文:ラリーズ編集部
今回は、2018年の世界ジュニア選手権で優勝を果たした中国の若手選手、銭天一(チェンティエンイ)について紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
卓球王国中国の期待の若手として活躍している銭天一のプロフィールを見ていきましょう。
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銭天一とは?
銭天一は、2018年の世界ジュニア選手権でシングルスと団体の2種目で優勝などの実績を持ち、選手層の厚い強豪国の中国でジュニア時代から活躍している選手です。最近でも、2019年のオーストリアオープンでシングルスベスト4などの活躍を見せ、世界ランキングも急上昇しており、勢いに乗っている選手です。
ジュニア時代から多くの大会で好成績を残している中国の若手選手、銭天一のプロフィールを見ていきましょう。
プロフィール
銭天一は、2000年1月23日生まれの20歳(2020年4月時点)の中国卓球選手です。前陣での打点の早い両ハンドを得意としている選手です。
ジュニアの大会では、2016年のアジアジュニア&カデット選手権でジュニアシングルス優勝など、多くの大会で好成績を収めています。特に、2018年には、アジアジュニア&カデット選手権での優勝に加え、世界ジュニア選手権でもシングルスと団体の2種目で優勝するなど、輝かしい実績を残しました。
シニアの大会では、出場機会がすくないこともあり、まだ目立った実績はありません。しかし、2019年のオーストリアオープンでは、準決勝で伊藤美誠(スターツ)に敗れたものの、劉詩雯(リュウスーウェン・中国)、早田ひならの有力選手に次々と勝利してベスト4進出を果たしており、今後の躍進を予感させる結果を残しています。
プレースタイル
銭天一の戦型は、左シェーク裏裏のドライブ型です。切れのあるサーブと前陣でのカウンタープレーを得意としている選手です。
サーブは、回転やコースの分かりにくいハイトスサーブをメインに組み立てます。レシーブは、チキータやフォアハンドのフリックなどの攻撃的なレシーブを多用します。サーブ、レシーブともに自分から積極的に攻撃をしかけるプレーが特徴的です。
ラリーでは、現代卓球らしい打点の早い両ハンドが得点源です。また、相手に攻撃されたときでも守りに入ることが少なく、果敢なカウンタープレーで主導権を取り返す場面が多く見られます。常に攻撃的で強気なプレースタイルが近年の活躍の一因となっているようです。
使用用具
銭天一の使用用具は、ラケットがバタフライの「インナーフォースレイヤーALC」を使用しているようです。銭天一の使用しているラバーについては情報がないため、現在調査中です。
世界ランキング
銭天一は、2018年までは国際大会への出場機会が少なく、2019年7月時点での世界ランキングは295位でした。しかし、2020年の2月には自己最高の24位となり、わずか半年ほどの期間で250位以上もランキングを上げました。2020年4月時点でのランキングは24位です。
国際大会での主な成績
2015年 | アジアジュニア&カデット選手権 | カデットシングルス優勝 |
2016年 | アジアジュニア&カデット選手権 | ジュニアシングルス優勝 |
中国ジュニア&カデットオープン | ジュニアシングルス優勝 | |
2017年 | アジアジュニア&カデット選手権 | ジュニアシングルス準優勝、ジュニアダブルス優勝(孫穎莎ペア) |
世界ジュニア選手権 | シングルスベスト4、ダブルス準優勝(王曼昱ペア) | |
2018年 | アジアジュニア&カデット選手権 | ジュニアシングルス優勝 |
世界ジュニア選手権 | シングルス優勝、ダブルスベスト4(GUO Yuhan ペア)、団体優勝 | |
2019年 | オーストリアオープン | シングルスベスト4 |
まとめ
強豪国中国の期待の若手選手としてジュニア時代から多くの実績を残している銭天一。ジュニアでは輝かしい成績を残してきた彼女は、選手層が厚く、同世代のライバルも多い中国で今後代表として定着することができるのか。彼女が今後のワールドツアーなどでどのような活躍を見せるのかにも期待が高まります。