伊藤美誠"愛用ラケット"が生まれた工場 メイドインジャパンの技術に迫る | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)
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2019.10.18

伊藤美誠“愛用ラケット”が生まれた工場 メイドインジャパンの技術に迫る

写真:伊藤美誠/提供:ニッタクニュース

10月8日、日本卓球株式会社(以下、ニッタク)古河工場(茨城県古河市)にて、ラケット製作工程とボール製造工程が報道陣向けに公開された。普段何気なく手にしているラケットやボールであるが、複数の工程を経て製造され、流通している。今回は、伊藤美誠(スターツ)が現在使用しているラケットも生産されたという古河工場でのラケット・ボールの製造工程を紹介する。

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伊藤美誠“愛用ラケット”を生んだ古河工場

ニッタク古河工場では、別工場(長野県・南木曽工場)で製造された合板(木材と木材を張り合わせて作る板。板と板の間に特殊素材が組み込まれることもある)からラケットを製作、そして梱包・発送までが行われる。

まだざらつきの残る合板の表面を研磨した後、機械を使用し合板をラケット型にくり抜いていく。

合板をラケット型に
写真:機械を使って合板をラケット型にくり抜く/撮影:ラリーズ編集部

ラケット型の合板
写真:ラケット型の合板ができあがる/撮影:ラリーズ編集部

次にラケット型にくり抜いた合板の表面をコーティングする。卓球のラケットはラバーを何度も貼り替えるため、ラバーとの接着面である表面をコーティングし保護する必要があるのだ。

その後、ラケットのグリップ部分を貼り付ける。グリップは1つ1つ人間の手を使って丁寧に接着されていく。

人の手によりグリップ貼り付け
写真:グリップを貼り付ける/撮影:ラリーズ編集部

アコースティックカーボン
写真:アコースティックカーボンのグリップを貼り付けたラケット型合板/撮影:ラリーズ編集部

ラケット型合板のグリップ部分は余裕を持って少し大きめに切り抜かれているため、グリップを接着後、はみ出た部分に職人の手で仕上げの研磨が施される。ここまで来れば見慣れたラケットに徐々に近づいてくる。

職人
写真:職人の手によりグリップを整える/撮影:ラリーズ編集部

ラケット表面にラケットネームなどを、グリップに「J.T.T.A.A.」という公認ラケットの証明を刻印し、ネームプレートを取り付ければほぼ完成だ。

ラケットに印字
写真:ラケットに印字(写真のラケットは「剛力」)/撮影:ラリーズ編集部

JTTAA焼き印
写真:「J.T.T.A.A.」焼き印/撮影:ラリーズ編集部

最後に、ラケットに歪みがないか、グリップの接着に隙間がないかを丁寧に人間の目で検品する。無事検品を通過したラケットは梱包され、全国へと発送されていく。

梱包
写真:検品を通過したラケットを梱包する/撮影:ラリーズ編集部

古河工場では、伊藤の使用する「アコースティックカーボン」や森薗美月(木下グループ)らの使用する「剛力」を含め約20品目が、1か月で計3000~4000本製造されるという。伊藤が現在実際に使用しているラケットも、市販のものと同様に古河工場で作られたというから驚きだ。1本1本のラケットの質の高さが伺える。

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質の高いニッタクプラボールの製造過程

古河工場では、10月18日から中国・成都で開催される女子ワールドカップの大会使用球「プラ3スタープレミアム」も含めた全10品種が製造されている。

まず。プラスチックを熱で溶かし、金型に押し込み成型する射出成型により、半球が作られる。2個の半球は機械による自動接着を経て、球型になる。ただし、この時点では、ボールの表面はツルツルとツヤのある状態であるため、砥石の入った容器で研磨される。その後洗浄へと移され、砥石の粉を洗い落とすことでボールの肌触りが完成する。

研磨されるボール
写真:研磨されるボール/撮影:ラリーズ編集部

ここから機械により0.001g単位での重量選別、ボールの歪み・ブレが検査される。わずかでも歪みやブレがある場合、再度研磨・洗浄の工程に回され、再検査となる。この精密かつ厳格な検査により、ニッタクの高品質なボールが担保されている。最高品質のボール作りにかけるニッタクのボールメーカーとしてのこだわりが垣間見える瞬間である。

ボール選別
写真:ボールが重さによって選別される(写真はラージボール)/撮影:ラリーズ編集部

ボール検査
写真:ボール検査/撮影:ラリーズ編集部

検査を通過したボールにはそれぞれ印刷がなされ、製品となり出荷される。

印刷
写真:ボールに印刷/撮影:ラリーズ編集部

トップ選手からも「弾みが均一で、飛行曲線もきれい。そして耐久性にも優れている」と評されるニッタクのボール。その質の高さは、深い卓球愛に基づく厳格な検査により実現されていた。

現地にてメイドインジャパンの技術力の結晶を垣間見ることが出来た。

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文:ラリーズ編集部

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