【初心者必見】チキータの封じ方・対策方法|卓球基本技術レッスン | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

卓球技術・コツ 【初心者必見】チキータの封じ方・対策方法|卓球基本技術レッスン

2019.07.01

撮影:ラリーズ編集部

卓球ライター若槻軸足がお届けする「頭で勝つ!卓球戦術」

このシリーズでは初心者向けに卓球の基本的な技術についての説明や、そのやり方、対処法などについてお話していく。実際のプレイヤーはもちろん、テレビなどで観戦される方にとっても、頻繁に出てくる用語が登場するので、知っているとより卓球の面白さが分かるだろう。ぜひ参考にしていただきたい。

(特に記述がない限り、右利きのシェークハンドの選手を想定している)

さて、今回取り上げるのは、おそらく需要が多くあるであろうチキータへの対策である。
3球目以降でもチキータをされるケースはあるが、今回は相手レシーブ時におけるチキータを封じる為のサーブについて考えてみる。

>>【初心者必見】チキータのやり方とコツ|基本技術レッスン

チキータをさせない『順下回転のサーブ』

まずはシンプルなのが、横回転の入っていない順下回転のサーブだ。チキータという技術はボールの後ろではなく側面を捉えて打球する為、下回転のサーブに対してでも繰り出すことは出来る。が、やはり純粋に強く下回転のかかったボールに対しては難易度が上がる為、よほどの実力者でない限りはツッツキやストップで対処してくることが多いだろう。なので、初心者の方もまずは真下回転のサーブをしっかりと出せるようになることは、非常に大事なのである。

チキータをさせない『フォア前へのサーブ』

次にサーブをフォア前に出す作戦だ。これもシンプルであるが、確実にチキータをさせない方法のひとつだ。言わずもがなチキータはバックハンドの技術であるので、フォア側へボールを送ればチキータはされない

だがしかし近年はフォア前のボールであっても、足を使ってバックハンドでチキータをする、という技術が当たり前になってきている。張本選手、丹羽選手、森薗選手らの試合を見ていても、フォア前のサーブを回り込んでチキータ、というシーンは頻繁に見られるはずである。

ひと昔前まではフォア側のボールをバックハンドで処理するなど言語道断で、全くあり得なかったプレーである。しかしチキータという技術の台頭から、ちっとも珍しくないポピュラーな戦術と変わっていったのである。

つまり、チキータを武器とする選手は、基本的に短いサーブに対してはバック側に来ようとフォア側に来ようと、足を使ってチキータを打っていく、という頭なのだ。

>>【初心者必見】逆チキータのやり方とコツ|卓球基本技術レッスン

チキータをさせない『バック深くへロングサーブ』

そこで次に有効になってくるのが、バック深くへのスピードのあるロングサーブである。フォア前をバックハンドで打つということは、フォア前をフォアハンドで打つときよりも大きく動く必要があるので、かなり時間的に余裕がない。なのでこういった選手達は、レシーブ時からやや台のフォア側に近い位置に構えている。サーブを打つより前にフォア側へ動き出しているときすらある。

そういった相手に対して、対角であるバック深くへのロングサーブが有効なことは言うまでもないだろう。フォア前を狙って動き出そうとしているところへ、うまく逆を突いてバックへのロングサーブを出せば、確実に相手を詰まらせることが出来る

もっと言えば、そのときのロングサーブの回転は下回転を入れておくことが望ましい。うまく詰まらせることが出来たとしても、上回転系のサーブであれば、ラケット角度を合わせてボールに当てるだけで返球されてしまうからだ。

下回転が入っていれば、相手は詰まりながらなんとかバックドライブで持ち上げるか、やむを得ずツッツキをするしかなくなるため、よりチャンスボールを生み出しやすくなる。ただ真下回転でスピードのあるロングサーブを出すのは難しいので、横下回転でスピードも出しつつ、下回転の入ったロングサーブが出来れば最も効果的だろう。

>>【初心者必見】順横回転サーブへのレシーブ対処法 100%|卓球基本技術レッスン

チキータをさせない『バックサイドを割る順横回転サーブ』

もう一つ紹介したいのが、バックサイドを割る厳しいコースへの順横回転のサーブだ。台から出るか出ないかの長さ、というよりは思い切り台から出してしまってかまわない。

チキータは台上技術のため、サイドを割って台から出たボールに対してやるのはかなり無理が出てくるはずだ。また、そこでチキータが出来ないと判断してバックドライブに切り替えたとしても、台が邪魔になるのでそこまで強打は出来ない

さらにはサイドを割る厳しいコースに送っているので、返球も当然クロス、つまりこちらのバックサイドへ来る確率が高い。なので3球目の展開を非常にシンプルに組み立てることが出来るのだ。

>>上回転サーブに効果的なレシーブとは?トップ選手に学ぶレシーブ講座

まとめ

今回の話をまとめると、

真下回転なら強いチキータは返ってこない
コースはフォア前とバックへのロングサーブのコンビネーション
そこにバックサイドを割るサーブも混ぜる

ということになる。以前にもお伝えしたように、2019年1月の全日本選手権では、フォア前とバックへのロングサーブのコンビネーションを巧みに使い、張本選手のチキータを完全に封じた大島選手が勝利を収めた。
一般的に非常に有効なコース取りではあるが、ことさらチキータ主戦の選手にとっては有効な戦術となることがお分かり頂けたのではないだろうか。あなたも相手のチキータに困ったときは、この記事を思い出して挑戦してみてほしい。

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