<京都府高等学校卓球選手権大会(夏期大会) 8月18日~19日・三段池公園体育館>
19日、京都府高等学校卓球選手権大会(夏期大会)が大会最終日を迎えた。今大会は高校総体の代替大会の位置づけで、従来なら引退している高校3年生の参加が認められている。
3年生最後となった大会で、福知山成美高校3年の大槻愛花が女子シングルス優勝を果たした。男子シングルスでは星優真(東山・2年)が栄冠を手にしている。
>>男子シングルスの結果はこちら 星優真(東山)が男子単V 張本智和と同クラブで腕を磨いた左腕
新型コロナウイルス対策を徹底した高校生のための大会
新型コロナウイルス感染予防のため、今大会は無観客開催。他にもベンチコーチなし、試合後の握手なし、応援でも声を出さないなど徹底した対策の中、試合が実施された。
インターハイ常連校の東山高校卓球部宮木監督が中心となり、卓球の試合をネット生中継で配信する会社Labolive(ラボライブ)を招聘。地方大会ながらインターネット中継で1回戦から全試合生配信を実現した。
写真:コートごとにカメラが設置され、全試合が中継された/撮影:ラリーズ編集部
この方式は、新型コロナウイルスの感染予防を考慮した中で試合を実施する“京都モデル”とも言えるだろう。
福知山成美高校3年・大槻が優勝
写真:大槻愛花(福知山成美・3年)/撮影:ラリーズ編集部
大会2日目、女子シングルスでは、第1シード・福知山成美高校の大槻が龍谷大平安高校勢を押しのけて見事優勝を掴み取った。
写真:大槻を追い詰めた杉永百々香(龍谷大平安)/撮影:ラリーズ編集部
準決勝では1年生サウスポーの杉永百々香(龍谷大平安)の思い切った攻めに苦戦するも、しゃがみ込みサーブ、バックの異質を活かしたフォアスマッシュ、コースを突くブロックで大槻がフルゲームの接戦を制した。
写真:しゃがみ込みサーブでサービスエースを連発した大槻愛花(福知山成美・3年)/撮影:ラリーズ編集部
決勝ではゲームカウント3-1で龍谷大平安の崎山雪音を下し、大槻は3年生最後の大会で嬉しい優勝を飾った。
「感謝の気持ちを持って楽しんでプレー」
写真:大槻愛花(福知山成美・3年)/撮影:ラリーズ編集部
試合後、大槻は「新型コロナウイルスの影響で練習できない期間があったり、他の県では開催されなかったりする中、京都府では試合を開催していただいて、その中で優勝することができたのですごく嬉しかったです」と大会を振り返った。
写真:大槻愛花(福知山成美・3年)/撮影:ラリーズ編集部
高校3年生、最後の夏に懸けて練習を積んできた中、新型コロナウイルスの影響でインターハイが中止となった大槻。
「インターハイ予選がなくなったときは悔しくて、今まで何のために頑張ってきたんだろうという気持ちがありました。でも、ここで卓球人生が終わるわけではないので、試合が開催されることを信じて今日まで頑張ってきました」と苦しかった心境とともに前向きに取り組んできた日々を明かした。
写真:大槻愛花(福知山成美・3年)/撮影:ラリーズ編集部
高校生活最後の試合で優勝し「(決勝は)試合させていただけることや、家族、指導者の方に感謝の気持ちを持って楽しんでプレーをしようと思いました。大学でも卓球をするつもりなので、ここで優勝したことを自信に変えてこれからも楽しんでいこうと思います」と笑顔で次のステージでの活躍を誓った。
“京都モデル”での大会開催
新型コロナウイルスの影響で、インターハイや各都道府県の予選が中止となり、高校生たちは行き場のない思いを抱えていたことだろう。
そんな中、東山高校卓球部の宮木監督ら京都府高体連卓球専門部の「少なくとも3年生を救済する試合をできないか」という熱い思いから実現した今大会。無観客でもラボライブを利用することで試合観戦ができるなど、選手だけでなく関係者にも最大限の配慮が施された。
写真:「成功させよう!京都モデル」のオリジナルTシャツ(写真は東山高校・宮木監督)/撮影:ラリーズ編集部
大人が試合開催に向けできる限りの努力をし、1年生は初めての大会として、2年生は新チームでの大会として、3年生は高校生活最後の大会として、思い切りプレーした。感染予防を徹底したため、ベンチコーチ不在など通常とは異なる形式が多くなったが、試合を終え帰路につく高校生たちは、清々しい笑顔を浮かべていた。
写真:笑顔を見せる大槻愛花(福知山成美・3年)/撮影:ラリーズ編集部
女子シングルス結果
準決勝
〇大槻愛花(福知山成美・3年) 3-2 杉永百々香(龍谷大平安・1年)
大村風葉(龍谷大平安・2年) 0-3 〇崎山雪音(龍谷大平安・2年)
写真:準優勝となった崎山雪音/撮影:ラリーズ編集部
決勝
〇大槻愛花 3-1 崎山雪音
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