来るかもしれない」

そんな期待は確かにあった。

ただ、その瞬間がこれほど早く訪れるとは、誰が想像しただろうか。

60年ぶりの金メダルとともに、日本が卓球界の歴史を大きく動かした。

※本記事では、世界選手権、五輪、アジア競技大会、アジア選手権、ワールドカップなど、中国代表が出場する主要なシニア国際団体大会を対象とする。

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