ラケットを家でもずっと握るーー。 技術指導が明かす新垣結衣の「驚異の役作り」 | 卓球専門WEBメディア「Rallys(ラリーズ)」
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2017.10.31

ラケットを家でもずっと握るーー。 技術指導が明かす新垣結衣の「驚異の役作り」

10月21日に公開された卓球映画『ミックス。』では新垣結衣と瑛太が男女混合ダブルスを結成し、全日本卓球選手権へ挑戦するロマンチック・コメディ作品だ。同作で卓球の技術指導を行ったのが東中野駅で卓球場「YOYO TAKKYU」を運営する川口陽陽さんだ。陽陽さんが明かす『ミックス。』の舞台裏とは。(文:武田鼎/写真:伊藤圭、劇中写真提供:©2017『ミックス。』製作委員会)

前編:「ミックス。」の技術指導で活躍 陽陽さんの“熱い”卓球への思い

「え?ガッキーが来るの?」

——どういう経緯で始まったんですか?

突然でしたね。電話がかかってきて、「今度卓球の映画ができるかもしれないんで、卓球の話聞きたいんですけど」って言われたんです。それから間もなくプロデューサーの方と脚本家の古沢(良太)さんが卓球場に来られました。お会いして「ツッツキってなんですか?」っていうところからイチから説明しました。びっくりしたのが、みんなすごい勢いでメモ取るんですよ。YOYO TAKKYUのお客さまより熱心で。これはガチだな、と。

——すごいキャストですからね

最初はキャスト知らなかったんですよ。「俳優さんたちもくるんで技術指導を」って言われて「誰ですか?」って聞いたら「新垣結衣さんと瑛太さんで」って。「えっ、ガッキー!?」みたいな。「そんながっつりした映画なの?」って。

そしたら本当に来たんですよ笑。この卓球場に瑛太さん、瀬戸(康史)さん、広末(涼子)さん、新垣さんってズラーって並んでて。壮観でしたね…。更にスタッフの方も沢山いて本当に大所帯でした。


——まずどういう風に始まったんですか?

まずは卓球楽しんでもらいたいなって。でも男性陣はすぐにハマって「めっちゃ面白い」って口々に言っていました。印象的だったのが「音とリズム」が面白いって言うんです。着眼点が独特ですよね。一番ハマっていたのが瀬戸さんで「もうめっちゃ面白い!卓球こんな面白いの?なめてた、卓球」って。しかも上手いんすよ。じゃあ僕らもちょっと面白くなっちゃって。なんかすごいいいお兄ちゃんって感じなんですよね。「ちょっと、YGサーブとかチキータってあるんですけどやってみます?」って言ってみるとだんだんできるようになっていくんですよ。

——チキータが打てる俳優ってすごいですね笑

すごいっすよね(笑)。逆に女性陣は真面目な方々が多かったです。責任感が強い。舞台挨拶でも話したんですけど、新垣さんとか結構不安そうでした。「え、分かんない」っていう状態からのスタートでしたね。

常にラケットは持っていた

——難しかったのは?
信頼関係を作っていくことですね。やっぱり身につけ方は個人で違うんで。特に新垣さんが最初はどう打てばいいのかわからず、迷っていた。多分性格的なところもあるんだと思います。それに技術指導とは言え、僕もまだ信用しきれてもらえていなかったところもあったんだと思います。

正直、撮影が始まった時は「もうちょっとかな」っていう感じだった。やっぱり主演だから求められるハードルも高い。新垣さんはめちゃくちゃ忙しいので、夜間練習とかで練習時間を無理やり作るしかない。それでも「これは間に合わないんじゃないか」っていう印象を抱いていました。

そしたらある日の夜間練習のときに新垣さんが「今日はこれで終わりにしましょう」て言うんです。「やっぱり撮影があって疲れるのかな」って思ったんですけど、新垣さんからは「このラケットは持って帰っていいんですか」って言われて。そういう日々が続いて、急によくなったんですよ。新垣さんに聞いたら、「ラケットはずっと持って手になじむように常に持ってた」と。「これがプロか…かっけえな」と思いました

圧巻は蒼井優さんの姿勢のよさ

——見えないところで苦労してるんだ、と。

ですね。他にも蒼井(優)さんは最初からもうめっちゃ姿勢がいいんすよ。もうスッとしてる。「構えてください」ってお願いしたら堂に入っている。これちょっとうまいんちゃうかな、と思って「ちょっと打ってみましょうか」って打ったら、普通にフォア打ちできるんすよ。ドライブを教えたら、ドライブもガンガン打てました。正直、蒼井さんが一番センスある気がします。話を聞いたら「2歳から(クラシック)バレエやってた」って。普通、初心者の人って打ったら体がぶれちゃう。でも蒼井さんは軸が全然ぶれないんすよ。

——それはすごいですね。。。

そこからの撮影は比較的順調でした。実際の試合のシーンは僕に判断を任せてもらえるところもあって、卓球シーンが終わったら監督が僕に「OK?」って聞くんすよ。僕が「OK」って言ったら技術的には問題ナシというわけです。

今回の映画を通して思ったのは映画撮影って卓球の団体戦みたい。みんなが協力して一つの目的に向かって動いていく。僕自身も「陽陽先生」ってみんなに声かけてもらって、役者の方々と飲みに行って、深く話しこんで。最後の日は泣いちゃいましたね。

映画「ミックス。」ではド派手なラリー戦も見どころの一つだ。「陽陽先生」の技術指導の成果はいかに。ぜひ大スクリーンで見てほしい。

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