文:ラリーズ編集部
今回は、パラ五輪シングルスで4回の優勝経験を持つナタリア・パルティカ(ポーランド)について紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れます。
パラ五輪4連覇という圧倒的な実力を持ち、健常者の五輪にも出場経験のあるナタリア・パルティカ。今回は、そんなナタリア・パルティカのプロフィールを見ていきましょう。
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ナタリア・パルティカとは?
ナタリア・パルティカは、生まれつき右腕の肘から先がないという障害を抱えているものの、2004年のアテネ五輪から2016年のリオ五輪までパラ五輪4連覇という実績を持ち、2016年のリオでは健常者の五輪にもポーランド代表として団体戦に出場し、日本代表と対戦しました。
パラ卓球のトッププレーヤーとして活躍し続けているナタリア・パルティカのプロフィールを見ていきましょう。
プロフィール
ナタリア・パルティカは、1989年7月27日生まれの30歳(2020年2月時点)。前陣での早い両ハンド攻撃を得意とする選手です。先述のようにパラ卓球では圧倒的な実績を持つほか、健常者の大会にも出場しており、2014年のドイツオープンでダブルス準優勝などの好成績を残しています。
ナタリア・パルティカは姉の影響で7歳から卓球を始め、右腕の肘から先がないというハンディを抱えながらも一般の大会にも出場し、多くの大会で入賞するなど一気に頭角を現しました。1999年のパラ卓球世界選手権で国際大会デビューし、2000年のシドニー五輪では、11歳にして初のパラ五輪に史上最年少選手として出場しました。その後、2004年のアテネパラ五輪でヨラナ・マトゥスコワ(チェコ)を破り初優勝を飾ると、そこからパラ五輪でグループリーグから決勝トーナメントまで無敗で4連覇という偉業を達成しました。
ナタリア・パルティカはパラ卓球だけでなく、健常者の五輪にも出場しています。2008年の北京五輪から3大会連続で五輪に出場し、2016年のリオ五輪では一般でもポーランド代表として団体戦のダブルスに出場し、1回戦で日本代表の福原愛/伊藤美誠ペアと対戦しました。
プレースタイル
ナタリア・パルティカの戦型は、左シェーク裏裏ドライブ型です。前陣で打点の早い両ハンドドライブが特徴で、特にバックハンドを得点源としています。
サーブは下回転のショートサーブを中心に組み立てます。比較的単純なサーブから威力のある3球目攻撃で勝負します。レシーブはチキータを多用し、攻撃的な展開が強みとなっています。
攻撃力の高さがパラ卓球での圧倒的な実績につながっているようです。
使用用具
ナタリア・パルティカの使用用具は全てバタフライの用具で、ラケットは「インナーフォースレイヤーALC」、ラバーはフォア、バック両面とも「テナジー05」を使用しているようです。
世界ランキング
ナタリア・パルティカの世界ランキングは2020年2月現在で61位に位置しています。ここ数年は常に100位以内をキープしています。過去最高順位は2010年5月の48位です。ナタリア・パルティカはパラだけでなく、一般でも世界のトッププレーヤーとして活躍していることが分かります。
パラ卓球の主な戦績
2004年 | 世界選手権 | シングルスクラス10 優勝 |
アテネパラ五輪 | 団体クラス6-10準優勝 ・ シングルスクラス10 優勝 | |
2008年 | 北京パラ五輪 | 団体クラス6-10準優勝 ・ シングルスクラス10 優勝 |
2012年 | ロンドンパラ五輪 | シングルスクラス10 優勝 |
2016年 | リオデジャネイロパラ五輪 | 団体クラス6-10準優勝 ・ シングルスクラス10 優勝 |
一般大会の主な戦績
2010年 | スロベニアオープン | U21シングルス優勝 |
2013年 | チェコオープン | ダブルス(Katarzyna Grzybowska-francペア)準優勝 |
2014年 | ドイツオープン | ダブルス(Katarzyna Grzybowska-francペア)準優勝 |
まとめ
パラ五輪4連覇などパラ卓球界で数々のタイトルを獲得し、パラ卓球の絶対女王として君臨するナタリア・パルティカ。今年行われる東京パラ五輪でもメダル確実と言われており、日本人選手の強力なライバルとして立ちはだかるでしょう。
パラだけでなく、一般の大会で健常者の選手と対等に戦う姿にも注目です。彼女の今後に要注目です。