文:ラリーズ編集部
今回は、2017年のチリオープンで準優勝、ブルーナ・タカハシ(ブラジル)やグイ・リン(ブラジル)とともにブラジルを代表する選手、キャロライン・クマハラ(ブラジル)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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キャロライン・クマハラとは?
キャロライン・クマハラは、2017年のチリオープン女子シングルスで準優勝した実績を持っています。また、ブラジル代表として団体戦に多く出場し、数々の勝利に貢献しています。東京五輪ラテンアメリカ予選では団体戦メンバーとしてアドリアーナ・ディアス擁するプエルトリコとの決勝を戦い3-0のストレートでブラジルが本戦出場を決めました。
プロフィール
キャロライン・クマハラは、1995年7月27日生まれの24歳(2020年3月時点)です。日系のブラジル出身です。ブラジル代表として、シングルスのみならず、ブルーナ・タカハシやジェシカ・ヤマダ(ブラジル)とペアを組んだダブルスで国際大会に出場しています。また、チャン・リリー(アメリカ)と組んだ国際ペアでハンガリーオープンに出場した経歴があります。
プレースタイル
キャロライン・クマハラの戦型は右シェーク裏裏の攻撃型で、ハイトスサービスと回転量の多い両ハンド攻撃が特徴です。
ハイトスサービスの名手としては、日本では水谷隼(木下グループ)や石川佳純(全農)が挙げられます。彼らは、ハイトスサービスのボールコントロールが緻密にできるため安定してサービスを出すことが可能になっています。
そもそも、ハイトスサービスはサーブの威力を高めたい時に出すもので16cm以上と最大高さの制限がないため可能な技です。しかし、トスを高く上げる分ボールのコントロールが普通のトスのサーブよりも難しく、安定しないのが普通です。トップ選手の中でもハイトスサービスを使う選手は少ないです。
ハイトスサービスを使える選手は、ロートスのサービスも上手いため試合の中で戦術の一つとして使い分けてきます。クマハラと同じブラジル代表の中では、ウーゴ・カルデラノ(ブラジル)がこのハイトスサービスの使い手でもあります。
キャロライン・クマハラはこのハイトスサービスを駆使して自身の3球目攻撃につなげて試合を組み立てています。また、両ハンドのドライブの安定感は秀逸でゆったりとしながらもミスの少ないドライブを相手コートに放つのが彼女の強みです。前陣での素早い攻撃とは裏腹に中陣に下がった時にはループドライブを使うことが多いため、相手のレシーブのタイミングをずれさせミスを誘います。
使用用具
キャロライン・クマハラはBUTTERFLYの契約選手で、ラケットが特注の5枚合板で、ラバーはフォア面に「テナジー05」でバック面が「テナジー64」を使用しているそうです。
テナジーシリーズの中で、05はスピン、64はスピードに特化したものです。いずれもトップ選手の中で好まれているラバーです。世界のトップ選手の中でBUTTERFLYのラバーを使う選手の割合は大きく、中でも「ディグニクス」シリーズと「テナジー」シリーズがその大半を占めています。
世界ランキング
キャロライン・クマハラの世界ランキングは148位(2020年3月時点)です。2018年には2桁まで上昇することもありましたが、直近のポイント制の国際大会への出場や勝ち上がりが少ないため、ランキングが低迷することもありました。
2019年の後半から着実に順位を上げてきています。最高ランクは2018年3月の90位です。また、カデット時代の最高ランクは2010年7月の9位と、小さいころからその才能が評価されてきました。
国際大会での主な成績
2017年 | チリオープン | 女子シングルス準優勝 |
2019年 | 五輪ラテンアメリカ予選 | 女子団体優勝 |
まとめ
ブルーナ・タカハシやグイ・リンらを揃えたブラジル代表の一角として、国際大会でタイトル獲得なるか。今後の彼女の活躍に目が離せません。
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