文:ラリーズ編集部
卓球は、屋内スポーツということもあり、新型コロナウィルス感染拡大の影響を大きく受けた。
それでも全国で卓球のラリーを止めぬよう、少しでも安心して卓球ができるよう、各卓球メーカーは商品の企画、開発を進めた。
今回はコロナ時代にこそ重宝される卓球関連グッズをご紹介する。
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3密避けるなら「屋外で」。フランス製のアウトドア卓球台が上陸
写真:東京・豊洲エリアに設置されたアウトドア卓球台(仏・コニヨール社製)/提供:JUIC
元々欧州や中国などでは屋外に設置がされているアウトドア卓球台の需要が、コロナ禍で増えている。
仏コニヨール社のアウトドア卓球台を取り扱う株式会社JUICによれば、コロナ禍で屋外に卓球台を設置したいの問い合わせが増えているという。
写真:撥水性があり雨にも強いアウトドア卓球台(コニヨール社製)/提供:JUIC
これまで北海道や石垣島のリゾートなどでの設置実績がある他、今夏には東京・豊洲エリアでも設置がなされた。今後もショッピングモールやリゾート地などでアウトドア卓球台の設置が増えそうだ。
業界初「抗菌ボール」が登場 衛生意識の高まりを反映
写真:抗菌卓球ボール/提供:ニッタク
コロナ時代のグッズは卓球台だけではない。
卓球メーカー大手のニッタクは、今年8月より業界初となる抗菌ボール「Jトップクリーントレ球」の販売を開始した。
すでにニッタクから販売されていたトレーニングボールに抗菌剤をプラスしたもので、新型コロナウィルスの働きを抑制したり、感染予防に効果を発揮するものではないが、卓球プレーヤーが安心して卓球を楽しめるよう、衛生面に焦点をあてて開発された。
細菌の増殖を抑制する抗菌剤を練り混んだ素材を使用してボールを製造しており、洗浄や除菌を行っても効果が簡単に落ちないという。
卓球愛好家の衛生意識の高まりを反映した卓球グッズの一つと言えそうだ。
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卓球場の除菌に 専用除菌スプレーが登場
写真:卓球専用除菌スプレー/提供:株式会社三英
コロナ対策と聞くと「アルコール消毒」のイメージが強いかもしれないが、デリケートな卓球台に使うと表面が傷んでしまって向かない。そんな状況下で卓球台メーカーの株式会社三英は10月に卓球台にも使える専用の除菌スプレーを販売開始した。
今年3月頃から、全国の卓球場や自治体の体育館の管理者から「卓球台に最も適した除菌方法は何か」という問い合わせが相次いだため、社内で研究を重ねた。最終的には医療介護現場でも使用される「水成二酸化塩素」を主成分とすることが除菌効果と人体への安全性の両方にとってベストとの結論から、商品化に至ったという。
卓球台に加え、手指の消毒にも使えるため、普段は卓球場や体育館の入り口に設置しておき、練習後に卓球台を拭き取るという使い方も想定されているという。
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卓球愛好家も衛生管理が重要な時代に
今回はコロナ対策と相性の良い卓球グッズをご紹介した。
これまで卓球プレイヤーの間で定着していた「卓球台の上で手汗を拭く」「滑らないように卓球シューズの裏を手で触る」などの習慣も、コロナ時代にはそぐわなくなり消えていくことになる。
卓球愛好家は今後引き続き、衛生面への意識を高める必要があるだろう。ウィズコロナ時代にもプレーを楽しむために。