文:ラリーズ編集部
今回は、名門・デンソーに所属し、2019年の全日本社会人選手権で優勝などの実績を持つ野村萌を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなど基本的な情報から黄金世代で戦う心境についても触れます。
このページの目次
野村萌とは?
野村萌は、卓球黄金世代とも呼ばれる伊藤美誠、早田ひな、平野美宇らと同級生です。同世代に若くして世界のトップで活躍する選手たちがいたためあまり注目されてきませんでしたが、常に全国大会で上位進出するレベルの実力を持っており、2018年に行われた全国高校総体(インターハイ)女子シングルスでは圧倒的実力差で優勝を果たしました。
写真:野村萌/撮影:ラリーズ編集部
卓球国内リーグ・ノジマTリーグにも参戦していた経験があり、1stシーズンにはトップおとめピンポンズ名古屋、5thシーズンからは九州アスティーダの一員としてプレーしています。現在は日本リーグの名門・デンソーに所属し、2019年の全日本社会人卓球選手権で優勝するなどの活躍を見せています。
野村萌のプロフィール
野村萌(のむらもえ)は2001年3月11日生まれの23歳(2024年4月時点)で、愛知県出身です。妹の野村光もデンソー所属の卓球選手です。4歳のときに祖母と母の影響で卓球を始めました。幼少期から県内では敵知らずで、全国大会出場は当たり前というほどの実力を持っていました。
高校は愛知県の強豪校・愛知みずほ大瑞穂高校に進学し、着実に実力を伸ばしたことで自分のポテンシャルに自信を持ち始めました。高校3年時にはインターハイで圧倒的実績差で女子シングルス優勝し、注目を集めました。
写真:野村萌/提供:©T.LEAGUE
2018年にはTリーグに参戦し、ファーストシーズンはトップおとめピンポンズ名古屋に所属していました。2022-2023シーズンからは九州アスティーダに所属し、チームの主力として活躍しています。
2019年にはデンソーに入社し、日本リーグに活躍の場を移します。2019年の全日本社会人選手権では、社会人1年目ながら女子シングルスで優勝するなどの活躍を見せています。
野村萌のSNS
X(旧Twitter)
ビックトーナメント終了
初めての姉妹対決は姉の私が制しました🤫
きっとまた当たりそうな予感… pic.twitter.com/fF1zbOBHNK— のむらもえ (@nomu_0311) April 28, 2023
野村萌のプレースタイル
野村萌の戦型は、右シェークバック表の攻撃型で、バックハンドから繰り出される多彩な技が非常に魅力的です。
写真:茨城国体での野村萌/撮影:ラリーズ編集部
得意の両ハンド攻撃を生かすために、台の真ん中に構えた状態からサーブを出すのが特徴です。このようにすることで、バックハンドの3球目が打ちやすくなり、バックの表ソフトラバーを活かすことができると考えられます。レシーブは、バックのフリックなどの攻撃的なレシーブを多用し、レシーブから積極的に攻撃を仕掛けます。
ラリーでは、女子とは思えぬスイングスピードで相手を翻弄し、バックドライブで畳み掛ける攻撃的なプレースタイルが特徴的です。
彼女を支える根幹は相手への想像力です。試合後、彼女にその試合のプレーを聞くとほとんど記憶している程記憶力に優れています。また、常に前向きなマインドセットを持つ試合巧者であり、変則的な相手も苦にしないことも野村萌の強みの一つといえるでしょう。
野村萌の使用用具
野村萌は、ラケットはXIOMの『フィールZX3』、ラバーはフォア面がXIOMの『オメガⅦプロ』、バック面がVICTASの『VO>101』を使用しているようです。
>>オメガ7プロは回転性能を高めた卓球ラバー トップ選手仕様ラバーの魅力に迫る
>>【卓球】VO>101の性能を徹底レビュー VICTASの表ソフトが持つ圧倒的変化とは
野村萌の世界ランキング
野村萌の世界ランキングは189位(2024年4月)で、最高ランキングは179位(2023年9月)です。
野村萌の国内大会での主な実績
2015年 | 全中 | 女子シングルス:ベスト16 |
2016年 | インターハイ | 女子ダブルス:ベスト8(ペア:秋山星) |
2017年 | 全日本選手権 | ジュニア女子シングルス:ベスト16 |
インターハイ | 女子シングルス:ベスト8、女子ダブルス:ベスト8(ペア:秋山星) | |
2018年 | 全日本選手権 | ジュニア女子シングルス:ベスト16 |
インターハイ | 女子シングルス:優勝、女子ダブルス:3位(ペア:大島奈々) | |
2019年 | 全日本社会人選手権 | 女子シングルス:優勝 |
大阪国際招待卓球選手権 | 女子シングルス:ベスト4 | |
2020年 | 全日本選手権 | 女子シングルス:ベスト32 |
2021年 | 全日本社会人選手権 | 女子シングルス:3位、女子ダブルス:準優勝(ペア:森田彩音) |
2022年 | 全日本選手権 | 女子シングルス:ベスト16、女子ダブルス:ベスト8(ペア:森田彩音) |
2023年 | 全日本実業団選手権 | 女子団体:優勝 |
野村萌の国際大会での主な実績
2018年 | ジュニアサーキット中国オープン | ジュニア女子シングルス:ベスト8 |
アジアジュニア&カデット選手権 | ジュニア女子シングルス:ベスト8 | |
2019年 | セルビアオープン | U21女子シングルス:ベスト8 |
インドネシアオープン | U21女子シングルス:優勝、女子ダブルス:ベスト8 | |
2023年 | WTTフィーダーオロモウツ | 女子シングルス:ベスト32 |
WTTフィーダーパナギュリシテ | 女子シングルス:ベスト4 |
まとめ
今日の女子卓球界を大いに賑わせているのは間違いなく黄金世代と呼ばれる2000年世代でしょう。伊藤美誠、早田ひな、平野美宇らのビック3に加え、メディアで多く取り上げられる程の実力を持った選手が数多く揃っています。
その世代の中で、野村萌はインターハイを優勝する程の実力を持っています。今後の成長で実力を付けていけば確実に黄金世代の一角を担って世界で活躍する存在になり得るでしょう。野村萌に更なる躍進に期待しましょう。
野村萌以外の日本選手のプロフィールはこちら
男子選手
張本智和/宇田幸矢/丹羽孝希/及川瑞基/吉田雅己/木造勇人/森薗政崇/吉村和弘/吉村真晴/戸上隼輔/大島祐哉/上田仁/神巧也/松平健太/村松雄斗/松島輝空/英田理志/曽根翔/篠塚大登/吉山僚一/鈴木颯/田中佑汰/横谷晟/松下大星/龍崎東寅/松山祐季/田添健汰/有延大夢/高見真己/岸川聖也/田添響/町飛鳥/三部航平/谷垣佑真/濵田一輝/宮川昌大/柏竹琉/大矢英俊/郡山北斗/藤村友也/五十嵐史弥/野田颯太/渡部民人/吉山和希/松平賢二/高木和卓/萩原啓至/小西海偉/坪井勇磨/水谷隼/平野友樹
女子選手
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