卓球人のこだわりグッズを紹介する「俺の卓球ギア」。
第100回となる今回は、“松平兄弟に救われた男”米田裕哉(よねたゆうや・秋田高校)の卓球ギアを紹介する。
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このページの目次
米田裕哉の卓球ギア
写真:米田裕哉(秋田高)の卓球ギア/提供:本人
戦型
右シェーク裏裏ドライブ型
ラケット
KOKI NIWA WOOD(FL・VICTAS)
ラバー
フォア・バック:V>15 Extra(MAX・VICTAS)
ユニフォーム
秋大附属中のユニフォーム
秋田高のユニフォーム
こだわりのもの
油そば専門店歌志軒のカード
本
負ける人は無駄な練習をする―卓球王 勝者のメンタリティー
続 卓球戦術ノート
弱さをさらけだす勇気
不動心
<勝負脳>の鍛え方
※ギアは2021年3月時点のもの
思い出の試合は「鈴木颯との試合」
写真:全日本ジュニアでの米田裕哉(秋田高)/撮影:ラリーズ編集部
米田は、小学校3年生のとき、秋田市の秋田卓球会館で卓球を始めた。
「先に秋田卓球会館で卓球を始めていた姉の練習を見に行き、自分も卓球を始めました。正直卓球より、球をカゴにたくさん入れて、それを上に投げあげることに当時ハマっていたので、『ボールって面白い!』という印象の方が強かったことを今でも鮮明に覚えてます(笑)」。
写真:全日本ジュニアでの米田裕哉(秋田高)/撮影:ラリーズ編集部
米田が卓球人生で一番印象に残っていると語る試合は、そんな小学生時代に経験したものだ。
「小6の北日本卓球大会ホープスの部決勝戦で、現在愛工大名電高の鈴木颯選手との試合が1番思い出に残っています。鈴木選手はその代で全国1位だったので、いつも以上に緊張しました。1ゲーム目を11-7で先取して『もしかしたら…』と思いましたが、そこからはボコボコにされました(笑)」と懐かしそうに思い返した。
写真:全国高校選抜での鈴木颯(愛工大名電)/撮影:ラリーズ編集部
「それ以来鈴木選手とは大会で会う度に話しています。今回の高校選抜の決勝も会場で見ていて、鈴木選手が勝利した時は自分が勝利したのと同じように嬉しかったです」と鈴木とのエピソードも教えてくれた。
進学校秋田高のエースとしてチームを全国に
写真:全日本ジュニアでの米田裕哉(秋田高)/撮影:ラリーズ編集部
米田はそのまま中学は秋大附属中に進み、高校では地元トップの進学校でもある秋田高に通う。中学では全国中学校卓球大会に、高校ではインターハイや全日本選手権ジュニアの部に出場するなど、小中高の各カテゴリーで秋田1位に輝いている。
2021年の全日本ジュニアでは、1回戦を突破。2回戦で2019年カデットチャンピオン中村煌和(愛工大名電中)と対戦し、ゲームカウント2-3で惜敗した。
写真:全日本ジュニアでの米田裕哉(秋田高)/撮影:ラリーズ編集部
全日本の試合後には「まずは3月の全国選抜にチームが出場できるように、キャプテンとして2月の東北選抜で勝てるように頑張りたい」と語っていたが、宣言通りチームを選抜に導いた。3月末に行われた選抜では報徳学園(兵庫)に敗れ、チームは初戦敗退となったが、1番シングルスで米田は勝利をあげる活躍を見せた。
丹羽孝希と同じ用具を操る
米田の使用用具は、KOKI NIWA WOOD(FL)に両面V>15 Extra(MAX)だ。東京五輪代表に内定している丹羽孝希(スヴェンソン)が一時期使用していた用具と同じ組み合わせだ。
写真:全日本ジュニアでの米田裕哉(秋田高)/撮影:ラリーズ編集部
用具選択には戦型が関係している。米田は自身のプレースタイルについてこう説明する。
「自分は体格があまり大きくないので、台から下がるとラリーで勝つのが難しくなります。なるべく下がらず前陣でプレーする事を心がけています。丹羽孝希選手のように相手のドライブを打球点の速いカウンターで得点したり、前陣で細かいラリーに持ち込んで得点する事が多いです」。
利き手こそ違えど、丹羽のようなプレースタイルを意識する米田が辿り着いた組み合わせがKOKI NIWA WOOD(FL)に両面V>15 Extra(MAX)だった。
写真:全日本ジュニアでの米田裕哉(秋田高)/撮影:ラリーズ編集部
ラケットについては「自分の力をそのままボールに加えることができます。1度特殊素材のラケットを使用しましたが、球離れが速く、自分で打球している感覚が全く感じられず、一番打ってて気持ちのいい7枚合板であるNIWA KOKI WOODを使用しています」と明かす。
またラバーは「V>15 Extraを使うまではVENTUS SPINを使用していました。学年が上がるにつれ、前陣で速いパワーボールを出すためにラバーをどうするか悩んでいました。丹羽孝希選手が両面V>15 Extraを使用していたこともあり、試しにラバーを変更すると、速いパワーボールを打つ事ができ、高校入学から現在に至るまでV>15 Extraを使用しています」と教えてくれた。
“松平兄弟に救われた男”
卓球人生の転機を聞くと「やはり松平さん達に指導して貰えた事です」と返ってきた。
写真:左から松平賢二、米田裕哉(秋田高)、松平健太/提供:本人
米田は、松平賢二・健太兄弟が行う「松平兄弟が救いたい」企画の第1回に登場している。この企画は「中高生に大会の代わりとなるアピールの場を与えたい」という松平兄弟の思いから立ち上がった企画で、それぞれのYouTubeチャンネルに目標や意欲のある中高生を招き、練習や試合を行う。
「撮影と練習含め1時間だけだったのですが、短い時間で的確なアドバイスやプロからの熱い言葉を貰え、自分の自信に繋がりました。全日本で試合が終了した後も、試合を通してのアドバイスやこれからの練習方法などを送ってくれ、とても嬉しかったです」と感慨深げに語る。
写真:全日本ジュニアでの米田裕哉(秋田高)/撮影:ラリーズ編集部
また、「サーブ練習は人一倍やっていて、3時間ずっとサーブ練習をする事もありました」という自らの武器であるサーブに関して、松平兄弟に褒められたことも印象深いと振り返った。
「目標はインターハイランク入り」
米田の卓球用具以外のこだわりの“ギア”は「本」と「油そば専門店・歌志軒のカード」だ。
「本は常に1、2冊持ち歩き、練習で困ったときや試合で負けたとき、勉強が行き詰まったときに気持ちの整理や今何をすれば良いのか考えるために読んでいます」。秋田トップの進学校である秋田高に通う米田らしいこだわりだ。
写真:米田裕哉の愛読書/提供:本人
続けて「歌志軒のカードはよく部員や学校の友達と油そばを食べに行くときに使っています。特に歌志軒の油そばはさっぱりしていて、他の油そばの2倍、3倍美味しいのでぜひ歌志軒の油そばを食べてみて下さい!」と油そば専門店を勧めてくれた。
写真:歌志軒の油そば 確かに美味しそうです/提供:本人
最後に今後の目標として「高校最後のインターハイでランク入りすること」と力強く語ってくれた。
「昨年12月に行われた東北卓球連盟強化合宿では東北の中で上位4人に入ることができた。次は全国の舞台で活躍しランク入りできるように頑張ります!松平さん達を初め、応援してくださる両親、友人のためにも感謝の気持ちを忘れずにこれからも頑張っていこうと思います」。米田の今後の挑戦に注目だ。