文:ラリーズ編集部
今回は、2019年の世界選手権で張本智和をはじめとする強豪選手を次々に破り、ベスト4に輝いた韓国の期待の若手選手、安宰賢(アンジェヒョン)について紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
このページの目次
安宰賢とは
安宰賢は、2018年のドイツオープンでU21シングルスベスト4などの実績を持ち、実力を伸ばしている韓国の若手選手です。2019年の世界選手権では初出場にして銅メダルを獲得し、一気に注目を集めました。
また、ダブルスでも2018年のベルギーオープンで優勝、2018年のアジアジュニア&カデット卓球選手権でジュニア男子ダブルス優勝などの実績を残しています。
安宰賢のプロフィール
安宰賢(アンジェヒョン/AN Jaehyun)は1999年12月25日生まれの24歳(2024年7月時点)で、韓国出身です。
安宰賢は、2014年のアジアジュニア&カデット卓球選手権でカデット男子シングルス優勝など、早い時期から頭角を現した選手です。また、ワールドツアーのU21でも2018年のドイツオープンでシングルスベスト4、スペインオープンでシングルスベスト4など、着実に実績を積んでいきました。
特に印象深いのは、2019年の世界選手権です。安宰賢は当時世界ランキング157位で、シニアの大会では目立った実績を持たない選手であり、予選からのスタートでした。しかし、本戦では、香港の中心選手である黄鎮廷(ウォンチュンティン・中国香港)や日本のエース張本智和、チームメイトの張禹珍(ジャンウジン・韓国)らの強豪選手に次々と勝利し、初出場にしてベスト4進出を果たすという偉業を達成しました。
安宰賢のSNS
安宰賢のプレースタイル
安宰賢の戦型は、右シェーク裏裏のドライブ型です。ハイトスサーブと威力のあるフォアハンドが持ち味の選手です。
サーブは、回転量が多く、コースに細かく変化をつけたハイトスサーブ甘いレシーブを誘い、豪快なフォアハンドの3球目攻撃で抜き去るプレーが特徴的です。レシーブは、チキータを多用します。サーブ、レシーブともに積極的に攻撃を仕掛けていくプレーが多く、入れにいくようなボールが少ないのが特徴的です。
ラリーでは、前陣でのコンパクトなスイングでコースをつくバックハンドやカウンターを活かしてチャンスを作り、決定力のあるフォアハンドで得点するパターンを得意としています。
安宰賢の使用用具
XIOMの契約選手である安宰賢は、ラケットはXIOMの『アン・ジェヒョン TMX i』、ラバーはフォア面に紅双喜の『キョウヒョウ NEO3』、バック面にはXIOMの『オメガⅦプロ』を使用しているようです。
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安宰賢の世界ランキング
安宰賢の世界ランキングは53位(2023年7月時点)で、最高ランキングは35位(2020年2月)です。
2019年4月時点でのランキングは157位でしたが、2020年2月には自己最高の35位に位置し、1年弱の間に100位以上もランキングを上げるという急成長を果たしました。
安宰賢の主な成績
2014年 | アジアジュニア&カデット選手権 | カデット男子シングルス:優勝 |
2018年 | アジアジュニア&カデット選手権 | ジュニア男子ダブルス:優勝 |
2018年 | ドイツオープン | U21男子シングルス:ベスト4 |
スペインオープン | 男子ダブルス:優勝、U21男子シングルス:ベスト4 | |
ベルギーオープン | 男子ダブルス:優勝 | |
2019年 | 世界選手権ブダペスト大会 | 男子シングルス:銅メダル |
2021年 | WTTスターコンテンダードーハⅡ | 男子ダブルス:優勝(ペア:趙勝敏) |
2022年 | 世界選手権成都大会 | 男子団体:銅メダル |
2023年 | WTTコンテンダードーハ | 男子ダブルス:準優勝(ペア:趙勝敏) |
WTTフィーダードーハ | 男子ダブルス:ベスト4(ペア:趙勝敏) | |
WTTスターコンテンダーゴア | 男子ダブルス:優勝(ペア:趙勝敏) | |
WTTスターコンテンダーバンコク | 男子ダブルス:ベスト4(ペア:趙勝敏) | |
WTTコンテンダーチュニス | 男子ダブルス:ベスト4(ペア:林鐘勲) | |
WTTスターコンテンダーリュブリャナ | 男子ダブルス:ベスト4(ペア:林鐘勲) | |
WTTフィーダーハビージョフ | 男子シングルス:優勝、男子ダブルス:ベスト4(ペア:KIM Taehyun) | |
WTTコンテンダーリマ | 男子ダブルス:ベスト4(ペア:林鐘勲) | |
WTTコンテンダーリオデジャネイロ | 男子ダブルス:優勝(ペア:林鐘勲) | |
アジア選手権 | 男子ダブルス:銅メダル(ペア:朴康賢)、男子団体:銅メダル | |
杭州アジア競技大会 | 男子団体:銀メダル | |
WTTスターコンテンダー蘭州 | 男子ダブルス:ベスト4(ペア:林鐘勲) | |
WTTコンテンダーアンタルヤ | 男子ダブルス:優勝(ペア:林鐘勲) | |
WTTフィーダーヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア | 男子シングルス:準優勝、男子ダブルス:優勝(ペア:エマニュエル・ルベッソン) | |
2024年 | WTTスターコンテンダードーハ | 男子ダブルス:ベスト4(ペア:張禹珍) |
WTTコンテンダードーハ | 男子ダブルス:ベスト4(ペア:張禹珍) | |
WTTスターコンテンダーゴア | 男子ダブルス:優勝(ペア:張禹珍) | |
世界選手権釜山大会 | 男子団体:銅メダル | |
WTTフィーダーベイルート | 男子シングルス:ベスト4 | |
WTTフィーダーバラジュディン | 男子シングルス:準優勝 | |
WTTフィーダーデュッセルドルフ | 男子シングルス:準優勝 | |
WTTフィーダーカッパドキア | 男子シングルス:ベスト4 | |
WTTコンテンダーリオデジャネイロ | 男子シングルス:準優勝、男子ダブルス:優勝(ペア:呉晙誠) | |
WTTコンテンダーメンドーサ | 男子シングルス:ベスト4、男子ダブルス:ベスト4(ペア:呉晙誠) | |
WTTコンテンダーザグレブ | 男子シングルス:ベスト4 | |
WTTスターコンテンダーバンコク | 男子シングルス:ベスト4 |
まとめ
世界選手権の大舞台で波乱を巻き起こし、一気に注目を集めた安宰賢。成長を続ける彼は今後さらに実力を伸ばし、韓国を支える選手になるとともに、日本にとっては強力なライバルとなっていくでしょう。安宰賢が今後のワールドツアーなどでどのような活躍をみせるのか。彼の今後の活躍に期待が高まります。