文:ラリーズ編集部
今回は、ロンドン五輪女子シングルス金メダリストの李暁霞(リシャオシア・中国)について解説します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
李暁霞とは
李暁霞は2016年のリオデジャネイロ五輪まで活躍していた中国の卓球選手です。2008年11月には世界ランキング1位に輝いており、五輪、世界選手権、ワールドカップの3大大会のシングルスすべてで優勝経験を持つ「大満貫」の達成者でもあります。
李暁霞のプロフィール
李暁霞(リシャオシア/Li Xiaoxia)は1988年1月16日生まれの36歳で、中国の遼寧省鞍山市出身です。
李暁霞は14歳の若さで全中国選手権を制して注目されると、その後も着実に国際大会での上位入賞を重ね、2008年には卓球の3大大会の一つであるワールドカップにて優勝を勝ち取りました。しかし、2007年と2009年のアジア選手権で銀メダル、2007年と2011年の世界選手権で銀メダルなど、2008年のワールドカップ優勝以降は主要大会で優勝しきれず、「シルバーコレクター」と言えそうな時期が続いたこともありました。
そんな李暁霞が汚名返上を果たしたのが、2012年のロンドン五輪です。同大会で李暁霞は女子シングルスで決勝戦へ進出し、同じ中国代表の丁寧(ディンニン)と対戦。試合はゲームカウント4-1で李暁霞が勝利し、見事金メダルを獲得しました。そして、翌年の世界選手権でも女子シングルスで金メダルを獲得し、五輪、世界選手権、ワールドカップの3大大会のシングルスすべてを制覇する「大満貫」を達成しました。
その後も世界トップレベルで活躍し続けた李暁霞は、リオデジャネイロ五輪にも出場。女子シングルスで決勝まで勝ち上がるも、丁寧にフルゲームの末敗れ、2大会連続での女子シングルス金メダル獲得とはなりませんんでした。
それでも、女子団体では金メダルを獲得し、大会終了後に現役引退を表明。のちにロンドン五輪からリオデジャネイロ五輪の間、ケガに苦しんでいたことを明かし、五輪という最高の舞台で、競技人生に幕を下ろしました。
引退後の2018年には、元中国代表の翟一鳴(ジャイイーミン)と入籍しました。
李暁霞のプレースタイル
李暁霞選手は174cmと長身で、体格を生かしたパワーで知られています。戦型は、右シェーク両面裏ソフトドライブ型です。
勝負をかけるべきところで消極的になり、チャンスを逃してしまう傾向があった李暁霞ですが、ロンドン五輪のころには訪れたチャンスをものにして、見事シングルスで金メダルを獲得しました。
そんな李暁霞のプレースタイルで特徴的と言えるのが、長身から繰り出される強烈なフォアのパワードライブです。歴代の女子選手と比べてみてもトップレベルのパワーで、前陣におけるシュートドライブにも定評があります。両サイドへの揺さぶりにも崩されないボディバランスと甘く入ったボールを逃さない集中力を持ち、サーブからの3球目攻撃やレシーブであっても、強烈な一発で相手の手元を打ち抜きます。
李暁霞の使用用具
李暁霞の使用用具は現在調査中です。
李暁霞の世界ランキング
李暁霞は2024年2月時点で世界ランキングを持っていません。最高ランキングは1位(2011年10月)です。
李暁霞の主な戦績
2006年 | 世界選手権ブレーメン大会 | 女子団体:金メダル |
2007年 | 世界選手権ザグレブ大会 | 女子シングルス:銀メダル、女子ダブルス:銀メダル |
2008年 | 世界選手権広州大会 | 女子団体:金メダル |
2009年 | 世界選手権横浜大会 | 女子シングルス:銅メダル、女子ダブルス:金メダル |
2010年 | 世界選手権モスクワ大会 | 女子団体:銀メダル |
2011年 | 世界選手権ロッテルダム大会 | 女子シングルス:銀メダル、女子ダブルス:金メダル |
2012年 | 世界選手権ドルトムント大会 | 女子団体:金メダル |
ロンドン五輪 | 女子シングルス:金メダル、女子団体:金メダル | |
2013年 | 世界選手権パリ大会 | 女子シングルス:金メダル、女子ダブルス:金メダル |
2014年 | 世界選手権東京大会 | 女子団体:金メダル |
2015年 | 世界選手権蘇州大会 | 女子シングルス:銅メダル、女子ダブルス:銀メダル |
2016年 | 世界選手権クアラルンプール大会 | 女子団体:金メダル |
リオデジャネイロ五輪 | 女子シングルス:銀メダル、女子団体:金メダル |
まとめ
長身を生かしたパワーとリーチを武器に世界の強豪と戦い、五輪、世界選手権、ワールドカップという卓球の三大大会でシングルス優勝を勝ち取った李暁霞。今後も語り継がれる選手のひとりであることは間違いないでしょう。