文:ラリーズ編集部
今回は、タイの女子代表を引っ張る若手実力派のサウェータブット・スターシニー(タイ)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
このページの目次
サウェータブット・スターシニーとは
サウェータブット・スターシニーは、2010年のユース五輪で女子シングルスベスト4と突如国際大会に現れ、2015年には東南アジア競技大会で優勝を果たすなど、飛躍的な成長を遂げている選手です。シングルスはもちろんのこと、パラナン・オラワン(タイ)と組んだ女子ダブルスでは国際大会でも上位入賞を何度も果たしている若手実力派です。タイ代表だけでなく、Tリーグ・日本ペイントマレッツに所属して2ndシーズンに参戦し、多くの勝利でチームに貢献していました。
サウェータブット・スターシニーのプロフィール
サウェータブット・スターシニー(SAWETTABUT Suthasini)は1994年12月4日生まれの29歳(2024年7月時点)で、タイ出身です。妹は同じ卓球選手のサウェータブット・ジニパ(タイ)です。
Tリーグ・日本ペイントマレッツに所属していました。2019/2020シーズンはチーム内でも勝率が高い選手で、早田ひなや梁夏銀(ヤンハウン・韓国)、エリザベタ・サマラ(ルーマニア)など各国の実力者に勝利した実績があります。
タイ代表としても数々の国際大会に出場しています。蘇慧音(スーワイヤムミニー・中国香港)やブルーナ・タカハシ(ブラジル)など世界ランキングで上位に位置する選手にも勝利したことがあり、着実に世界で勝てる選手へと成長してきています。
サウェータブット・スターシニーのプレースタイル
サウェータブット・スターシニーの戦型は右シェーク裏裏の攻撃型で、前陣でのパワフルな両ハンドを特徴としています。特にバックハンドのミート打ちの技術はとても高く、彼女の得点源にもなっています。また、しゃがみ込みサーブも彼女の持ち味です。
しゃがみ込みサービスを用いるトップ選手は珍しく、男子ではドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)や松平健太、女子では丁寧(ディンニン・中国)や加藤美優が代表例と言えます。しゃがみ込みサービスは、強烈な回転を加えることができるのと同時に回転量の変化で惑わすことができるのが特徴です。ただし、サーブ時の身体の動きが激しくなるため3球目攻撃がやや遅くなる傾向があり、自分がミスをするリスクも高いです。
サウェータブット・スターシニーのもう一つの武器であるバックハンドのミート打ちは、前陣で戦うことの多い選手によく用いられる技術です。ミート打ち自体はブロックやドライブなどよりも回転の影響がやや受けづらいため、早い打点で仕掛けることができ、ドライブとの回転量の差を利用して相手のミスを誘うことができます。
サウェータブット・スターシニーの使用用具
サウェータブット・スターシニーはバタフライの契約選手で、ラケットはバタフライの『ビスカリア SUPER ALC』、ラバーはフォア面にバタフライの『ディグニクス05』、バック面にバタフライの『テナジー05』を使用しています。
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サウェータブット・スターシニーの世界ランキング
サウェータブット・スターシニーの世界ランキングは53位(2024年7月時点)で、最高ランキングは21位(2022年6月)です。
サウェータブット・スターシニーの主な成績
2010年 | ユース五輪 | 女子シングルス:4位 |
2015年 | 東南アジア競技大会 | 女子シングルス:金メダル |
2017年 | 東南アジア競技大会 | 女子シングルス:銅メダル |
クロアチアオープン | 女子シングルス:ベスト4 | |
タイオープン | 女子ダブルス:ベスト4 | |
2018年 | タイオープン | 女子ダブルス:優勝(ペア:パラナン・オラワン) |
2019年 | 東南アジア競技大会 | 女子シングルス:3位 |
インドネシアオープン | 女子シングルス:準優勝、女子ダブルス:準優勝 | |
2020年 | ハンガリーオープン | 女子ダブルス:ベスト4 |
ポルトガルオープン | 女子ダブルス:準優勝 | |
2021年 | 世界選手権ヒューストン大会 | 女子シングルス:ベスト16 |
2022年 | 東南アジア競技大会 | 女子シングルス:銀メダル、女子ダブルス::金メダル、女子団体:金メダル |
WTTシンガポールスマッシュ | 女子シングルス:ベスト16 | |
2023年 | 東南アジア選手権 | 女子シングルス:金メダル、女子ダブルス:金メダル、女子団体:金メダル |
WTTフィーダーデュッセルドルフⅡ | 女子ダブルス:ベスト4(ペア:パラナン・オラワン) | |
WTTシンガポールスマッシュ | 女子シングルス:ベスト16 | |
WTTコンテンダーアンタルヤ | 女子ダブルス:ベスト4(ペア:パラナン・オラワン) | |
WTTコンテンダーアンタルヤ | 女子ダブルス:優勝(ペア:パラナン・オラワン) | |
WTTフィーダーヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア | 女子ダブルス:ベスト4(ペア:パラナン・オラワン) | |
2024年 | WTTコンテンダードーハ | 女子ダブルス:ベスト4(ペア:パラナン・オラワン) |
WTTスターコンテンダーリュブリャナ | 女子ダブルス:ベスト4(ペア:パラナン・オラワン) | |
WTTコンテンダーチュニス | 女子ダブルス:ベスト4(ペア:パラナン・オラワン) | |
WTTスターコンテンダーバンコク | 混合ダブルス:ベスト4(ペア:Padasak TANVIRIYAVEC) | |
パリ五輪 | 女子シングルス:ベスト64、女子団体:ベスト8 |
まとめ
前中陣での積極的な攻撃を武器とするタイの主砲が国際大会でどのような戦いぶりを見せるのか。今後の彼女の活躍に目が離せません。
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