文:ラリーズ編集部
2017年、史上最年少で優勝を果たした平野美宇(日本生命)は五輪イヤーの全日本で4年ぶりの女王返り咲きを狙う。
2020年は平野にとって歯がゆい一年だった。全日本では5回戦で出澤杏佳(大成女子高)に敗れてベスト32。また、パンデミックに伴う大会中断期間には腰を痛め、9月の「2020JAPANオールスタードリームマッチ」と11月のITTFファイナルを続けて欠場することになってしまった。
平野にとっては中断明けの初戦となる全日本。本記事では、彼女の女王奪還への道を紹介する。
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2年連続敗退 鬼門の5回戦
写真:庄司有貴(中国電力)/撮影:ラリーズ編集部
スーパーシードの平野にとっては初戦となる4回戦を突破すると、直近2年連続で敗退となっている鬼門の5回戦を迎える。19年の5回戦では当時14歳の木原美悠に敗れ、20年の5回戦では高校生の出澤と、年下に下剋上を許してしまった。
今大会の5回戦では、カットマンの庄司有貴(中国電力)や菅澤柚花里(四天王寺高)のブロックの勝者と対戦する。平野にとっては復帰後2試合目でもあり、相手が誰であってもこの5回戦が一つの関門となる。
6回戦で木原美悠と対戦か
写真:木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)/撮影:ラリーズ編集部
鬼門の5回戦を突破した次の6回戦では2年前に敗れた木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)との対戦が有力だ。木原は昨年の全日本では8強。そしてTリーグ3rdシーズンでは12月末までに行われた試合でリーグ2位の9勝を挙げており、16歳にして実力は国内トップレベルだ。
平野としては2年前のリベンジを果たし、優勝への道を突き進みたいところだ。
写真:橋本帆乃香(ミキハウス)/撮影:ラリーズ編集部
続く準々決勝では橋本帆乃香(ミキハウス)らがいるブロックの勝者と、そして準決勝では石川佳純(全農)らのブロックの勝者と対戦する組み合わせとなっている。
ケガからの回復は順調 力を蓄えた平野の活躍に注目
平野は昨年に腰を痛めてから大会には参加せず、2020年のTリーグにも一切出場していないが、ケガからの回復は順調のようだ。
写真:村上恭和総監督(日本生命)/撮影:ラリーズ編集部
平野が所属するTリーグ・日本生命の村上恭和監督は12月25日、Tリーグ後の取材で「(平野は)練習を再開しています。全日本に臨むために集中して、今はTリーグは出ず、全日本では普段の力を発揮できるようになっていると思います」と平野の復調をアピールしている。
復帰初戦の全日本を4年ぶりの優勝で飾り、五輪イヤーを最高の形でスタートさせることができるか。強くなった平野の活躍に注目だ。