卓球用具紹介 ビスカリア SUPER ALCを徹底解剖 バタフライの新たな特殊素材“スーパーアリレートカーボン”を内蔵
2022.06.02
写真はバタフライ社の「ビスカリア SUPER ALC」
ビスカリア SUPER ALCは旧作ビスカリアのブレードサイズやグリップといった基本設計はそのままに、従来のカーボンよりも反動性の高いスーパーアリレートカーボンを採用することでより威力を出すことの出来るラケットです。
販売当初から品薄状態で、プロ選手から中、上級者まで、幅広い人気を集める新生ビスカリア「ビスカリア SUPER ALC」はどういったラケットなのか。詳しく見ていきたいと思います。
このページの目次
ビスカリア SUPER ALCとは
「ビスカリア SUPER ALC」はバタフライ社が製造するラケットでビスカリアの改良版になります。厚さ5.7mm、ブレード構成は5枚合板にスーパーアリレートカーボンを加えたものとなっております。
スーパーアリレートカーボンは従来のアリレートカーボンの打球感はそのままに、より威力を出したいという要望に応えるために開発されました。バタフライ社の長年の研究により、多くの繊維量を編み込むことで高い弾みを獲得。反発特性を高くすることで威力の高いボールを打てるラケットに仕上がっています。
また、ビスカリア SUPER ALCはスーパーアリレートカーボンをはじめて搭載したラケットとなっています。この高弾性をより幅広いプレイヤーに体感していただくため、シェークハンドに加え、中国式ペンの販売も行っています。
ビスカリア SUPER ALCの特徴
ビスカリア SUPER ALCの最大の特徴はやはり、攻撃技術の威力の出しやすさにあります。打球にはスピードが出ながらも、従来のビスカリアの柔らかい打球感をそのままに再現しているこのラケットは球持ちの良さとボールのスピードを両立していると言えます。
弾むラケットと聞くと、ボールが直線的に飛んで行ってしまい、どうしてもサービスが収まらなったり、台上技術も繊細なボールタッチが求められると思いがちですが、そういった問題を解決してくれています。
グリップについても従来通り、全体的に太めの作りとなっており、くびれた形状をしているので、指へのフィット感が高く、連打時の安定性の高さも特徴の一つと言えます。
また、こちらについてはプレイヤーによって評価が別れるとは思いますが、高弾性に優れているので、従来のビスカリアのような弧線を描く軌道と比較して、鋭く深いボールが入ります。
公式サイトによるとビスカリア SUPER ALCもビスカリアやティモボルALCなどと同様、同社製品であるディグニクスやテナジーといった各シリーズとの相性が良く、ラバーの特性を生かしつつ、さらに威力のある打球を可能にしているそうです。またディグニクス09Cのような美粘着ラバーとの組み合わせは、粘着性で非常に球持ちの良いラバーが回転量の豊富なドライブや台上プレーのやりやすさを、反発特性の向上したラケットがスピードのある打球をそれぞれもたらします。
ビスカリア SUPER ALCに向いているプレイヤー
ビスカリアといえば、2007年に一度廃盤になったものの、2011年の世界選手権男子シングルスで張継科選手が優勝した事を皮切りに人気が再燃し、2019年からはバタフライ新製品として国内販売が行われました。その時期には、石川佳純選手や平野美宇選手、林高遠選手など世界で活躍する顔ぶれがこのビスカリアを使用していました。
現在発売が開始されたビスカリア SUPER ALCも林鐘勳選手、グナナセカラン選手などが使用しています。ビスカリアシリーズはこのように多くのトップ選手から支持を得ています。
プレーヤーのレベル感でいえば、どうしても高弾性の高いラケットなので、初心者は使いこなせるようになるまでに時間を要するかもしれませんが、決して扱いにくいわけではないように思います。プロ選手が使用していることもあり、中、上級者も問題なく使用可能です。
特に、現在ビスカリアを使っている選手でビスカリア SUPER ALCが気になっている方は是非使ってみる事を勧めます。
まとめ
ビスカリア SUPER ALCは高い攻撃性能と球持ちの良さを兼ね備えたラケットと言えます。
有名選手の多くがビスカリアシリーズを使っていることからも分かる通り、質の高いラケットです。近年、多くのシェアを占めるテナジーやディグニクスといったバタフライ社製ラバーシリーズとの相性も考えられているというのもこのラケットの特徴と言えます。ご興味のある方は是非、一度手に取っていただいて、自分のプレースタイルと合っているかどうか検討することを勧めます。
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