卓球ニュース デュッセルドルフが優勝 水谷擁するオレンブルグは敗北【卓球・ECL2017/2018決勝】
2018.05.20
文:ラリーズ編集部
*写真はボルシア・デュッセルドルフのティモ・ボル(ドイツ)
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ヨーロッパチャンピオンズリーグ2017/2018決勝戦の結果
ヨーロッパチャンピオンズリーグの決勝戦第2戦が日本時間5/18(金)の21時30分から行われた。
ホームとアウェイでそれぞれ1試合ずつ行われる決勝戦。
水谷擁するロシアの名門クラブ・オレンブルグは初戦、ブンデスリーガ(ドイツのトップリーグの名称)の絶対王者・デュッセルドルフに対して、団体戦を2-3のスコアで敗れている。
オレンブルグが確実に優勝するためには、団体戦を3-0か3-1のスコアで勝たなければならない。
決勝第1戦目はこちらから
ECL決勝第2戦:オレンブルグ 1-3 デュッセルドルフ
第1戦:水谷隼 1-3 フェゲルル(オーストリア)
<スコア>
13-11/8-11/9-11/11-13
今回の試合は水谷のオレンブルグのホームで行われた。観客の期待を一身に背負い、水谷隼(5月度世界ランキング13位・木下グループ)が初戦に臨む。
対するはオーストリアのフェゲルル(同48位)。高い身体能力を生かして台から離れて返球し続けることができる粘り強いプレーヤーだ。
序盤は水谷のペースだった。水谷が鋭いコースに攻め、フェゲルルに攻める隙を与えず、第1ゲームを奪取した。
2ゲーム目以降は互いに台から離れ、激しいラリーの攻防が見られたが、フェゲルルのパワーに押し切られる形となり、水谷がこの試合を落としてしまう。
確実に優勝するためには1敗しかできないオレンブルグは、これで後が無くなった。
第2戦:オフチャロフ(ドイツ) 1-3 ボル(ドイツ)
<スコア>
11-7/11-13/8-11/7-11
5月の世界卓球から、怪我の影響からかやや不調の状態が続くオフチャロフ(同2位)がオレンブルグの2番手として登場した。対するデュッセルドルフはオフチャロフと並ぶドイツのエース、ティモ・ボル(同3位)だ。
オフチャロフは序盤からバックハンドのカウンターが冴えた。しかし、この日はオフチャロフのフォアハンドの精度が低く、守りの堅いボルに対して終始ミスが目立ち最後的にはボルが勝利した。
第3戦:サムソノフ 3-0 K・カールソン
<スコア>
11-7/11-7/11-9
ベラルーシの大ベテラン、サムソノフ(同24位)の対戦相手は前回の第1戦でオフチャロフを下し、波に乗るスウェーデンの大砲、K・カールソン(同18位)だ。
序盤はサムソノフのペースだった。カールソンのフォアサイド手前とバックサイド奥にサーブを散らし、カールソンの威力抜群のドライブを封じ込めて、第1、第2ゲームを連取。
第3ゲーム目、追い詰められたカールソンは、ハイリスクな攻撃を多用し、流れを奪う。
しかし大ベテランのサムソノフは冷静だった。カールソンのコースをうまく限定させ、カールソンの心地よい形で決めさせなかった。
最後はサムソノフの堅い守りを前に、カールソンがサーブミス。いい流れで水谷に繋いだ。
第4戦:水谷 0-3 ボル
<スコア>
5-11/7-11/7-11
迎えた第4戦。ここで水谷が勝てばまだ優勝のチャンスはある。
しかし、両チームの総ゲーム勝利数の関係で水谷はボルに2ゲームを取られた時点でオレンブルグの負けが決定するため油断は許されない。(得失点差でオレンブルグがこの団体戦を3-2のスコアで勝ち、かつ相手のチームよりゲームを落とした数が少なければ勝つことができる。)
序盤から守っていても勝てないと水谷は判断したか、積極的に回り込み、攻めていく。しかしボルは台から下がっても驚異の粘りで対応。ラリー戦でも厳しいコースを突き、水谷に流れを全く渡さなかった。
ここで少し消極的になってしまった水谷、ボルのミスを誘うことに成功するも、最後はボルの攻めの精度を前に第2ゲームを落とし、第4戦が終わる前に、デュッセルドルフの優勝が決まった。
卓球・ヨーロッパチャンピオンズリーグの制度
卓球のヨーロッパチャンピオンズリーグは団体戦にて行われ、全てシングルスの試合で、3人が出場し、5試合を行う。先に3勝をあげたチームが勝利する。
ヨーロッパ各リーグの上位チームが参戦し、現在は男子は16チームが出場。4チームずつ4つの組に分かれてホーム&アウェイでリーグ戦を行い、各組の上位2チームが決勝トーナメントに進出する。
決勝トーナメントはホーム&アウェイで2戦行い、2勝するか、1勝1敗で得失点差で上回ったチームが勝ち上がる。
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