郡山北斗(リコー)の用具紹介|俺の卓球ギア#77 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:郡山北斗の卓球ギア/撮影:ラリーズ編集部

卓球用具紹介 郡山北斗(リコー)の用具紹介|俺の卓球ギア#77

2020.09.17

この記事を書いた人
Rallys副編集長。学生卓球を愛し、主にYouTubeでの企画を担当。京都大学卓球部OB。戦型:右シェーク裏裏

卓球人のこだわりグッズを紹介する「俺の卓球ギア」。

第77回となる今回は、関西高校で全日本ジュニア3位、専修大学で全日学シングルス3位、現在は実業団・リコー卓球部に所属する郡山北斗の卓球ギアを紹介する。

>>国公立大学からプロ選手まで!用具や愛用品を紹介する企画「俺の卓球ギア」はこちら

郡山北斗の卓球ギア

戦型
 左シェーク裏裏
ラケット
 ラティカカーボン(Nittaku)
ラバー
 フォア:ファスタークG-1(特厚・Nittaku)
 バック:ファスタークC-1(特厚・Nittaku)
※ギアは2020年6月時点のもの

強豪中学での挫折

郡山が卓球を始めたのは、父親がきっかけだ。

「スポーツ少年団の監督を父がやっていて、僕は3歳から卓球をしていました。気づいたらラケットを握っていたという感じで、家に卓球台が一台あって、小学校の頃は22時半くらいまで家で練習していました」。

岡山県の卓球一家で英才教育を受けていた郡山だが「すぐにでもやめたいくらいとてつもなく卓球が嫌でした(笑)」と当時を思い返す。


写真:専修大学時代の郡山北斗/提供:ittfworld

小学校で卓球を辞めようとした郡山だが、父親が話を進め、気づけば島根県の強豪校・出雲北陵中学に入学することになる。

だが「全中の予選も全部落ちた」と思ったような成績を出せず苦しんだ。郡山は2年生の冬、出雲北陵中を辞め、地元岡山の中学に転校した。

関西高校での柏監督との出会い

「中学校で卓球を辞めようと思っていました」という郡山だが、兄の通っていた関西高校に進路を決めた。これが郡山の卓球人生のターニングポイントとなった。


写真:専修大学時代の郡山北斗/提供:ittfworld

「3年間で1回も監督の柏先生に怒られたことがなくて。卓球も含めて自由にやりたいようにやらせてくれるスタイルだった。高校の環境がバッチリ合いました」。自分が台から下がりたければ下がる。自分が打ちたければ打つ。高校での自由な卓球が郡山にとっては楽しく新鮮だった。

“普通科”のエースが全国3位に

関西高校進学は、郡山にとって柏監督との出会いだけでなく、もう1つキーとなるポイントがあった。それは普通科への進学だ。

「勉強メインと考えていたのでスポーツ科ではなく、普通科の大学進学コースに入学しました。そこが良かったと思います。まずは授業を寝ないところから始めようと思って(笑)、勉強での集中力が卓球でも活かせるようになりました」。

スポーツ科と比べると普通科は練習時間が少なくなる。それでも「僕は練習が少ない方があってる。1時間でも2時間でもいいので思いっきり集中してやるっていう方が良い」と語る郡山は、気づけば関西高校卓球部のエースに上り詰めていた。


写真:全日本ジュニアで3位に入った郡山北斗(写真右)/提供:YUTAKA/アフロスポーツ

卓球嫌いだった“普通科の男”は、高2では全日本ジュニアシングルス3位、高3ではインターハイシングルスベスト8と全国に羽ばたいた。

こだわりの超軽量級ラケット

関西高校卒業後、進学した専修大学では、1年で全日学ダブルス優勝、2年、3年と全日学シングルス3位、4年ではインカレ団体優勝と輝かしい成績を残した。

ニッタク契約選手の郡山が使用する用具は、ラティカカーボンにフォア:ファスタークG-1(特厚)、バック:ファスタークC-1(特厚)。


写真:郡山北斗(リコー)/撮影:ラリーズ編集部

特徴はラケットの軽さだ。重ければ200g超えのラケットを使用する選手もいる中、郡山は170g中盤の重量のものを使用する。

「多少ばらつきはありますがだいたい174~176gで収めるようにしています。僕はラケットを全力で振り回すので重いラケットだと詰まってしまう。1回馬龍カーボンを使って190gになったときは、重くて振りづらかったので、そこからはずっと軽いものにしています」。

ラバーに関しては「対戦相手はテナジーやV-15が主流で、ファスタークG-1のボールは取り慣れていない。自分のボールが汚くて回転が掛かっていたり掛かっていなかったりが結構あるので、そこも含めて使用してます。バックは小さい頃から柔らかいラバーを使っていて、ブロックメインで考えてC-1を使っています」と使用理由を説明した。

こだわりの練習量と睡眠量

試合前のこだわりを聞くと「試合前はなるべく短い時間で練習します。長い時間やり込むと体力的にきついし、集中力も欠けてしまうので」とマイペースな郡山らしい答えが返ってきた。

続けて「試合の前日はあまり寝ない方が調子が良いので、3~5時間睡眠で逆に体が重いくらいの方が身体が動く。不思議な感覚なんですけど、自分がリラックスできる状態を保てるんですよね」と独特の感覚を明かしてくれた。


写真:郡山北斗(リコー)/撮影:ラリーズ編集部

試合に持っていくこだわりの愛用品などはないと言い切り、自然体を貫く郡山。リコー1年目には後期日本リーグでシングルス4勝0敗、新人賞を受賞した。自由な卓球と出会い、コートを縦横無尽に駆け回るサウスポーはリコーでも大きく羽ばたくことだろう。

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