今回は、現役高校生Tリーガーとして、チームを支える主軸選手となりつつある期待の若手、麻生麗名(香ヶ丘リベルテ高)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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麻生麗名とは?
写真:麻生麗名/撮影:ハヤシマコ
麻生麗名は、高校生でありながらTリーガーとしても活躍する期待の若手選手の1人です。高身長という恵まれた体格を活かし、フォアに粘着ラバーを使用したパワー卓球で中学生の時には全中の団体準優勝に貢献、高校生になってからは全日本ジュニアでベスト8に輝くなど、日に日に実力を上げている努力家です。
プロフィール
麻生麗名は、2002年6月22日生まれの18歳(2020年9月時点)です。長崎県出身でジュニアアシスト卓球アカデミーに所属しています。名門である昇陽中を卒業した後、高校は、2020年の大阪国際招待卓球選手権女子シングルスで優勝した杉田陽南と同じ、大阪の強豪・香ヶ丘リベルテ高校に進学しています。
中学生の時には、2度全国中学校選抜大会女子団体で準優勝、個人でも全日本選手権カデット女子ダブルスでベスト4に輝いています。高校生になってからは更に個人の実力をつけて、2019年に大阪高校新人選手権で優勝を果たしたのち、全日本ジュニア予選も通過しました。2020年の全日本選手権では3種目に出場し、ジュニア女子シングルスでベスト8という快挙を達成しました。
2020年1月にはTリーグ・日本生命レッドエルフに加入することが発表されました。自身もTwitterでPRしています。
麻生麗名のTwitterはこちら!
日本生命公式アカウント(@nissay_redelf )
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よろしくお願いします😊✨ https://t.co/9s1uEm71oe— 麻生麗名 (@Rei_510728) September 1, 2020
プレースタイル
写真:麻生麗名/撮影:ハヤシマコ
麻生麗名の戦型は右シェーク裏裏の攻撃型で、粘着ラバーを活かした台上技術とドライブの連打が特徴です。
日本の女子トップ選手が粘着を使い始めるようになったのはここ数年での出来事です。石川佳純(全農)を始め、多くの女子トップ選手が「キョウヒョウ」を使用し始めたのは、中国選手と対等に戦う為、国内で粘着ラバーを使用する選手の希少性に目を付けたから、など様々な要因があります。
中国選手の多くは粘着ラバーを使用し、パワーも持ち合わせているために力強い球を打つことができます。日本の女子選手も中国選手に負けないパワーをつけるためには粘着ラバーや硬いラバーを使用する必要が出てきたため、石川や早田らは粘着ラバーを使用するようになりました。
また、日本の女子選手で粘着ラバーを使用する選手が少なく、粘着ラバーに不慣れな選手が多いです。その中で少しでも勝つことを考えた場合に、粘着ラバーの独特な球質を利用する選手が増えてきました。麻生もその1人で、粘着を駆使した癖球を要所に混ぜつつ力強い卓球をします。
使用用具
麻生麗名の使用用具はラケットが紅双喜の「キョウヒョウ龍」で、ラバーはフォア面に中国製粘着ラバー、バック面にBUTTERFLYの「テナジー05ハード」を使用しています。
紅双喜の「キョウヒョウ龍」は、男子の五輪チャンピオンである馬龍(マロン・中国)の使用ラケットをベースに製作されたもので、カーボン入りから木材合板まで様々な種類があります。紅双喜には他にも、元中国代表の王皓(ワンハオ・中国)や2015年の世界選手権男子シングルスで準優勝した方博(ファンボー・中国)の使用ラケットをベースにしたラケットもあります。
世界ランキング
麻生麗名の世界ランキングはジュニアで87位(2020年4月時点)です。2018年に登録されてから、100位台前半と2桁ランクを行き来していましたが、2020年は80位台で落ち着いています。最高ランクは2019年1月と2月の82位です。
日本国内大会での主な成績
2016年 | 全国中学校選抜卓球大会 | 団体優勝 |
全日本選手権 | カデット女子ダブルスベスト4 | |
2017年 | 全国中学校選抜卓球大会 | 団体準優勝 |
大阪国際招待卓球選手権 | カデット女子シングルス準優勝 | |
2020年 | 全日本選手権 | ジュニア女子シングルスベスト8 |
まとめ
次世代のトップ選手として期待がかかる若手が、全日本の舞台で頂点に立つ時が来るのか。今後の彼女の活躍に目が離せません。