カール（CURL）シリーズは、VICTAS社が発売している粒高ラバーシリーズであり、多くの粒高愛好家が使用しているラバーです。1977年、元祖『CURL（カール）』が発売されて以来、様々なシリーズが販売されています。
まさに“魔球”と呼ぶのがふさわしい「変化のあるボール」を生み出すカールシリーズの中でも、今回は『カールP3αV』にどのような特徴や性能があり、どのような選手に適しているのか、詳しく見ていきましょう。
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カール（CURL）シリーズとは
カールシリーズの起源は1977年にさかのぼります。シートの粒形状が打球時に曲がるということから「CURL（＝ねじ曲げる。ひねる）」と名付けられました。この元祖『カール』では、使いやすさよりも誰もが予想できない様な絶対的な変化量を優先、追求されたそうです。発売後すぐの世界選手権では、カールを使用した日本男子代表のカットマン選手がベスト16に入ったという実績もあり、その当時では見たことがないほどの切れ味や変化に誰もが驚愕しました。
その後、1999年から『カールP-1R』が発売開始、1981～2001年まで販売し2008年から復刻発売されている『カールP-2』、1985年から発売開始した『カールP-3』、ルール改正に伴い終売となったカールP-3αに代わって、1999年新たに発売された『カールP-3αR』、2008年から発売となった『カールP-H』、そして2010年から発売している『カールP-4』の6種類が発売されていました。
その後、VICTASとTSPが統一ブランドとなり、
『カールP-1R』→『カールP1V』
『カールP-2』→『カールP2V』
『カールP-3』→『カールP3V』
『カールP-3αR』→『カールP3αV』
『カールP-4』→『カールP4V』
『カールP-H』→『カールP5V』
と名称が変更されましたが、現在でも6種類が発売されています。
『カールP3αV』は、カールシリーズの中でも粒形状が細く低めで設計されています。『カールP3αV』の厚さは「1.0」「1.5」「OX（スポンジなし）」「0.5」が用意されており、VICTASの公式では、硬度が「55+3」となっています。
『カールP3αV』の特徴
ここからは『カールP3αV』の特徴を詳しく見ていきましょう。
特徴①：大きな変化
『カールP3αV』の特徴1つ目は、大きな変化です。
名前にもあるようにシートの粒形状が打球時に曲がり、変化のあるボールを生み出します。これによって相手が予測しにくい嫌らしいボールを送ることができます。最も細長い粒形状でシリーズ最大の変化を誇る『カールP1V』に近い大きな変化を生みだすことができます。
特徴②：扱いやすさ
『カールP3αV』の特徴2つ目は、扱いやすさです。
『カールP3αV』は、「『カールP1V』では難しすぎる」「『カールP1V』の変化に近く、『カールP3V』みたいに使いやすくしてほしい」との要望に応え、形状比率やゴム配合を徹底的に研究して完成したモデルです。粒の高さは『カールP1V』よりもやや低めの設計となっており、大きな変化を生みながら、さらに扱いやすさがアップしています。
特徴③：攻撃はやりにくい
『カールP3αV』の特徴3つ目は、攻撃はやりにくいことです。
『カールP3αV』は『カールP3V』と比べても粒が細めなので、ミート打ちなどの弾く技術がやりにくいです。どちらかといえばカットブロックなどの変化で勝負する技術がやりやすいです。
『カールP3αV』に向いているプレイヤー
ここからは『カールP3αV』に向いているプレイヤーを詳しく見ていきましょう。
プレイヤー①：前陣攻守型
『カールP3αV』に向いているプレイヤーの1人目は、前陣攻守型です。
『カールP3αV』は粒が細めで表ソフトのようにミート打ちで弾く攻撃はやりにくいですが、変化をつけた技術はやりやすいです。特にプッシュやブロックなどの守備寄りの技術で勝負するタイプ選手にはおすすめです。
プレイヤー②：カットマン
『カールP3αV』に向いているプレイヤーの2人目は、カットマンです。
『カールP3αV』は細長い粒のおかげで粒を倒しやすく、安定して回転をかけることができます。コントロールにも優れているので、しっかりと変化がつき台に入れやすいラバーです。
プレイヤー③：粒高を初めて使う選手
『カールP3αV』に向いているプレイヤーの3人目は、粒高を初めて使う選手です。
『カールP3αV』は強い変化と安定感を兼ね備え、扱いやすいラバーです。そのため、粒高初心者の方にもおすすめのラバーとなっています。
まとめ：『カールP3αV』で勝てる卓球を実現しよう
『カールP3αV』は大きな変化と扱いやすさをハイレベルで両立させたラバーです。是非一度試してみると良いでしょう。
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