2019年に創部初の春秋リーグ連覇 学生主体の強豪校・関西学院大学女子卓球部に潜入 | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:関西学院大学女子卓球部/撮影:ラリーズ編集部

卓球インタビュー 2019年に創部初の春秋リーグ連覇 学生主体の強豪校・関西学院大学女子卓球部に潜入

2022.06.20

この記事を書いた人
Rallys副編集長。学生卓球を愛し、主にYouTubeでの企画を担当。京都大学卓球部OB。戦型:右シェーク裏裏

関西学院大学女子卓球部は、2015年にインカレベスト4に入り、全日学ランカーや実業団選手も輩出している関西屈指の強豪校だ。しかし、意外にも関西学生リーグ春秋連覇は令和元年の2019年が、昭和35年に女子部が誕生して以来初の快挙だった。

近年勢いに乗る関西学院大学女子卓球部に潜入し、女子部監督を務めて15年目になる関西学院大学OBの林雅司監督と主将の村田咲紀(関西学院大学4年・山陽女子高校出身)に話を聞いた。


【関西学院大学女子卓球部】関西学生リーグ1部に所属する卓球強豪校。2015年には創部初の関西学生秋リーグ優勝とインカレベスト4入賞。2019年には創部初の関西学生リーグ春秋連覇を達成した。小脇瑞穂(百十四銀行)ら実業団選手も輩出している。

卓球を通じて「人間の幅を大きくする」


写真:林雅司監督(関西学院大学・写真左) 女子部監督を務めて15年目になる/撮影:ラリーズ編集部

――関西学院大学女子卓球部の特徴はどういうものでしょうか?
林雅司監督:向上心のある選手がたくさんいるのが良い傾向となっていて、チームワークも良いところが特徴です。

また、4回生が中心となって部の運営に携わり、下級生とコミュニケーションを取りながら、引っ張っていくというのも大きな特徴だと思います。

――今の主将である村田選手はどういう主将ですか?
林雅司監督:本人の真面目な取り組みにみんながついてくるというのもありますし、穏やかな性格ですのでみんなを和らげるという意味で、すごくチームワークは取れていると思います。


写真:主将を務める村田咲紀(関西学院大学)/撮影:ラリーズ編集部

――15年監督をされていて、林監督が大事にしている指導方針はありますか?
林雅司監督:体育会の部活動ですので、もちろん勝負にはこだわります。団体戦では関西学生リーグ戦の優勝やインカレでの入賞、あるいは関西学生のシングルス・ダブルスは毎年狙うべき目標だと思います。

ただ、試合だけに勝てば良いとか、卓球さえ強くなれば良いとかいう考えは誤りだと思っています。

卓球を通じて、人間の幅を大きくするとか人間性を磨くとか、そういったところを大事にしていきたいと考えています。

“卓球好きな人”と“負けず嫌いな人”が合う部活

主将の村田にもチームについて話を聞いた。


写真:村田咲紀(関西学院大学)/撮影:ラリーズ編集部

――直近のリーグ戦についてはどう評価してますか?
村田咲紀:目標はリーグ優勝でしたが、結果としては4位と残念な結果で終わってしまいました。

(コロナの中止も挟んで)4年生で再びリーグ戦に出てみて、この2〜3年で関西全体のレベルがすごい上がっているなと感じました。

加えて、コロナ禍で大学の制限が厳しく、自由に練習できなかった部分もあり、勝負どころで勝ちきれませんでした。今回出た反省点や課題を今後に活かしていきたいと思います。


写真:関西学院大学女子卓球部の練習の様子/撮影:ラリーズ編集部

――キャプテンから見て関西学院大学女子卓球部はどういうチームだと感じていますか?
村田咲紀:良い意味で個性が強くて、学生主体のチームなので上下関係とかもあまりありません。学年も男女も関係なく、すごい仲の良いチームだなと思っています。
――どういう選手が関西学院大学に合うと思いますか?
村田咲紀:学生主体のチームなので、卓球をやりたければいくらでもできます。

なので、卓球好きな人と負けず嫌いな人が合うかなと思います。

名実ともに学生卓球界の雄として

再び林監督に話を聞く。


写真:関西学院大学女子卓球部の練習の様子/撮影:ラリーズ編集部

――監督生活で一番嬉しかったことはなんでしょうか?
林雅司監督:抽象的な表現になりますけども、入学当初は幼かった学生が日々成長して、4年生になればリーダーシップを持って立派に部の運営に携わってくれ、大人としての振る舞いをしてくれるところを見られることは嬉しいことですね。


写真:練習は学生主体で話しあって進められる/撮影:ラリーズ編集部

林雅司監督:試合で嬉しかったことは、数をあげればたくさんあります。

その中でも嬉しいというよりも痺れたという意味では、令和元年の春のリーグ戦、当時の宮脇主将が、ラストで勝てば優勝という試合で0-2からの大逆転勝利で優勝したのが、一番心に焼き付いております。

――今後関西学院大学をどういうチームにしていきたいかも教えてください。
林雅司監督:チームとしては、まだまだ発展途上です。卓球の実力をつけ、学生の本分である文武両道を成し遂げた上で、名実ともに学生卓球界の雄として、努力していきたいと考えております。

チームとしては、皆様から愛されるチームを目指して頑張っていきたいと思っていまして、何より選手の自主性を重んじていますので、伸び伸びとやってくれればと思ってます。


写真:村田咲紀と津隈愛佳(関西学院大学)/撮影:ラリーズ編集部

林雅司監督:関西学院大学の体育会の学生は、他の部活も含めて、ほとんどが一般就職します。ただ、最近はスポーツ界で有名な選手も卒業生で出てきています。陸上の多田修平選手、大相撲の宇良関、野球の近本光司選手、といった頑張っている選手もいます。

卓球部も、2年前に卒業した小脇瑞穂が日本リーグの実業団・百十四銀行で頑張っていますし、今後も全国的にあるいは国際的に活躍できる選手が出てくれればなと一人のOBとして思っています。


写真:関西学院大学女子卓球部/撮影:ラリーズ編集部

【動画】潜入!関西学院大学女子卓球部

動画では各選手のプレーシーンやコメント、オフについても伺いましたので、ぜひご覧ください!

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