【保存版】卓球の段位とは? 取得方法や日本最高段位の選手も紹介 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:及川瑞基(木下グループ)のゼッケンに記された7段/撮影:ラリーズ編集部

卓球プレーヤー向け 【保存版】卓球の段位とは? 取得方法や日本最高段位の選手も紹介

2023.05.27

文:ラリーズ編集部

卓球において、段位という言葉をよく耳にしますが、段位とはそもそも何のことを指しているのでしょう。今回は意外と詳しく知らない段位について、紹介します。

段位とは

段位というのは、公益財団法人日本卓球協会が段級制規定によって定めています。

段位には戦績段位と名誉段位というものがあり、さらに級位というものもあります。段級は15段階で、10段が最高位であり、10段から初段の10段階と1級から5級の5段階があります。

また、名誉段位はこの段級とは別に、実技の成績に関係なく初段から10段まで分けられます。では,この3種類の段位と級位について、それぞれ見ていきましょう。

戦績段位とは

戦績段位は全国大会、国際大会への出場経験や入賞経験によって、初段から10段までに分けられています。

段位の取得には登録が必要で、7段以上については平成 17年4月1日以降の実績に基づき贈呈段位とされています。

戦績段位の審査認定基準

初段

(A)全日本選手権大会(一般 ・ジュニア ・団体 ・マスターズ)
(B)全日本社会人選手権大会
(C)全日本実業団選手権大会
(D)国民体育大会
(E)全日本クラブ選手権大会(1部のみ)県代表又はこれに相応する戦歴を有する者

2段

上記 (A)、(B)、(C)、(D)各大会該当年度2回勝った者、都道府県大会優勝者はこの資格を得る

3段

上記 (A)、(B)、(C)、(D)各大会該当年度3~4回勝った者、ブロック大会優勝者はこの資格を得る

4段

上記 (A)、(B)、(C)、(D)各大会該当年度5回勝った者又はこれに準ずる成績をあげた者はこの資格を得る

5段

上記 (A)、(B)、(C)、(D)各大会入賞者および国際試合日本代表者

6段

上記 (A)、(B)、(C)、(D)各大会優勝者および国際試合日本代表者

7段

全日本選手権大会(一般)個人戦優勝者

8段

アジア競技大会及びアジア選手権大会個人戦優勝者

9段

世界選手権大会個人戦優勝者

10段

オリンピック競技大会個人戦優勝者

※なお団体戦に於ける勝利回数は、チームの勝利回数をカウント。
※平成元年度以降の上記 (A)、(B)、(C)各大会出場者で、初出場者は初段、計3回出場者は2段、計5回出場者は3段を取得しなければならない。その場合の出場回数は (平成元年度以降の )同一大会ごとに計算する。

また (A)全日本選手権大会・一般単複及び (B)全日本社会人選手権大会・一般単複でベスト16に入った者は4段、ベスト4入賞者は5段を取得しなければならない。

但し、全日本選手権大会 (マスターズ )の 70歳以上の種目に出場する者は、最初に取得した段位のまま以降の大会に出場することができる。

名誉段位とは

名誉段位は実技の成績に関わりなく卓球競技の普及、発展に顕著な功績のあった者に対して、表彰及び感謝の意をもって贈られる段位のことを指します。

名誉段位の審査認定基準

初段

① 役員歴(都道府県区郡市町村 (協会連盟 ))(1年~2年)
② 加盟団体区郡市町村グループ等の指導者として活躍
③ 公認審判員資格取得者

2段

① 役員歴(都道府県区郡市町村 (協会連盟 ))(3年~4年)
② 加盟団体区郡市町村グループ等の指導者として活躍
③ 上級公認審判員資格取得者
④ 国際審判員資格取得者

3段

① 役員歴(都道府県区郡市町村 (協会連盟 ))(5年~6年)
② 加盟団体区郡市町村グループ等の指導者として活躍
③ 区郡市町村理事長、副理事長
④ 公認レフェリー資格取得者

4段

① 役員歴(都道府県区郡市町村 (協会連盟 ))(7年~8年)
② 加盟団体理事長、副理事長
③ 町村会長、副会長

5段

① 役員歴(都道府県区郡市町村 (協会連盟 ))(9年~10年)
② 区郡市会長、副会長 ③ 国際試合監督、コーチ

6段

① 役員歴(都道府県区郡市町村 (協会連盟 ))(11年~14年)
② 都道府県会長、副会長

7段

都道府県会長、副会長および経験者で役員歴 15年以上で本会の運営発展に貢献のあったもの(45才以上)

8段

① 本会役員として本会の運営発展に貢献のあったもの
② 本会加盟団体の会長、副会長および経験者で本会の運営発展に貢献のあったもの(50才以上)

9段

本会会長、副会長および経験者で本会の運営発展に貢献のあったもの(55才以上)

10段

本会会長、副会長および経験者で本会の運営発展に貢献のあったもの(60才以上)

級位とは

級位は段位ほど成績を持っていなくても取得できるものであり、5級では打法を問わず20球続けることができれば取得することができます。級位に関しても、段位同様、審査料と登録料が必要となります。

級位の審査認定基準

1級

全日本医歯薬学生卓球大会出場者
全国ろうあ者卓球選手権大会出場者
国際クラス別肢体不自由者卓球選手権大会出場者
FIDジャパン・チャンピオンシップ卓球大会出場者
全国青年大会卓球競技出場者

2級

全日本選手権大会(一般・ジュニア・団体)予選会出場者
全国レディースブロック大会出場者
全国中学校大会予選会出場者
全日本選手権大会(カデット)予選会出場者

3級

全日本選手権大会(ホープス・カブ・バンビ)予選会出場者
全国ホープス選抜大会予選会出場者

4級

5回の試技にて 40球(一往復を一球と数える)続けられること。選択する技はフォアハンドロング、バックハンドショート、つっつき、フォアハンドカット、バックハンドカットのいずれか2つを40球続けること。

5級

打法を問わず20球続けることができる。相手は任意(ロボットマシンも可)とする。指導員がエラーした場合は試技をやり直す。指導員とでなく自分達同士の判定員の見ている前で行ったものも有効。

現役選手の取得段位は?

現役選手のうち、東京五輪代表の男女6名の段位について調べてみました。

東京五輪開始前までは、男子では、張本智和(木下グループ)、丹羽孝希(スヴェンソン)、水谷隼(木下グループ)の3名は7段、女子では、伊藤美誠(スターツ)が7段、平野美宇(日本生命)が8段、石川佳純(全農)が9段でした。

しかし、水谷隼/伊藤美誠ペアが東京五輪混合ダブルスで優勝を果たしたため、水谷と伊藤は10段を獲得したことになりました。

>>「東京五輪以降は起業、代表は退く」水谷隼、2020年以降の仰天プラン