文:ラリーズ編集部
今回は、長きに渡り中国代表として世界トップ選手に君臨していた丁寧(ディンニン)について紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、これまでの国際大会での戦績についても触れます。
五輪、世界選手権、ワールドカップの世界三大大会の全てで優勝し、女子史上五人目に大満貫を達成した経験を持つ丁寧。今回は、そんな丁寧のプロフィールを見ていきましょう。
丁寧とは?
丁寧は中国の選手で、2009年の横浜での世界選手権女子ダブルスで初出場ながら銀メダルを獲得すると、翌年から中国代表として長年活躍してきました。サウスポーから繰り出されるパワフルな両ハンドと、時折見せるしゃがみ込みサービスを武器にしており、世界選手権女子シングルス3度優勝やリオデジャネイロ五輪女子シングルス優勝などの圧倒的な成績を残してきました。
孫穎莎(スンイーシャ)や王曼昱(ワンマンユ)などの若手が台頭してきた中国の中でも未だにその実力は健在で、東京五輪代表の本命とよべるでしょう。
丁寧のプロフィール
丁寧(ディンニン/Ding Ning)は1990年6月120日生まれの29歳(2024年1月現在)で、中国のの中国の黒龍江省大慶市出身です。父はスピードスケート選手、母はバスケットボール選手というスポーツ一家に生まれました。7歳で大慶市体育学校に入学後、10歳で北京市チームの一員になると、そこから頭角を表していきました。
2009年の横浜で行われた世界選手権で初出場を果たしてからは、11年連続で世界選手権の中国代表に選ばれています。2011年には世界選手権とワールドカップのシングルスで初優勝を果たし、2016年のリオデジャネイロ五輪で優勝したことで、見事「大満貫」を達成しました。
丁寧のプレースタイル
丁寧の戦型は、左シェーク裏裏ドライブ型です。巧みな横回転サービスやチキータからのパワフルな連続両ハンド攻撃を武器にラリー戦を得意としています。また、基本的には前陣ですが、中陣に下がってからも引き返せる力を持っており、男子顔負けのパワーも兼ね備えています。
丁寧の使用用具
丁寧はラケットがSTIGAの『エバンホルツ NCT Ⅴ』、ラバーはフォア面に『キョウヒョウNEO3(ブルースポンジ)』、バック面に『テナジー05』を使用しているそうです。
丁寧の世界ランキング
2024年1月時点で丁寧は世界ランキングを持っていません。最高ランキングは1位(2019年5月)です。
丁寧の主な戦績
2005年 | 世界ジュニア選手権 | 女子シングルス:金メダル、女子ダブルス:金メダル、女子団体:金メダル |
2009年 | チームワールドカップ | 女子団体:優勝 |
アジア選手権 | 女子シングルス:金メダル、女子ダブルス:金メダル、混合ダブルス:銀メダル、女子団体:金メダル | |
世界選手権横浜大会 | 女子ダブルス:銀メダル | |
グランドファイナル | 女子シングルス:準優勝、女子ダブルス:優勝 | |
2010年 | 広州アジア競技大会 | 女子ダブルス:銀メダル、女子団体:金メダル |
/td> | チームワールドカップ | 女子団体:優勝 |
世界選手権モスクワ大会 | 女子団体:銀メダル | |
2011年 | 世界選手権ロッテルダム大会 | 女子シングルス:金メダル、女子ダブルス:銀メダル |
女子ワールドカップ | 女子シングルス:優勝 | |
チームワールドカップ | 女子団体:優勝 | |
広州アジア競技大会 | 女子ダブルス:銀メダル、女子団体:金メダル | |
グランドファイナル | 女子シングルス:準優勝 | |
2012年 | アジア選手権 | 女子シングルス:銅メダル、女子ダブルス:金メダル、女子団体:金メダル |
ロンドン五輪 | 女子シングルス:銀メダル、女子団体:金メダル | |
世界選手権ドルトムント大会 | 女子団体:金メダル | |
グランドファイナル | 女子シングルス:準優勝 | |
2013年 | アジア選手権 | 女子シングルス:銀メダル、女子ダブルス:銀メダル、女子団体:金メダル |
世界選手権パリ大会 | 女子シングルス:銅メダル、女子ダブルス:銀メダル | |
チームワールドカップ | 女子団体:優勝 | |
グランドファイナル | 女子シングルス:準優勝、女子ダブルス:優勝 | |
2014年 | 女子ワールドカップ | 女子シングルス:優勝 |
世界選手権東京大会 | 女子団体:金メダル | |
仁川アジア競技大会 | 女子団体:金メダル | |
2015年 | 世界選手権蘇州大会 | 女子シングルス:金メダル、女子ダブルス:銀メダル |
女子団体:金メダル | ||
グランドファイナル | 女子シングルス:優勝、女子ダブルス:優勝 | |
2016年 | リオデジャネイロ五輪 | 女子シングルス金メダル、女子団体:金メダル |
世界選手権クアラルンプール大会 | 女子団体:金メダル | |
2017年 | 世界選手権デュッセルドルフ大会 | 女子シングルス:金メダル、女子ダブルス:金メダル |
女子団体:金メダル | ||
世界選手権ハルムスタッド大会 | 女子団体:金メダル | |
世界選手権ブダペスト大会 | 女子シングルス:銅メダル、混合ダブルス:銅メダル |
まとめ
「大満貫」を達成するなど数々のタイトルを獲得してきた丁寧。2019年は12月時点でワールドツアーなどの優勝はないものの、五輪女王の実力はいまだ世界トップレベルです。これからも日本人選手の前に立ちはだかる高い壁となることでしょう。
丁寧の女子選手離れしたダイナミックなプレーから目が離せません。