写真:左から佐藤瞳、石川佳純、平野美宇、伊藤美誠/撮影:森田直樹/アフロスポーツ
大会報道 石川佳純「ダブルスで進歩」準決勝・韓国戦に向け手応え<JA全農 卓球チームワールドカップ>
2019.11.09
文:ラリーズ編集部
<JA全農 2019ITTFチームワールドカップ東京大会 2019年11月6日~11月10日>
11月8日、JA全農2019ITTFチームワールドカップ東京大会は、男女団体戦の準々決勝が行われた。
日本男子は試合がなかったが、日本女子はヨーロッパ選手権優勝のルーマニアと対戦。予選2試合と同様に3ー0のストレートで勝利し、男子に引き続きメダルを確定させた。
キャプテン石川、意地を見せて2点取り
写真:2点取りでメダル獲得に貢献した石川佳純(全農)/提供:Ittfworld
試合は平野美宇(日本生命)/石川佳純(全農)のダブルスが1ゲーム目を先制されて幕開けとなった。しかし苦しい展開となって迎えた2ゲーム目をデュースで制しきると一気に流れを掴み、ゲームカウント3ー1で勝利した。
石川は試合後「ダブルス的にはスタートはすごく悪かったと思います。(2ゲーム目も7ー8で追い詰められた)そこから作戦やコース取りなどを切り替えて、2人で励まし合っていいプレーを出せたとこが一番進歩を感じられた部分かな」とダブルスで手応えをつかんできている様子だった。
続く伊藤美誠(スターツ)も1ゲーム目の出足からうまく勢いづけない展開に。しかし冷静なプレーで1ゲーム目をデュースで奪うと、その後は実力通りのプレーでヨーロッパの強敵ベルナデッタ・スッチを下したのはさすがと言えよう。
勝利に王手をかけて次の試合に臨んだのはキャプテンの石川佳純だ。対戦相手は2010年以降対戦はないものの1勝3敗と負け越しているドデアン・モンテイロだ。
1ゲーム目を奪い、2ゲーム目も順調に試合を運んでいたが終盤でややペースを乱し、逆転でゲームを奪われる。その後もシーソーゲームとなって迎えた最終ゲーム。
ドデアンに先行される苦しい展開となるも、粘り強く得点を重ね、5ー3でリードを奪ってチェンジコートを迎える。その後も気迫のこもったプレーで相手に付け入る隙を与えずに、苦手な相手への劇的な勝利を収めた。
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次戦はライバル・韓国と
写真:韓国のカットマン徐孝元/提供:ittfworld
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メダルを確定して臨む準決勝では、ウクライナに勝利した韓国と対戦する。
2018年世界選手権以来の対戦だが、世界選手権では北朝鮮との合同コリアとしての対戦だった。今回は韓国選手のみでの対戦となり、カットマンで世界ランキング最高位の徐孝元(ソヒョンウォン・11月世界ランキング16位)や、田志希(チョンジヒ・同20位)らなど実力者ぞろいだ。
写真:伊藤美誠(スターツ)/提供:ittfworld
伊藤美誠は「東京の舞台でたくさんの方の応援の中で試合できることが本当に楽しみです。どの選手と試合をしてもいいようにしっかりと準備して行きたいと思っています」と話す。
1年後の東京五輪の前哨戦となる今大会で、中国の待つ決勝に向けて勝利なるか期待が高まる。