文:ラリーズ編集部
<天皇杯・皇后杯2020年全日本卓球選手権 1月13日~19日>
14日、全日本卓球選手権は大会2日目を迎え、混合ダブルス3回戦に2連覇中の第1シード、森薗政崇(BOBSON)/伊藤美誠(スターツ)ペアが、中村廉(原田鋼業)/庄司有貴(中国電力)ペアをゲームカウント3-2で下し、4回戦へ駒を進めた。
2連覇中の王者ペアが接戦を制す
写真:森薗政崇(BOBSON)・伊藤美誠(スターツ)/撮影:ラリーズ編集部
前日「自分はずっとミックスをやっていて、左と組んでいるので動きはすごくいい感じだと思う」と語っていた伊藤は、速い打点で中村のドライブ、庄司のカットを打ち抜き、森薗も威力あるドライブを振りぬき、2ゲームを連取する。
このままストレートで行くかと思われた試合だったが、日本リーガーの中村/庄司ペアも意地を見せる。試合後、庄司が「3ゲーム目からは吹っ切れてお互い思い切って攻めていけたり変化をつけたりできた」と言うように、庄司の変化と中村のカウンタープレーが決まり始める。王者ペアに対して2ゲームを取り返し、最終第5ゲームに勝負の行方はもつれ込んだ。
勝負の第5ゲームは「大事なところでミスしなくなった」(中村)と何度も激戦を制してきた森薗/伊藤ペアが、要所を締め、11-4でシャットアウト。3連覇を目指す絶対王者が接戦を制した。
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森薗/伊藤は「打点やスピードが凄い」
写真:中村廉(原田鋼業)・庄司有貴(中国電力)/撮影:ラリーズ編集部
敗れた庄司は試合後「1点でも多くとろうという気持ちで入った。(3ゲーム目からは)私のカットやツッツキで思い切って変化をつけたのが効いた。入れに来たところを中村君が強く攻めてくれたコンビネーションが良かった」とフルゲームにもつれた接戦を振り返った。
中村も「1,2ゲーム目は、相手が凄い方なのでそれに押されて、自分たちのプレーできなかったが、3ゲーム目からは自分たちのプレーができてゲームがとれた。3,4ゲーム目は庄司さんが変化をつけたので、コースが限定されてブロックをしやすかった。ただ、カウンターしづらいループドライブのコースの配球で5ゲーム目は最後までやられた」と敗因を述べた。
世界でも活躍する森薗と伊藤に関して「打ってくるかと思ったら丁寧に入れてきたり、長さを調節してきたりして上手く打たされて崩された」(庄司)、「二人とも打点が早くて、1、2ゲーム目は伊藤美誠選手の打点の早さに全然反応できなかった。森薗選手もパワーが凄い。打点やスピードが凄いなと思った」(中村)と二人のプレーを称賛した。
全日本2連覇の王者に対し、今回の対戦のように対戦相手はチャレンジャーの気持ちで向かってくることになる。その勢いを跳ね返し3連覇を掴み取ることができるか。森薗/伊藤ペアは、本日18時50分から8強入りをかけ4回戦に臨む。
詳細スコア
写真:中村廉(原田鋼業)・庄司有貴(中国電力)/撮影:ラリーズ編集部
〇森薗政崇(BOBSON)/伊藤美誠(スターツ) 3-2 中村廉(原田鋼業)/庄司有貴(中国電力)
11-5/11-5/10-12/4-11/11-4