卓球動画 【卓球動画解説】笹尾明日香(早稲田大)vs 高原小麦(日本大)|今日の1試合
2019.09.14
文:ラリーズ編集部
福原愛、水谷隼、丹羽孝希ら日本のトップ選手を輩出し一時代を築いた青森山田中・高を14年間に渡って指導した名将・板垣孝司氏。
その板垣氏がトップ選手から年代別、ジュニア選手まで幅広い試合動画について両選手の特徴、勝敗を分けたポイントを語る。
今回は、2019年春季関東学生卓球リーグ戦 女子1部の「笹尾明日香(早稲田大)vs高原小麦(日本大)」。
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両選手の特徴
元全日本ジュニアチャンピオンの笹尾選手はバックに表ソフトラバーを貼っていますが、ラバーの特性を生かしたピッチの速い卓球スタイルというより、バックの変化でチャンスを作って、そこから腰の入った重いフォアドライブで得点を狙うスタイルです。
フォアハンドの懐が広く安定した卓球をするため大崩れしにくい、安定感のある試合運びが魅力です。現在はTリーグ・トップ名古屋でもプレーしている将来有望な選手の一人です。
北海道の札幌大谷高校出身の高原選手は左腕の投げ上げサーブから両ハンドのドライブで先手を取り相手を振り回していく卓球スタイルです。サーブ3球目攻撃の得点率が高原選手の卓球を支えていると思います。
>>【卓球動画解説】笹尾・岩越(早稲田大)vs 秋山・杉本(青学大)|今日の1試合
見どころ
全日本ジュニアチャンピオンの笹尾選手を高原選手が崩すことができるか、どこまで追い詰めることができるか興味のある一戦です。
勝負を分けたこの1本
※ページトップと同一の試合動画について、再生開始箇所を調整してお送りします。
第1ゲーム1対3での笹尾選手の回り込みフォアドライブレシーブです。高原選手としてはフォア前へのサーブを生かすために、このストレートへの速いサーブを見せ球にして有効に使いたいところです。
笹尾選手にバックハンドでレシーブさせ、その返球を狙って攻撃したいところでしたが、笹尾選手はサーブの軌道を見切ってフォアドライブレシーブをしています。これはナイスレシーブです。このサーブが効かなくなった高原選手はどうしてもフォア前へのサーブだけになってしまい、先手を取ることができなくなってしまったと思います。
>>上回転サーブに効果的なレシーブとは?トップ選手に学ぶレシーブ講座
板垣’s EYE
笹尾選手の安定性のあるフォアハンド連打が光った試合でした。
第2ゲーム2対3の場面でのフォアドライブの連打は流石です。どのコースにも自在に打ち分けられるフォアハンドは強いです。高原選手は終始先手を取ることができず、得意の両ハンドが守りにならざるを得なかったと思います。
フォア前だけでなく、右利きのフォアサイドを切るサーブや、バック前へのサーブなども混ぜながら「どこからなら笹尾選手から先手を取ることができるか」をもっと探っても良かったと思いますが、逆に言うとそれすらさせなかった笹尾選手のオーラがあったのかもしれません。
高原選手のストレートへのロングサーブが斜め下回転系で回転があるためスピードが落ちてしまっています。ストレートに「速い」サーブがあれば全体の展開が変わると思います。
試合情報
大会名:2019年 春季 関東学生卓球リーグ戦 女子1部 第1戦
選手名:笹尾明日香(早稲田大)vs高原小麦(日本大)
試合結果:笹尾 3-0 高原
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映像提供:LaboLive
監修協力:Shakehands