文:ラリーズ編集部
リオ五輪卓球男子シングルスでベスト8に入り、一躍その名を世界に知らしめたクアドリ・アルナ(ナイジェリア)は、来季からドイツの卓球リーグ・ブンデスリーガでプレーすることが決まっている。ポルトガルのスポルティングでプレーしていたアルナだが、ドイツのTTCフルダ・マーバツェルと今年初めに契約に合意した。
29日、国際卓球連盟(ITTF)は「新天地で彼はスキルをアピールすることになるだろう」とアルナの移籍を取り上げる内容をホームページに掲載した。
“アフリカの黒豹”ブンデス参戦へ
アルナは新天地ドイツでのプレーとなるが、2014年のデュッセルドルフでの男子W杯で松平健太(ファースト)らを下しベスト8入りし、アフリカ人初の快挙を成し遂げた。また、2016年のリオ五輪4回戦で“ドイツの皇帝”ティモ・ボルを破り、準々決勝進出を決めるなどドイツとは何かと縁がある。
写真:クアドリ・アルナ(ナイジェリア)/提供:ittfworld
アルナは「大舞台でティモに勝ったことは、私のキャリアを助けてくれました。ナイジェリア、フルダ、スポンサー、世界中のファンのために、ベストを尽くすことを楽しみにしています」と今回のブンデスリーガ参戦に意気込みを述べている。
アフリカ勢トップの世界ランク20位のアルナ
アルナの武器は何といっても驚異の身体能力を活かした常人離れのフットワークと独特のスイングから放たれる威力満点のフォアドライブだ。
「間違いなく、フォアハンドは私の最強の武器ですが、最近ではバックハンドの調子も良くなってきていている。ドイツで生き残るためには、バックハンドを改善してよりバランスのとれたプレーをしなければなりません」と自らの課題であるバックハンドの改良を意識している。
写真:リオ五輪でボルを下したクアドリ・アルナ(ナイジェリア)/提供:ittfworld
また、アルナはアフリカ卓球界についても思いを馳せる。
「アフリカの卓球は多くの発展を遂げています。プレーのレベルは数年前に比べてはるかに良くなっている。これが続き、アフリカの選手が年々向上していくことを願っています」。
アフリカ勢トップの世界ランキング20位に位置するアルナの今後の活躍から目が離せない。