2022年春季関西学生リーグで2位に入ったのが同志社大学男子卓球部だ。今年度最初の新人戦でも1年生4人(中川泰雅、田口義仁、隅谷傳時郎、齋木侑京)で25年ぶりの団体優勝を果たしている。
1929年に創部した同志社大学卓球部は、関東・関西のすべての大学を通じて唯一、1部リーグから陥落したことがないという歴史を持つ。
今回は同志社大学男子卓球部に潜入し、同志社大学OBで全日本ジュニア優勝や全日本ランク入りなどの実績を持つ福田可信監督と主将の近藤怜央(同志社大学4年・松商学園高校出身)に話を聞いた。
【同志社大学男子卓球部】関西学生リーグ1部に所属する卓球強豪校。2020年秋季関西学生卓球リーグでは12年ぶりの優勝を果たし、2022年春季関西学生卓球リーグでは2位に入った。1929年の創部以来、90年以上関西学生卓球リーグ1部から降格したことがないという歴史を持つ。
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全日本ジュニアベスト16が一般入試で入学
写真:同志社大学男子卓球部の福田可信監督 全日本ジュニア優勝、インカレ団体3位、全日本選手権一般ランク入りなどの実績を持つ。2019年に監督就任/撮影:ラリーズ編集部
「卓球部は〇人」というようなスポーツ推薦の枠がなく、なかなかスポーツ推薦で入ってくるのが他の強豪大学に比べて難しく、男子の場合だいたい3割くらいしかスポーツ推薦はいないのも特徴の1つです。
写真:同志社大学卓球部の練習風景/撮影:ラリーズ編集部
同志社大学で、ある程度強い選手と練習できたり、多くの試合を通して卓球での修羅場をくぐる経験をすることで伸びていっている選手も多いです。
写真:久世雄登(同志社大学3年・知立東高校出身) 全日本ジュニアベスト16の実績を持ちながら一般入試で同志社大学に入学/撮影:ラリーズ編集部
彼は、高3のインターハイ予選が終わったらすぐ受験勉強を始めたらしくて、初めて来たときは10か月以上練習してない状態でした。「10キロ太りました」と(笑)。
「まずは体重を減らして、しっかり感覚を戻していこう」なんて言っていましたが、今やレギュラーとしてチームを支えています。
写真:久世雄登(同志社大学3年・写真左)・田口義仁(同志社大学1年)/撮影:ラリーズ編集部
もちろん中には全国大会出たこともないような選手もいます。実力や卓球をやってきた環境も様々ですが、卓球は大好きで強くなりたいという選手ばかりです。
写真:竹村浩輝(同志社大学3年・写真左)・富澤俊(同志社大学2年)/撮影:ラリーズ編集部
考えて練習して強くなる
主将の近藤にも話を聞いた。
写真:近藤怜央(同志社大学)/撮影:ラリーズ編集部
本当に卓球がやりたいと思って同志社大学に入ってきてくれているので、卓球好きばかりだなと思います。
写真:和田陽暉(同志社大学2年・東山高校出身) 指定校推薦で進学/撮影:ラリーズ編集部
同志社大学は授業との兼ね合いやキャンパス同士の距離が遠いこともあって、練習時間があまり長い方ではありません。ただ、そういった少ない練習時間の中で自分の長所を理解して、効率良く練習してくれているのが、強くなっている要因だと感じています。
写真:近藤怜央(同志社大学4年)/撮影:ラリーズ編集部
また、春リーグで女子は優勝してくれたんですけど男子は2位で終わってしまったので、秋はアベック優勝することが目標です。
大学150周年、卓球部100周年に向けて
再び福田監督に話を聞く。
優勝回数で言うと近畿大学さんがものすごい優勝回数で、同志社大学は2020年秋が12年ぶりの優勝でした。ただ、1部から落ちたことがないのは唯一です。
私が現役の頃は、インカレでも近畿大学と同志社大学がベスト4というように関西男子勢も上位にいました。関西が関東に対抗して強かった時代もあったので、今後、同志社大学含めて関西を盛り上げていけたらなと思っています。
写真:中川泰雅(同志社大学1年・安田学園高校出身)/撮影:ラリーズ編集部
あとは関東に何とか勝っていきたいという思いもあるので、インカレでは昨年のベスト16の1つ上、ベスト8でのランク入りを目標にしています。
また、同志社大学自体が2025年で150周年ですし、卓球部が1929年創部なので2029年が100周年になります。2020年台は結構周年があるので、そういう節目に良い結果が出せれば大学自体が盛り上がるでしょうし、長期的にはそういう風に思っています。
写真:同志社大学男子卓球部/撮影:ラリーズ編集部
【動画】潜入!同志社大学男子卓球部
動画では各選手のプレーやコメント、練習メニュー紹介などもありますので、ぜひご覧ください。