原田季佳(立命館大学)の用具紹介|俺の卓球ギア#94 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:原田季佳(立命館大学)の卓球ギア/提供:本人

卓球用具紹介 原田季佳(立命館大学)の用具紹介|俺の卓球ギア#94

2020.12.15

この記事を書いた人
1979年生まれ。テレビ/映画業界を離れ2020年からRallys編集長/2023年から金沢ポート取締役兼任。
軽い小咄から深堀りインタビューまで、劇場体験のようなコンテンツを。
戦型:右シェーク裏裏

卓球人のこだわりグッズを紹介する「俺の卓球ギア」。

第94回となる今回は、立命館大学一年生の原田季佳(はらだももか・立命館大学)の卓球ギアを紹介する。

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原田季佳の卓球ギア


写真:原田季佳(立命館大学)/撮影:ラリーズ編集部

戦型
 右シェーク裏表 前陣速攻型
ラケット
 ビスカリア(ST・バタフライ)
ラバー
 フォア:ディグニクス05(厚・バタフライ)
 バック:VO>103(厚・VICTAS)
こだわりのもの
 立命館大学のユニフォーム
 イヤホン
 ももちゃんキーホルダー(母の手作り)
※ギアは2020年12月時点のもの

競い合うことが好きじゃない性格

卓球を始めたのは3歳からだ。卓球をしていた母についていくことが多く、“無理矢理させられました”と笑って振り返る原田だが、中学は地元岡山県の強豪・山陽女子の門を叩く。

「人と競い合うことが嫌いだったし、今でも好きじゃないです」と自身の性格を明かす原田。

集団行動、決められた時間を守ること、自分の意見を主張することなど、マイペースな原田の苦手とすることが、スポーツの世界では求められた。
「でも、この自分の苦手なことって、生きていくうえでは大切なことばっかりだなと思って。これまで続けてきた卓球を通して、人間性を学んでいこうと」決意の入学だった。


写真:原田季佳(立命館大学)/撮影:ラリーズ編集部

鈍くさい自分がどこまでいけるか

高校で原田の力は開花し始める。
高校3年時の2019年には、全国選抜5位、中国高校卓球選手権大会では団体・個人ともに優勝、インターハイシングルスベスト16など、着実に全国クラスの選手へと階段を登っていく。

「全国に出られるレベルにいけるとは正直思ってなかったです。でも、コツコツと努力し続けることと、卓球がすごく好きなので、こんな鈍くさくてセンスのない自分がどこまでいけるか、試してみたいという気持ちがありました」


写真:原田季佳(立命館大学)/撮影:ラリーズ編集部

ストレスでメニエール病に

ただ、その高校時代は原田自身にとって、卓球を辞めることまで思い詰めた苦しい時期でもあった。

「高校一年のとき、部活の人間関係もうまくいかなくて、もう卓球は辞めようと」

何度も体調を崩し、練習もままならない。
ストレスから、突発性難聴の一歩手前のメニエール病も患った。

「でも、自分の中でまだ卓球をやりたい気持ちもどこかにくすぶっていて、ちょうどその時期に全日本ジュニア予選があったんです」

原田は、卓球を始めるきっかけでもあった母に、ある約束をする。

「全日本ジュニア予選を通過したら、卓球を続ける」


写真:原田季佳(立命館大学)/撮影:ラリーズ編集部

“身体を炎が包んでいるかのような”全日本ジュニア予選

その大会では、これまで感じたことのないほど、ずっと“熱かった”ことを覚えているという。まるで自分の身体を炎が包んでいるようだった、と原田は表現する。

「2ゲーム取られても、7点差離れたとしても、絶対に負けない気持ちが強くて自分でもびっくりしました。不思議な力なのか、ゾーンに入っていたのか、今でもわからないんですけど」


写真:原田季佳(立命館大学)/撮影:ラリーズ編集部

結果、見事予選を通過した。

「本気で辞めようと思いながらも、どこか自分の中でまだ卓球をやりたいんだっていう、その意地だったのかも」

炎の正体は、彼女自身も気づかなかった心の底からの卓球への渇望だったのかもしれない。

そして全日本ジュニア本戦、1ヶ月前にバック面のラバーを表に変えて試合に臨んだ原田は、ベスト16まで勝ち進んだのだった。

用具のこだわり

原田はフォア面にディグニクス05を使用する。「ドライブもミートもバランス良くできるし、しっかりボールを掴めます。特に回転がすごくかかってミートも速いボールを飛ばせるので」と使用の理由を明かす。

バック面には、表ソフトのVO>103を貼っている。「自分の気持ち悪い打ち方とラバーがあってる気がして」と悪戯っぽく笑う。


写真:原田季佳(立命館大学)/撮影:ラリーズ編集部

母の手作り“ももちゃんキーホルダー”

音楽を聴くことが好きだと言う原田は、イヤホンを常に持ち歩く。

「練習中も音楽がかかっているのですが、知っている曲が流れたら踊りたくなるぐらい好きです。ジャンルで言えば、レゲエや洋楽」

もう一つ、どこに行くにも持っていくものがある。

母の手作りの“ももちゃんキーホルダー”だ。

「持ち歩いているというより、母がこっそり私のカバンに入れてたんですけど(笑)。私もそれに気づかなくて、試合会場に行ってから気づくことが多くて。高校の時はこの人形が恥ずかしいと思ってたんですけど、今では自分でカバンに入れて、どこに行くにも一緒です」


写真:お気に入りの“ももちゃんキーホルダー”とイヤホン/提供:本人

今後の目標として、全国で優勝すること、Tリーグに出ること、国際大会の表彰台に立つこと、の3つを挙げる原田。

ももちゃんキーホルダーをカバンに忍ばせ、原田が国内外の大会を飛び回る日が待ち遠しい。

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