卓球動画 【卓球動画解説】硴塚将人(早稲田大)vs青山昇太(法政大)|今日の1試合
2019.09.12
文:ラリーズ編集部
福原愛、水谷隼、丹羽孝希ら日本のトップ選手を輩出し一時代を築いた青森山田中・高を14年間に渡って指導した名将・板垣孝司氏。
その板垣氏がトップ選手から年代別、ジュニア選手まで幅広い試合動画について両選手の特徴、勝敗を分けたポイントを語る。
今回は、2019年春季関東学生卓球リーグ戦 男子1部の「硴塚将人(早稲田大)vs青山昇太(法政大)」。
両選手の特徴
センス溢れるバックハンドを中心に全日本卓球選手権でもランキング入りを果たしている硴塚選手。サーブの切れ味、右利きのフォアサイドを攻める鋭いバックハンド、フォアハンドでのカウンタードライブと総合力の高いプレーが持ち味です。
野田学園時代から恐れを知らない両ハンドドライブでフルスイングし、全日本ジュニア3位に輝いた青山選手。青森山田が最も警戒していた選手の一人です。実は青山選手は団体戦での対青森山田は全勝だったと思います。当たりだしたら止まらないフルスングは対戦相手にとって脅威です。
見どころ
投げ上げサーブから3球目でガンガン攻めてくる青山選手に対して左利きの硴塚選手が得意のバックハンドで先手を取り青山選手を振り回すことができるのか。試合を見るまではどのような展開になるのか予想のつきにくい、注目の一戦です。
勝負を分けたこの1本
※ページトップと同一の試合動画について、再生開始箇所を調整してお送りします。
第1ゲーム6対3での青山選手のサーブ3球目回り込みドライブです。スタートから硴塚選手の得意のチキータをさせないためにバックへのロングサーブ、フォア前へのサーブを混ぜていた青山選手は、ここでフォアサイドにハーフロングサーブを出し、クロスに持ち上げさせて回り込みドライブで狙い打ちました。
青山選手の投げ上げサーブはインパクトまでどこにサーブが来るかわかりにくく、スタートが切りにくいので、このハーフロングサーブをストレートにドライブするのは難しいです。このサーブからも展開を作れることを確認した青山選手は、バックへのロングサーブ、フォア前へのショートサーブ、フォアへのハーフロングサーブで戦えるイメージを持ったと思います。
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板垣’s EYE
硴塚選手はかなり研究されていたと思います。得意の展開をなかなか作れず、一か八かのカウンタードライブやブロックさせられて台から下げられる展開になってしまいました。チキータに入れないときにどうするのか。判断が遅れたときに完璧なレシーブをしようとすると、逆にサーブに引っかかり甘いレシーブになりがちです。
一度無理せず深く低くレシーブしてからの展開を作ったり、フォアハンドフリックを混ぜるなど小さいプレーで凌ぎながら相手のサーブがわかるようになってきたら思い切った得意のチキータで攻めていくのも一つの方法かと思います。
試合情報
大会名:2019年 春季 関東学生卓球リーグ戦 男子1部 第3戦
選手名:硴塚将人(早稲田大)vs青山昇太(法政大)
試合結果:硴塚 1-3 青山
>>卓球動画を徹底解説~2019年春季関東学生卓球リーグ戦 男子編~|今日の1試合
映像提供:LaboLive
監修協力:Shakehands