文:ラリーズ編集部
2020年1月6日、日本卓球協会によって、東京五輪卓球日本代表候補選手が選出された。
男子は張本智和(木下グループ)、丹羽孝希(スヴェンソン)、水谷隼(木下グループ)、女子は伊藤美誠(スターツ)、石川佳純(全農)、平野美宇(日本生命)の男女6人だ。中でも伊藤、平野、張本は10代での抜擢となった。
振り返れば、水谷や石川、丹羽、そして伊藤も五輪初出場時は10代だった。近年、若年層の台頭著しい卓球界は、特にアスリートの低年齢化が進んでいると言われるが、他種目の五輪日本代表はどうなのだろうか。
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各競技の東京五輪代表内定者一覧(2月16日時点)
現在、各競技で続々と五輪代表の内定者が決まり始めている。
スポーツクライミング
楢﨑智亜(23)、野口啓代(30)
レスリング
乙黒拓斗(21)、文田健一郎(24)、向田真優(22)、川井梨紗子(25)、川井友香子(22)、皆川博恵(32)
テコンドー
鈴木セルヒオ(25)、鈴木リカルド(19)、山田美諭(26)、浜田真由(26)
体操
堺亮介(22)、森ひかる(20)
柔道
素根輝(19)
水泳(競泳)
寺内健(39)、荒井丞(27)、荒井祭里(19)、三上紗也可(19)、瀬戸大也(25)
水泳(アーティスティックスイミング)
乾友紀子(29)、吉田萌(24)、野村寿華(23)、安永真白(20)、塚本真由(22)、京極おきな(18)、木島萌香(20)、柳沢明希(21)
セーリング
岡田奎樹(24)、外薗潤平(28)、富沢慎(35)、南里研二(27)、高橋レオ(21)
小泉維吹(23)、吉田愛(39)、吉岡美帆(29)、山崎アンナ(20)、高野芹奈(21)、飯束潮吹(31)、畑山絵里(27)
陸上
中村匠吾(27)、服部勇馬(26)、前田穂南(23)、鈴木亜由子(28)、鈴木雄介(32)、 川野将虎(21)、山西利和(24)、岡田久美子(28)
カヌー
松下桃太郎(31)、藤嶋大規(31)、水本圭治(31)、宮田悠佑(28)、羽根田卓也 (32)、足立和也(29)、佐藤彩乃(23)、矢沢亜季(28)
射撃
大山重隆(38)、井川寛之(31)、中山由起枝(40)、石原奈央子(45)、松本崇志(36) 、平田しおり(20)
近代五種
岩元勝平(30)、朝長なつ美(28)
いずれも競技ごとにより差はあるものの、20代が平均年齢の競技が多い。競技性が反映されることは考慮されるべきだが、全体的に20代の選手が主となっており、10代の選手は少ない。だが、競技によっては代表中心選手が連続で出場することもあり、サイクルによって平均年齢が変化することは考慮しなければならないだろう。
まとめ
写真:伊藤美誠(スターツ)/提供:ittfworld
対して卓球は男子代表は張本智和(16)、丹羽孝希(25)、水谷隼(30)でバランスの取れた年代構成になり、女子代表は伊藤美誠(19)、石川佳純(26)、平野美宇(19)と若さが目立つ代表となった。半数が10代と、他競技と比較しても10代の選手の比率が高く、現段階で際立つ。
競技特性が異なり一概には断言できないが、女子は“黄金世代”の伊藤、平野により卓球アスリートの低年齢化が反映された結果になっている。一方、男子代表平均年齢は他競技と比べて大差ない。張本の16歳での代表入りは群を抜いているが、競技全体で低年齢化が進む中では代表選手の平均年齢は比較的平均的だ。男子は五輪4大会目の水谷、3大会目の丹羽の両選手が長く活躍していることもある。
平均年齢では他競技とは大差ないが10代の選手が代表入りすることは稀だ。今後も卓球の日本代表に10代の選手が名前を連ねる時代が続くのかどうか注目される。