文:ラリーズ編集部
2019年アフリカカップ優勝を果たし、2020年現在まで13回連続での世界卓球出場という大記録を持つエジプト卓球界の英雄オマー・アサール。今回はそんなオマー・アサールの使用用具・大会成績・プロフィールなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても詳しく紹介します。
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オマー・アサールとは
オマー・アサールは2007年から2019年に至るまで13回連続で世界卓球に出場しエジプト代表の絶対的エースとして活躍する世界のトップ選手です。
プロフィール
オマー・アサールは1991年7月22日生まれの28歳(2020年3月現在)のエジプトの卓球選手です。
アサールはジュニアの頃からエジプト代表として活躍し、数多くのジュニア、U21の大会で実績を残してきました。2010年ポーランドオープンU21ではシングルスベスト4、2012年ドイツオープンU21では準優勝などの輝かしい実績を残してきました。
その後、シニアの世界に入ってからも順調に成績を残していきました。初めはアフリカでの大会でトップに立つものの、国際大会では好成績は残せずにいました。しかし、2017年の中国オープンではシングルスベスト16、2017年のオーストリアオープンではベスト8、などと徐々に大舞台でも実績を残すようになり名実ともに世界のトップ選手入りを果たしました。
アサールは波の少ない選手で、安定した成績を常に残し続けているため、世界ランキングを大きく下げることなく着実にランキングを上昇させてきました。2018年3月には自己最高位の世界ランキング16位を記録し、アフリカの選手としてはクアドリ・アルナ(ナイジェリア)と並んで数少ない世界の最上位で戦うトッププレイヤーとして活躍しています。
そして、2019年のアフリカカップではアフリカの選手としては世界最高位のクアドリ・アルナ(ナイジェリア)を破って、優勝を果たしアフリカ最強の座を手にしました。28歳でベテランの域に入ってきた今でもアフリカ卓球界を牽引する存在として活躍し続けています。
プレースタイル
オマー・アサールは右シェーク裏裏ドライブ型の選手です。その長身を活かした威力のある両ハンドドライブと、中後陣での圧倒的なラリーの強さで戦うプレースタイルをしています。
アサールの一番の武器はその190㎝を超える長身を活かした圧倒的なラリー力です。どこに打ち込まれた球でも、長い手足を利用して安定して返球し、中後陣からでも腕のしなりを使って非常に強力な両ハンドドライブを打ち込んで相手を圧倒します。
アサールは一発の強打で打ち抜くというよりも、一球一球のコースや回転量で戦う選手です。こういう選手は調子の波が少なく安定した成績を残す選手でもあります。
また、アサールの特徴としてはそのボールタッチの良さが挙げられます。アサールはブロックの時にただ当てるだけではなくて、上手く緩急や回転を使い分けた多彩なブロックをします。浅いブロックや、深く伸びるブロック、そしてカウンターなど、ボールタッチの良さを生かしたプレーが多く見られます。アサールのプレーには随所にセンスを感じさせる驚くようなプレーはが見られて、見ていて非常に面白い選手でもあります。
このように、アサールは丁寧でミスが少ないプレーをして、そのうえで守りも固くコースも厳しい。さらに緩急や、思いもしないプレーもあり、対戦相手にとっては一番やりにくいタイプの線湯といえるでしょう。
使用用具
オマー・アサールの使用用具はすべてバタフライの製品で、ラケットが「ティモ・ボルALC」、フォア面のラバーが「テナジー05」、バック面のラバーが「テナジー05」を使用しているようです。
世界ランキング
オマー・アサールの世界ランキングは2013年ごろまでは100位台でしたが、着実にランキングを上げていき、2014年には50位台に位置するまでになりました。その後も勢いを落とすことなく、好成績を残して、2018年の1,3月には自己最高位の世界ランキング16位を記録しました。そして2020年3月現在の世界ランキングは35位に位置しています。
国際大会の主な成績
2014年 | ナイジェリアオープン | シングルス優勝 |
2015年 | ナイジェリアオープン | シングルス優勝 |
2016年 | アフリカシニア選手権 | シングルス優勝
混合ダブルス優勝 |
2017年 | ナイジェリアオープン | シングルス優勝 |
オーストリアオープン | シングルスベスト8 | |
2019年 | アフリカカップ | シングルス優勝 |
まとめ
近年卓球界での躍進が著しいアフリカにおいて、アフリカトップの選手として活躍するオマー・アサール。国際大会では大物食いをすることもあり、大きなポテンシャルを秘めた選手であるアサールはこれからも多くの選手の前に立ちはだかることは間違いないでしょう。今後のアサールに要注目です。