今回は、歯医者をしながら卓球選手という二足の草鞋を履いたパナギオティス・ジオニス(ギリシャ)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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このページの目次
パナギオティス・ジオニスとは?
パナギオティス・ジオニスは、40代にして世界ランク上位をキープし続けているベテランカットマンです。仕事と卓球の両立、複数のチームの掛け持ちなど、多忙な中でも卓球の実力を上げてきている努力家です。
2017年、2018年のクロアチアオープン男子シングルスで優勝を遂げるなど、安定した実力を持って世界選手権や五輪に出場した経歴があります。それでは詳しくプロフィールを見ていきましょう。
プロフィール
パナギオティス・ジオニスは、1980年1月7日生まれの41歳(2021年3月時点)です。ギリシャ出身で、試合のある日は卓球選手として、それ以外は歯科医として働く、二足の草鞋を履く選手です。また、ポーランド・スーパーリーグではボゴリアのメンバーとして、そして2021年3月まではTリーグ・T.T彩たまに所属していました。
Tリーグサードシーズンでは12月に8試合出場して、水谷隼(木下グループ/木下マイスター東京)やサティアン・グナナセカラン(インド/岡山リベッツ)ら、戦術の上手い選手に対して勝ち星を挙げました。
また、ギリシャ代表として国際大会にも数多く出場し、若手の時にはダブルスで、歳を重ねるごとにシングルスでも実力を積み重ねてきています。2019年の世界選手権男子シングルスでは台湾の天才、林昀儒(リンユンジュ・チャイニーズタイペイ)に勝利し、今も尚世界トップクラスの実力を誇っています。
多忙な生活を送るパナギオティス・ジオニスですが、Instagramにはプライベートの充実ぶりがうかがえます。こちらにも注目です!
パナギオティス・ジオニスのInstagramはこちら!
プレースタイル
パナギオティス・ジオニスは右シェーク裏粒のカットマンです。しかし、フォアハンドでカットすることはなくカーブロングやドライブに徹し、バックハンドでのみカットするという特殊なプレースタイルです。
カットマンというと、フォアハンドとバックハンドどちらでも相手の攻撃に対してカットをして、隙を突いて攻撃をする選手が多いです。ジオニスのプレースタイルに近い選手はヨーロッパに多く存在します。
フォアは攻撃、バックはカットというプレースタイルは、球質の差を利用して相手のミスを誘うことができます。フォアとバック両方でカットをすると、相手に同じ回転のボールを送ることと変わらないため、カット打ちが得意な相手には不利です。しかし、フォアハンドでドライブやカーブロングといった攻撃系の技術を使用することで、フォアに打つと上回転系、バックに打つと下回転系が返ってきます。
打つ方向によって返ってくる回転が違うため、その都度自分で合わせに行かなければならず、結果的にミスが多くなりやすいです。Tリーグ・木下マイスター東京で活躍していた侯英超(ホウエイチョウ・中国)も似た戦型で、その球質の差によってTリーグで勝利を重ねていました。
使用用具
パナギオティス・ジオニスはBUTTERFLYの契約選手で、ラケットは『コルベル』、ラバーはフォア面に裏ソフトの『テナジー05ハード』、バック面に粒高ラバーの『フェイントロング2』を使用しているそうです。
カットマンで攻撃も積極的に行う選手は、木材合板のラケットに硬い裏ソフトラバーの組み合わせが多いです。『フェイントロング2』は粒高ラバーの中でもツッツキやカットの安定感に富んだラバーです。
世界ランキング
パナギオティス・ジオニスの世界ランキングは49位(2021年3月時点)です。2005年から2桁ランクをキープし続けています。2010年ごろから50位以上が続いていましたが、その後は再び2桁ランクで変動を繰り返しています。自身最高ランクは2014年11月の18位です。
国際大会での主な成績
1996年 | バルカン選手権 | 男子ダブルス優勝 |
ヨーロッパユース選手権 | ジュニア混合ダブルス優勝 | |
2004年 | ポーランドオープン | 男子ダブルス準優勝 |
2009年 | 地中海ゲーム | 男子シングルス優勝 |
2013年 | スウェーデンオープン | 男子シングルスベスト4 |
2016年 | クロアチアオープン | 男子シングルスベスト8 |
2017年 | クロアチアオープン | 男子シングルス優勝 |
2018年 | クロアチアオープン | 男子シングルス優勝 |
まとめ
様々なリーグで活躍するベテランカットマンが、トップクラスの実力を持って国際大会を勝ち上がることができるのか。今後の彼の活躍に目が離せません。