文:ラリーズ編集部
国際卓球連盟(ITTF)は、3日、卓球ナイジェリア女子代表のオルフンケ・オショナイケをホームページ上で取り上げた。
45歳の大ベテラン・オショナイケは、東京五輪シングルス出場権を獲得しており、1996年のアトランタ五輪から通算7大会目の出場となる。これは女子卓球選手として初の快挙だ。
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2児の母、7大会目の五輪出場へ
オショナイケはリオ五輪後、手術を行ったこともあり、東京五輪に出場できるかは不透明であったという。ただ、彼女は、当時44歳で2児の母でありながらも夢をあきらめず、東京五輪女子シングルス代表の座を掴み取った。
「私にとって最後の大会なので、ベストを尽くすつもりです」とオショナイケは最後の晴れ舞台に向けて準備を進めている。
写真:オルフンケ・オショナイケ(ナイジェリア)/提供:ittfworld
ナイジェリア女子卓球界を代表する選手である45歳のオショナイケは、若手選手が出てこないことに危機感を覚えている。
「私はナイジェリアの若い選手たちのために、もっと何かをしたいと思っています。ナイジェリアでスポーツをしている子供たちは、裕福な家庭ではなく、低所得者層の子供たちです。道具を手に入れるのはとても大変です。しかし、ナイジェリアにはたくさんの才能があります」と若手選手に思いを寄せる。
「ナイジェリアには残念ながら今は良いコーチがいません。コーチたちはこのことで私に怒るかもしれませんが、ナイジェリアにはいないと言わざるを得ません。ナイジェリアには才能ある女性がたくさんいますが、問題はトレーニングです」とナイジェリア女子卓球界の発展には、良い指導者が不可欠だと警鐘を鳴らしている。
長い旅の終点は東京
オショナイケが引退を決意して臨む東京五輪は、新型コロナウイルスの影響で2021年に延期となった。
写真:リオ五輪でのオショナイケ(ナイジェリア)/提供:ittfworld
「大会が延期されたことに驚いてはいません。大会が延期されたことで、選手たちはしっかりと準備をすることができるようになりますし、私にとても助かります」とポジティブに捉えている。
オショナイケが、アトランタ、シドニー、アテネ、北京、ロンドン、リオデジャネイロと歩んできた長い旅は、東京で終わりを告げる。東京の舞台でどのようなプレーを見せてくれるのか。オショナイケの戦いから目が離せない。