今をときめく「丹羽世代」"天才"の同期たち | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:丹羽孝希/撮影:伊藤圭

卓球プレーヤー向け 今をときめく「丹羽世代」“天才”の同期たち

2020.06.11

文:石丸眼鏡

現在の日本卓球界において、「天才」という表現が似合う選手といえば真っ先に名前が挙がる男、それが丹羽孝希(スヴェンソン)だ。

2007年の全日本選手権ホープスの部で優勝を飾ると、名門・青森山田中学校へ入学。その後、2009年の世界卓球選手権に14歳で初出場。高校3年時にはロンドン五輪に出場するなど、早くからその才能を開花させてきた。

過去には全日本選手権優勝、リオ五輪での団体戦銀メダル獲得など輝かしい成績を残し、東京五輪への出場も内定している。


写真:丹羽孝希/撮影:伊藤圭

丹羽のプレースタイルは前陣速攻。世界最速とも言われる打点の早いカウンターや時折見せるカットブロックなどトリッキーなプレーが目立つ。そういった独創的なプレーから、日本国内のみならず海外でも人気を誇り、観客を楽しませる「魅せる卓球」ができる選手として知られている。

幼い頃から天才の名を欲しいままにしてきた丹羽も、今年で26歳を迎える。選手として脂が乗ってくる時期といえるだろう。

今回は、丹羽の活躍を横目に見ながら努力を続けてきた同級生たち、「丹羽世代」の現在を紹介する。

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町飛鳥

経歴

青森山田高校→明治大学→シチズン時計→鹿児島県体育協会/岡山リベッツ

主な戦績

2014年全日本選手権シングルス準優勝、2014年ITTFグランドファイナルU21シングルス優勝


写真:町飛鳥/提供:町飛鳥

丹羽を最も近くで見てきたと言ってもいいだろう。町は青森山田中学・高校から明治大学と、丹羽とは長年のチームメイトだ。全中団体優勝、インターハイ団体3連覇など、丹羽とともに残した成績は圧巻、青森山田の黄金時代を支えたプレーヤーの1人であることは間違いない。

だが一方で、インターハイの個人タイトルはない。シングルスで二度決勝に進出するも、いずれも丹羽に敗れ、戴冠を逃している。

明治大学在籍の2014年には全日本選手権シングルスで準優勝、大学卒業後は実業団のシチズン時計で活躍した。

そのまま実業団でのキャリアを歩むかと思われたが、2019年にはプロ転向を表明しTリーグへ参戦。岡山リベッツの一員としてTリーグで戦う中、ポーランドリーグにも参戦するなど活躍を見せている。

町飛鳥インタビュー

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吉田雅己

経歴

青森山田高校→愛知工業大学→協和キリン→岡山リベッツ

主な戦績

2016年全日本選手権ダブルス優勝、2020年全日本選手権シングルス第3位


写真:吉田雅己/撮影:伊藤圭

岡山リベッツで活躍する吉田雅己も丹羽世代の1人だ。青森山田中学・高校では丹羽、町とともに3枚看板として活躍したが、その中でも「丹羽が抜け出てていた」と吉田は語る。

青森山田で成長を続けた吉田は、全中、インターハイともにシングルスで優勝を飾るが、優勝した2大会はともに丹羽が不参加。優勝の嬉しさの中にも複雑な気持ちを抱えることとなった。

愛知工業大から協和キリンを経て、現在はTリーグ・岡山リベッツに所属。2019-2020シーズンのリーグ戦では丹羽を破るなどチームの主力として活躍している。

吉田雅己インタビュー

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有延大夢

経歴

野田学園高校→明治大学→RICOH/琉球アスティーダ

主な戦績

2013年、2014年全日本大学総合選手権男子ダブルス優勝


写真:有延大夢/撮影:伊藤圭

名門・野田学園高校出身の有延は、明治大学で丹羽とチームメイトとなる。大学時代は平野友樹とのペアで全日学ダブルスを連覇するなど活躍。実業団RICOHに進んでからは卓球選手と営業マンの二足の草鞋を履くプレーヤーだ。

2018年からはTリーグ・琉球アスティーダに加入し、水谷隼やピッチフォードらトップ選手からも勝利を挙げるなど活躍している。

有延大夢インタビュー

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卓球界のトリックスター・丹羽孝希の存在

「天才」を間近で見てきた彼らにとって丹羽はどんな存在なのだろうか。

吉田が「常に上がいて、そのお陰で強くなれた」と語っているように、彼らにとって大きな目標であったことは確かだろう。年齢的にも脂が乗ってきたところで、3人それぞれが自分の信じたキャリアを歩みはじめている。

丹羽は東京五輪を控え、2024年のパリ五輪への出場も目指すと公言している。

丹羽はこれからも彼らの目標であり、ライバルであり続けてくれるはずだ。

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丹羽孝希インタビュー


写真:丹羽孝希/撮影:伊藤圭

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