文:ラリーズ編集部
「高木和卓選手のインタビュー記事ツイートに木造勇人選手が反応してくれてましたね」。
「あと英田理志選手のインタビューも好評だね」。
卓球界隈では至って普通の会話だ。だが一度卓球を忘れて冷静に見てほしい。どうだろうか。
「たかぎ、かずたく?もくぞう…?え、えいだ!?」
そう。卓球界には、卓球人ならごく自然と読めるが、一般的には珍しい名字の選手が多くいるのだ。昨年度の日本卓球協会への登録者数が34万人を超える卓球の競技人口の多さも、珍しい名字の理由の一つかもしれない。
そこで今回は、2020年全日本卓球選手権男子シングルスでベスト64に入ったトップ選手たちの中から、レアな名字選手トップ5を紹介していく。
>>“卓球黄金世代”の継承者 見据える2020の「その先」<木造勇人#2>
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堂々の第1位は日本リーグで活躍するカットマン
今回は、日本の名字の由来や全国にいる同じ名字の人数がわかる「名字由来net」を用いて、全国にいる同名字の人数が少ない選手をピックアップした。
第5位:硴塚 将人(かきつか まさと)、全国人数およそ150人
第5位に入ったのは硴塚将人(協和キリン)。
エリートアカデミーで活躍し、早稲田大学では主将を務めたその世代を代表するサウスポーだ。早稲田大学卒業後の2020年4月からは、日本卓球リーグの実業団・協和キリンに所属している。
写真:硴塚将人・森田彩音/撮影:ラリーズ編集部
2020年の全日本選手権では、森田彩音(デンソー)と組んだ混合ダブルスでベスト8に入った実力者だ。ちなみに石へん花と書いて「硴(かき)」と読む漢字は、貝類の「カキ(牡蠣)」を意味するとのこと。
第4位:髙見 真己(たかみ まさき)、全国人数およそ140人
第4位は髙見真己(愛知工業大)。
髙見は、愛工大名電高で、インターハイ団体、ダブルス優勝、シングルス準優勝の実績を誇る。T.T彩たまからTリーグセカンドシーズンに参戦し、ダブルスで2勝をマークした。2019年の全日本選手権では、持ち味のチキータを活かして、松山祐季(愛知工業大)と組んだダブルスで準優勝を果たしている。
写真:髙見真己/撮影:伊藤圭
「はしご高」の「髙」という字が珍しく「髙見」姓は全国におよそ140人しかいない。
>>【T.T彩たま】髙見真己、スカウト引き寄せた“今年の大ブレイク”
第3位:高木和 卓(たかきわ たく)、全国人数およそ120人
第3位には、冒頭でも触れた高木和卓(東京アート)が入った。
写真:高木和卓(東京アート)/撮影:伊藤圭
高木和は、青森山田高在学中の2006年にインターハイ、シングルス・ダブルス・団体優勝で3冠を果たした。ラリー戦にめっぽう強く、粘り強いプレーを特徴としており、現在は実業団の東京アートで主将を務めている。
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第2位:英田 理志(あいだ さとし)、全国人数およそ50人
第2位は英田理志(エスロブ/愛媛県競技力向上対策本部)がランクイン。「英田」の名字はなんと全国におよそ50人だというから驚きだ。
英田は、朝日大から実業団の信号器材に進み、今はプロ選手としてスウェーデンリーグで活躍している。
写真:英田理志/撮影:伊藤圭
スウェーデンリーグ挑戦3年目の2019年シーズンでは、リーグ個人成績1位(17勝2敗)の好成績を収め、チームの優勝にも貢献した日本を代表するカットマンだ。
>>北欧挑戦3年目で掴んだ「リーグ個人1位」の理由(卓球・英田理志)
第1位:御内 健太郎(みうち けんたろう)、全国人数およそ20人
堂々の第1位は、実業団のシチズン時計で活躍する御内健太郎。2位の英田に続きこちらも日本を代表するカットマンだ。
写真:御内健太郎(シチズン時計)/撮影:ラリーズ編集部
2019年シーズンは、USオープンシングルス優勝、日本リーグでは、個人通算50勝を記録し、ダイヤモンドラケット賞を獲得した。
>>シチズン卓球部の御内、上村、町が語る「仕事×卓球」両立の秘訣とは?<密着 シチズン卓球部#2>
他にも珍しい名字を持つ実力者は多数
惜しくもトップ5には入らなかったが、木造勇人(きづくりゆうと・愛知工業大)の「木造」が全国におよそ390人、鹿屋良平(かのやりょうへい・リコー)の「鹿屋」が350人、森薗政崇(もりぞのまさたか・BOBSON)の「森薗」が320人と、なぜか卓球界には希少名字を持つトップ選手が多くいる。
写真:森薗政崇/撮影:伊藤圭
意外にも、神巧也(じんたくや・T.T彩たま)の「神」は13,900人、三部航平(さんべこうへい・シチズン時計)の「三部」は2200人、町飛鳥(まちあすか・鹿児島県体育協会)の「町」は2100人と一見レアに思える名字は全国的に見るとそれほど少なくないという面白いデータも明らかになった。
写真:意外にも多かった「神」/撮影:保田敬介
ただ、どんな名字にも共通して言えるのが、その選手が活躍すればするほど、その名字は卓球界では珍しくなくなっていく、ということだ。
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出典 名字由来net