文:ラリーズ編集部
今回は、2017年、2019年のベルギー王者で、国際大会でもダブルスにおいて上位に入る、セドリック・ヌイティンク(ベルギー)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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セドリック・ヌイティンクとは?
セドリック・ヌイティンクは、ベルギーの国内選手権を制覇した経験を持ち、若い頃から世界で活躍している選手です。シングルスだけでなく、様々な選手と組んだダブルスでも国際大会上位進出を果たしていることから、ダブルスではその非凡な才能を評価されています。
プロフィール
セドリック・ヌイティンクは、1993年1月6日生まれの27歳(2020年4月時点)です。ベルギーのルーヴェン出身で、現在はフランスのクラブチーム・エンヌブンの一員として活動しています。同じチームには、Tリーグ2ndシーズンでT.T.彩たまに加入したリアム・ピッチフォード(イングランド)と、ハイレベルな環境の中で日々練習に励み、昨年のETTUカップ準決勝ではラストの試合に勝ち決勝へとチームを導きました。
また、ベルギー代表としても2013年からU21の部で活躍し、2017年からは一般の部でも入賞を果たすようになりました。
プレースタイル
セドリック・ヌイティンクの戦型は左シェーク裏裏の攻撃型で、前陣でのフォアハンドの攻撃と強烈な回転のYGサービスが特徴です。
YGサービスもアジアの選手が使うものとヨーロッパの選手が使うものとで少し違ってくるようです。アジアの選手の多くは、ラケットを高く振り上げておろす時に逆横回転をかけますが、ヨーロッパの選手の多くは身体の横にラケットを持っていき、巻き込みサービスと同じように真横に振って逆横回転をかけるのが特徴です。
これはリーチの長さに関係があります。リーチが長ければ、ラケットの振り幅が大きくなるため回転が掛けやすくなります。アジアの選手よりも比較的リーチが長い傾向のあるヨーロッパの選手は、肘が身体の近くであっても充分な振り幅が確保できるため体の横から出すことが多いです。逆にアジアの選手は肘を身体から離すことでラケットの振り幅を確保できるため、ラケットを高く振り上げるようなサーブモーションを取ります。
セドリック・ヌイティンクは、このYGサービスでサービスエースを取ることができます。加えて、前陣でのフォアハンドのドライブやカウンターのコース取りは鋭く、振り始めたら止まることなく攻撃に転じます。
使用用具
セドリック・ヌイティンクはTIBHARの契約選手で、ラケットは自身がプロデュースした日本未発売の「NUYTINCK HYBRID ZC」で、ラバーはフォア面に「エボリューション MX-P」、バック面に「エボリューション MX-S」を使用しているそうです。
TIBHARの裏ソフトラバーの「エボリューション」シリーズは、トップシートとスポンジの組み合わせで名前が異なっています。契約選手の多くは、「エボリューション MX-P」を使用していますが、これは「エボリューション」シリーズの中で2番目に硬く、ハードヒッター向けに作られています。
世界ランキング
セドリック・ヌイティンクの世界ランキングは51位(2020年3月時点)です。近年は40~50位台を行き来しています。最高ランクは2018年3月の38位です。
国内の大会での主な成績
2017年 | ベルギー選手権 | 男子シングルス優勝 |
2019年 | ベルギー選手権 | 男子シングルス優勝 |
国際大会での主な成績
2013年 | モロッコオープン | U21男子シングルス優勝 |
2014年 | オーストラリアオープン | U21男子シングルスベスト4 |
2017年 | カタールオープン | 男子ダブルスベスト4 |
ベルギーオープン | 男子ダブルス準優勝 | |
2018年 | ベルギーオープン | 男子シングルスベスト4 |
2019年 | カタールオープン | 男子ダブルスベスト4 |
ナイジェリアオープン | 男子シングルスベスト4、男子ダブルス優勝 | |
2020年 | ドイツオープン | 男子ダブルスベスト4 |
ハンガリーオープン | 男子ダブルスベスト4 |
まとめ
ベルギー王者の経歴を持つ彼が国際大会を制することができるのか。今後の彼の活躍に目が離せません。