水谷/伊藤、平野/芝田 ワールドツアー制覇まであと1勝<卓球・チェコオープン 5日目見どころ> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:水谷隼(木下グループ・写真左)と伊藤美誠(スターツ・写真右)/提供:ittfworld

大会報道 水谷/伊藤、平野/芝田 ワールドツアー制覇まであと1勝<卓球・チェコオープン 5日目見どころ>

2019.08.24

文:ラリーズ編集部

<ITTFワールドツアー・チェコオープン 2019年8月20日~8月25日>

大会4日目にあたる23日、男女シングルス2回戦と、ダブルス全種目の準決勝までが行われた。

日本男子、ドイツ勢に敗れる

男子シングルスでは水谷隼(8月世界ランキング14位・木下グループ)が、急成長中のパトリック・フランチスカ(同15位・ドイツ)と対戦した。フランチスカの両ハンドドライブのカウンターに苦しみながらもゲ-ムカウント3-1でマッチポイントを握ったが、そこから逆転負けを喫した。

宇田幸矢(同102位・JOCエリートアカデミー/大原学園)は、“ドイツの皇帝”と呼ばれるティモ・ボル(同8位)と対戦。善戦むなしくストレートで敗れた。

一方平野友樹(同116位・協和キリン)が、ブルガリアオープンの覇者・張本智和(同5位・木下グループ)を破ったクリスチャン・プレテア(同115位・ルーマニア)にフルゲームの激闘の末勝利し、日本男子で唯一ベスト8に進出した。

石川佳純、中国選手との激戦制しベスト8

石川佳純(同6位・全農)は2回戦で中国の劉曦(リュウシー・同148位)と対戦。わかりづらい巻き込みサーブで相手を翻弄すると積極的にフォアドライブで点を稼ぎ、ゲームカウント4-2で勝利した。

一方で、中国選手を破って勝ち残った佐藤瞳(同17位・ミキハウス)は馮亜蘭(フォンヤーラン・同341位・中国)と対戦。1ゲーム目を先制したものの、勝機を見出せずゲームカウント1-4で敗れた。

またブルガリアオープンでのリベンジをかけて伊藤美誠(同8位・スターツ)は陳幸同(チェンシントン・同21位・中国)と対戦したが、ゲームカウント2-4で敗れ、リベンジは達成できなかった。

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24日は大会5日目を迎え、男女シングルス準々決勝と、ダブルス全種目の決勝が行われる。

男子試合 組み合わせと見どころ


写真:平野友樹(協和キリン)はどこまで勝ち上がれるか/提供:ittfworld

男子シングルス準々決勝

平野友樹 - 林昀儒(チャイニーズタイペイ)
李尚洙(韓国) - ティモ・ボル(ドイツ)
ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ) - パトリック・フランチスカ(ドイツ)
アレクサンダー・シバエフ(ロシア) - ウーゴ・カルデラノ(ブラジル)

男子ダブルス決勝

趙大成/李尚洙(韓国) - 廖振珽/林昀儒(チャイニーズタイペイ)

男子シングルスでは、平野友樹がT2ダイヤモンド優勝の林昀儒(リンインジュ・同13位・チャイニーズタイペイ)と対戦。平野は予選から勝ち上がっており、張本智和を破った選手にも競り勝っている。ポテンシャルの高さは十分通用するはずだ。平野と林昀儒、準決勝にコマを進めるのはどちらか必見だ。

またドイツのティモ・ボル李尚洙(イサンス・同18位・韓国)と対戦する。意外にも対戦経歴があまりない2人だが、衰え知らずのボルが2勝0敗で勝ち越している。一方の李尚洙は2連敗していたシモン・ゴジ(同20位・フランス)に勝利しており、好調。ボルが3連勝するか、はたまた3度目の正直で李尚洙が初勝利を挙げるのか見逃せない。

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女子試合 組み合わせと見どころ


写真:平野美宇(日本生命・写真左)と芝田沙希(ミキハウス・写真右)はツアー初制覇なるか/提供:ittfworld

女子シングルス準々決勝

石川佳純 - 何卓佳(中国)
平野美宇 - 劉瑋珊(中国)
田志希(韓国) - 馮亜蘭(中国)
ソフィア・ポルカノバ(オーストリア) - 陳幸同(中国)

女子ダブルス決勝

平野美宇/芝田沙季 - 顧玉婷/木子(中国)

女子シングルスでは、石川佳純がブルガリアオープンで敗れている何卓佳(フーズオジャー・同19位・中国)と再戦。ブルガリオープンではバック対バックのラリーで何卓佳を崩す糸口が見つからず、各ゲーム競り合いながらも落としてストレート負けを喫している。リベンジに燃える石川は何卓佳に勝利なるか注目だ。

2回戦をストレートで勝ち上がった平野美宇(同10位・日本生命)は中国の劉瑋珊(リュウウェイシャン・同255位)と対決。劉瑋珊は1回戦で加藤美優(同26位・日本ペイントホールディングス)に勝利すると、その後も馮天薇(フォンティエンウェイ・同12位・シンガポール)にも勝利するなど、その実力は世界のトップレベルに匹敵する。国際大会の出場が少なく、情報が少ない相手だが、平野は勝利なるか期待だ。

また女子ダブルスの決勝はブルガリアオープン決勝のリベンジマッチとなった。ブルガリアオープンでは平野美宇/芝田沙季(同20位・ミキハウス)が善戦したもののチャンスを作れずにストレートで敗れている。苦しい試合を乗り越えた平野/芝田は、決勝でリベンジを果たし、ツアー初制覇なるか期待がかかる。

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混合ダブルス決勝


写真:ツアー2連覇まで1勝となった水谷隼(木下グループ・写真左)と伊藤美誠(スターツ・写真右)/提供:ittfworld

水谷隼/伊藤美誠 - 趙大成/申裕斌(韓国)

混合ダブルスの決勝は韓国の趙大成(チョデソン・同200位)/申裕斌(シェンユービン・同124位)との対決となった。韓国ペアは、ブルガリアオープンで水谷/伊藤ペアが苦戦したオーストリアペアや、決勝で戦った中国ペアに勝利しており、実力は伯仲している。ツアー2連覇に期待がかかる水谷/伊藤は決勝でも息のあったプレーで相手を圧倒できるか必見だ。

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