文:ラリーズ編集部
<ITTFワールドツアーグランドファイナル 2019年12月12日〜12月15日>
13日、ITTFワールドツアーグランドファイナルは大会2日目を迎え、男子シングルス1回戦が行われた。日本からは水谷隼(木下グループ)が登場し、ウーゴ・カルデラノ(ブラジル)と対戦した。これまでの対戦成績では水谷が2勝0敗と負けなしだが、カルデラノは急速に成長している若手選手。
リオ五輪ぶりの対戦となった両者の試合は、ゲームカウント4-1でカルデラノに軍配が上がった。この結果を受けて、東京五輪シングルス代表権は丹羽孝希が手中に収めた。
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写真:水谷隼(木下グループ)/撮影:ラリーズ編集部
試合は序盤からパワーのあるカルデラノが中陣から両ハンドの強打で攻める。対する水谷は台上プレーやブロックでコースを狙って、十分な体勢で強打をさせない。中盤までは互角の試合展開だったが、終盤ではカルデラノが水谷の守りを打ち抜いて1ゲーム目を先取した。
続く2ゲーム目もカルデラノの強打は勢いが衰えない。1ゲーム目は前陣で強打を処理していた水谷は徐々に中陣に下げられる展開が増える。しかし、水谷は冷静に回り込んだカルデラノの空いた側へと返球し、追いすがる。最後はカルデラノのフォア前にストップを集めたが、カルデラノのフリックモーションからのストップなどに翻弄され、水谷は2ゲーム目も落としてしまう。
3ゲーム目もなかなか打開策が見つからないまま一進一退の攻防が続く。しかし、終盤で水谷はそれまで使っていなかった球足の速いツッツキや、バックフリックなどの多彩な技でカルデラノのリズムを乱すと、デュースを制して1ゲームを返した。
このまま流れに乗りたい水谷だったが、4ゲーム目はカルデラノの投げ上げサーブに対してレシーブが甘くなり、終始攻められる展開になり、あっさりとゲームを奪われ、あと1ゲームで破れる後がない状況となった。
何とか粘りたい5ゲーム目だったが、水谷が台上プレーで先手を取っても、ブロックで反撃のチャンスを掴んでも、後陣からのカルデラノのカウンターでラリー戦で点を取れない。最後までカルデラノのカウンターに苦しみ、ゲームカウント1-4で水谷は1回戦でグランドファイナルの舞台から姿を消すこととなった。
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詳細スコア
写真:ウーゴ・カルデラノ(ブラジル)/撮影:ラリーズ編集部
水谷隼 1-4 ○ウーゴ・カルデラノ(ブラジル)
6-11/9-11/14-12/4-11/6-11