年始の箱根駅伝で話題を呼んだ青山学院大学。実は女子卓球部も全国屈指の強豪校だ。
2019年には、石川佳純(全農)の妹である石川梨良を擁し、全日本大学総合卓球選手権大会・団体の部で3位、関東学生秋季リーグでは優勝、全日本大学総合卓球選手権大会のダブルスでは熊中理子(現・キヤノンメディカルシステムズ)/三條裕紀(現・昭和電工マテリアルズ)が優勝を果たしている。
現在もマネージャーを含め8人ながら、全国ランク経験者が半数以上を占めている。2021年4月から新たに就任した今西健太郎監督と新主将の宮﨑翔(青山学院大学3年・四天王寺高校出身)に青山学院大学卓球部について話を聞いた。
【青山学院大学女子卓球部】関東学生リーグ1部に所属する卓球強豪校。石川佳純の妹・石川梨良を擁した2019年秋の関東学生リーグでは19年ぶりの優勝を飾った。また、熊中理子/三條裕紀ペアが2019年全日学女子ダブルスで優勝している。各学年2~3人と少数精鋭で戦っている。
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28歳の若き新監督が就任
写真:指導する今西健太郎監督(青山学院大学) 東山高校→同志社大学と関西の名門校出身の28歳/撮影:ラリーズ編集部
出身校である同志社大学の大先輩から突然連絡をいただき、「青学卓球部のOB会長さんが次期監督の適任はいないか探している。今西を推薦しているが、どうか。」といった内容でした。後日、改めてその先輩とOB会長と3人で諸々のお話をさせてもらい、監督就任をお受けした、という経緯になります。
まだまだ指導歴も浅いので、選手と年齢も離れていないところを活かしながら、同じ目線に立って一緒に悩みながらやっていけたらなと思っています。
写真:インカレでもベンチに入った今西健太郎監督(青山学院大学)/撮影:ラリーズ編集部
また、私は東山高校出身なので、そこで受けた指導は結構根底にあって、理詰めで物事の背景とか意図を理解して、自分の中で腹落ちをさせてから練習をやり込むということに重きを置いています。
東山高校では大島祐哉(木下グループ)と同級生だった今西健太郎監督
意図を持ってやってみて、ダメだったら変える、うまくいったらそのままやると、できるだけ短いサイクルでPDCAを回していけるような指導を目指しています。
写真:庄易(青山学院大学2年・富田高校出身)/撮影:ラリーズ編集部
一般生も混じった少数精鋭の青山学院大学卓球部
写真:主将を務めた秋山星(青山学院大学4年・愛み大瑞穂高校出身) インターハイシングルス3位/撮影:ラリーズ編集部
スポーツ推薦の選手だけでなく、一般生も半分近く混じって一緒にやっているのも大きい特徴かなと思います。
写真:インターハイダブルス準優勝の実績を持つ杉本恵(青山学院大学4年・横浜隼人高校出身)/撮影:ラリーズ編集部
なので、スポーツ推薦以外の選手も多く集まって欲しいなと思っています。一般生とスポーツ推薦の選手が入り混じって、主体的にやれる選手が集まってくれるチームになればと思っています。
写真:小林莉歩(青山学院大学1年・大成女子高校出身) インターハイダブルスベスト8の実績を持つ/撮影:ラリーズ編集部
インハイ優勝の新主将・宮﨑翔に聞く青学の特徴
ここで現主将の宮﨑翔(青山学院大学3年・四天王寺高校出身)にも話を聞いた。
写真:宮﨑翔(青山学院大学) 2018年のインターハイでは女子学校対抗優勝/撮影:ラリーズ編集部
集合写真のポーズ決めで盛り上がる部員一同
団体戦でも、飲み物の準備や移動など、試合以外でサポートしてもらっていて、彼女たちのためにも頑張ろうと思えますし、メンタル的な面も含めて大きな存在です。
「自分で考えて動く」ことが大学卓球の真髄
再び今西監督に話を聞く。
写真:インカレでの今西健太郎監督(青山学院大学)/撮影:ラリーズ編集部
社会人になって2年3年、5年10年経って「青山学院で4年間過ごしてきてよかったな」と思える4年間を過ごしてほしいと思っています。私自身が同志社大学で4年間やって本当に良かったなという思いがあったので、結果的にそういう思いになってくれれば嬉しいです。
写真:今西健太郎監督(青山学院大学)/撮影:ラリーズ編集部
誰からも言われない年齢になってきているので、今の自分にとって何が必要なのか、周りから何を求められているのか、何をすべきなのかを、自分で気づいて考えて行動に移せる。それが大学卓球で伸びる選手だと思うので。
指導の中で、できるだけ気付かせられるような言動行動をしていきたいと思っているので、なかなか簡単にできることではないんですけど、何かのきっかけを作ってあげられればなと思っています。
写真:青山学院大学女子卓球部練習の様子/撮影:ラリーズ編集部
東山高校、同志社大学と関西の名門校で卓球をプレーし、今は一社会人の今西監督と、高校時代の実績を引っ提げてスポーツ推薦で入部する選手、高いレベルでやってみたいと門を叩く一般入部の選手たちがどう化学反応を起こすのか注目だ。