文:ラリーズ編集部
森薗美月(花木卓球クラブ)が4月より高校卓球部の指導にあたる。と言っても監督や顧問に就任するということではない。外部指導員という形で指導に携わる。
外部指導員とは、学校の授業や部活動の指導に登用される学校外の人材のことで、教員数の減少や専門的な指導を行うことができる運動・部活動等の指導者不足を補うことが期待されている。
森薗美月が外部指導員に
森薗美月は、森薗政崇(BOBSON)のいとこにあたり、2016年全日本社会人選手権でシングルス優勝の実勢を持つ。2022年の全日本選手権でもプレーし、3回戦敗退後、全日本選手権からは引退することを明かしていた。その後参戦したスペインリーグでは、シングルス6戦6勝の活躍を見せていた。
写真:2022年全日本選手権の森薗美月(花木卓球クラブ)/撮影:ラリーズ編集部
今回、森薗美月が指導にあたるのは、静岡県の島田樟誠高校卓球部。4年前の男女共学化に伴い女子卓球部が創設され、2021年には全日本ジュニア女子の部出場を果たしている創部47年になる卓球部だ。
団体戦でも男子は2021年静岡県高校総体ベスト4、女子は静岡県高校選抜ベスト4、東海選抜出場と静岡県内で上位に入る。現在は、男女合わせて21人で個人、団体ともに全国大会出場に向けて日々活動している。
写真:島田樟誠高校卓球部/提供:島田樟誠高校卓球部
外部指導員のきっかけは森薗政崇社長のFPC株式会社
写真:島田樟誠高校卓球部/提供:島田樟誠高校卓球部
なぜ森薗美月が静岡県の高校で外部指導員として指導にあたるのだろうか。
島田樟誠高校女子卓球部の増田監督は「昨年森薗美月さんが静岡に講習に来た際に、本校でも講習をお願いしました。講習の内容がとてもわかりやすく、生徒目線で話をしてくださり、講習後の生徒の感想や表情を見て、再度来ていただけないかと思っていました。その中で静岡に本社があり、森薗政崇選手が社長をするFPC株式会社さんから森薗美月さんのコーチ委託の提案をいただいて、学校側にお願いをしたところ、バックアップをしてくれるということで今回の話が決まりました」と経緯を明かした。
基本的には練習時間が確保しやすい夏休み、春休みなどの長期休みのときの指導に加えて、定期的なリモートでの指導+練習メニューのコーディネートを依頼し、インターハイ予選や選抜予選などの試合に帯同してもらう予定だという。
写真:2022年全日本選手権の森薗美月(花木卓球クラブ)/撮影:ラリーズ編集部
女子卓球部の増田監督は「技術指導はもちろんですが、森薗美月さんが四天王寺高校などで経験したことを生徒に伝えてもらいたい。試合に勝つための準備の仕方、メンタル面を含めた戦術指導などに期待しています」と語る。
森薗美月も「私が培ってきた知識や経験を伝えていきたいと思います」と外部指導員に意気込んでおり、今後、島田樟誠高校卓球部が静岡から全国へはばたくきっかけとなるか注目だ。
写真:島田樟誠高校卓球部/提供:島田樟誠高校卓球部
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