文:ラリーズ編集部
今回は、2023年全日本ジュニア準優勝の小塩悠菜を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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このページの目次
小塩悠菜とは
小塩悠菜は、カットマンの姉・小塩遥菜とは異なり、ペン表の戦い方をする選手です。そして、その独特なグリップで注目されている選手でもあります。小学生の時にはすでに全国大会で入賞していて、同世代の中では国内トップクラスの実力を誇っています。
それでは小塩悠菜のプロフィールについて詳しく見ていきましょう。
小塩悠菜のプロフィール
小塩悠菜(おじおゆうな)は2008年7月5日生まれの16歳(2025年4月時点)で、岐阜県岐阜市出身です。全日本選手権ベスト8の実績を持つ母・真弓さんと姉の影響で6歳から卓球を始めました。姉は、現在TリーグのTOP名古屋に所属する小塩遥菜です。
写真:小塩遥菜/撮影:ラリーズ編集部
小学校時代は地元・岐阜県の卓研ジュニアクラブで腕を磨くと、小学2年生で出場した全日本選手権バンビの部では決勝で張本美和を破って優勝に輝きます。シェークハンドラケットをペンホルダーのようなグリップで操る小塩のプレースタイルは一般的な卓球選手とは一線を画しており、この優勝は卓球界で話題となりました。
そんな小塩は小学校時代はボクシングにも打ち込んでおり、小学4年時には27.5キロの部で日本一に輝いた経歴も持っています。しかし、対戦相手が少なかったことを理由に小学5年からは卓球一本に絞り、同時期に福岡の名門クラブである石田卓球クラブの門を叩きます。
卓球一本に絞った2019年には全日本選手権ホープスの部ベスト4、カデットの部女子ダブルス準優勝、東アジアホープス女子シングルス3位と、好成績を残し、本格的に全国レベルの選手として名前が知られるようになっていきます。
写真:小塩悠菜/撮影:ラリーズ編集部
小学校卒業後は、JOCエリートアカデミーに入学し、国内外の大会に出場しています。中学2年となった2022年には全中女子シングルスベスト8、全日本選手権カデットの部女子シングルス準優勝、女子ダブルス優勝を飾り、2023年1月の全日本選手権では14歳ながらジュニア女子シングルス準優勝を果たしました。
ユース年代の国際大会にも数多く出場し、WTTユースコンテンダーソンバトヘイではU19女子シングルスで見事優勝を飾っています。
また、2021年からはTリーグ・トップおとめピンポンズ名古屋へ加入し、シングルスで2試合に出場しています。
小塩悠菜のプレースタイル
小塩悠菜はオールラウンダーで、普段はペン表裏の速攻型ですが、中後陣では時折シェークのカットマンになります。
ラケットの持ち方には規定がないので、シェークハンドのラケットをペンホルダーのように持つ、またはその逆についてはルール上問題ありません。
小塩悠菜のプレーの最大の特徴は、独特なグリップによってペン表とカットマンを使い分けているところです。ラケットはシェークハンドですが、ペンホルダーに近い持ち方でラケットを振ります。そうすることで、ペン表として前陣で攻撃するときと、シェークハンド持ちでカットをするときの切り替えがスムーズにできるようになっています。
独特な持ち方ではありながらも、フォアハンドではドライブとミート打ちを使い分けられ、バックハンドも安定して打球することができます。
小塩悠菜の使用用具
小塩悠菜はVICTASの契約選手で、ラケットはVICTASの『カルテットVFC』、ラバーはフォア面にVICTASの『VO>102』、バック面にVICTASの『ラバー(バック):V>15 エキストラ』を使用しています。
「VO>102」は安定感を重視した横目の表ソフトですが、スピードを重視していて超攻撃的なプレーをする選手に適しています。一方、「VS>402 Limber」は微粘着性のラバーでカットの安定感に加えて、ハイエナジーテンションのスポンジから生まれる威力のあるボールなど、どんなプレーにも適したラバーです。
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小塩悠菜の世界ランキング
小塩悠菜の世界ランキングは108位(2025年4月時点)で、最高ランキングは103位(2025年2月)です。
小塩悠菜の国内大会での主な成績
2016年 | 全日本選手権(バンビの部) | 女子シングルス:優勝 |
2017年 | 全日本選手権(カブの部) | 女子シングルス:ベスト4 |
2019年 | 全日本選手権(ホープスの部) | 女子シングルス:ベスト4 |
全日本選手権(カデットの部) | 女子ダブルス:準優勝(ペア:首藤成美) | |
2022年 | 全日本選手権(カデットの部) | 14歳以下女子シングルス:準優勝、女子ダブルス:優勝(ペア:張本美和) |
全中 | 女子シングルス:ベスト8 | |
2023年 | 全日本選手権 | ジュニア女子シングルス:準優勝 |
2024年 | 全日本選手権 | 女子ダブルス:ベスト8(ペア:小塩遥菜) |
全国中学校卓球大会 | 女子シングルス:3位 | |
2025年 | 全日本選手権 | 混合ダブルス:3位(ペア:渡部民人)、ジュニア女子シングルス:3位 |
小塩悠菜の国際大会での主な成績
2019年 | 東アジアホープス選手権 | 女子シングルス:ベスト4 |
2022年 | WTTユースコンテンダーセネツ | U19女子シングルス:準優勝、U17女子シングルス:準優勝 |
WTTユースコンテンダープラッジャダロ | U17女子シングルス:準優勝 | |
WTTユーススターコンテンダードーハ | U19女子シングルス:準優勝、U17女子シングルス:準優勝 | |
WTTユースコンテンダーソンバトヘイ | U19女子シングルス:優勝 | |
世界ユース選手権 | U15女子シングルス:銅メダル、U15女子団体:銀メダル | |
2023年 | WTTユースコンテンダーハビージョフ | U19女子シングルス:優勝、U17女子シングルス:優勝 |
WTTユースコンテンダーパナギュリシテ | U19女子シングルス:準優勝、U17女子シングルス:準優勝 | |
WTTユースコンテンダーヘルシンボリ | U19女子シングルス:準優勝 | |
2024年 | WTTフィーダーパナギュリシテ | 女子シングルス:ベスト4 |
WTTフィーダードーハ | 女子ダブルス:優勝(ペア:上澤杏音) | |
2025年 | WTTフィーダーデュッセルドルフ | 女子シングルス:ベスト4 |
WTTフィーダーカッパドキア | 女子ダブルス:ベスト4(ペア:出澤杏佳) |
まとめ
独創的なスタイルでトップクラスを目指す彼女の卓球が、日本国内、そして国際大会に通用するか。今後の彼女の活躍に注目です。