文:ラリーズ編集部
<T2ダイヤモンド2019シンガポール 2019年11月21日〜24日>
21日、T2ダイヤモンドシンガポール大会が開幕。男子シングルス1回戦では、パトリック・フランチスカ(11月世界ランキング16位・ドイツ)と李尚洙(イサンス・同18位・韓国)が対戦した。デュースなしの11点先取の7ゲームマッチで、試合時間が24分を超えると、5点先取のFAST5形式となる特殊な形式で行われるT2ダイヤモンド。フランチスカが勝負所で思い切った攻撃を仕掛け、4-1で勝利を収めた。
フランチスカ、勝負強さ光る
写真:強烈なバックハンドを随所に見せた李尚洙/撮影:ラリーズ編集部
この2人は、過去に世界卓球2018団体戦準決勝の第1試合で対戦。このときは、李尚洙が打点の早いバックハンドを炸裂させ、3-1で危なげなく勝利している。
今回の試合は、1ゲーム目、フランチスカの強烈なバックハンドが火を吹く。李尚洙のイージーミスも目立ち、フランチスカがあっさり11−2で先取。
2ゲーム目序盤も、フランチスカは台上ではチキータ、台から離れても強烈なバックドライブを打ち込み、リード。しかし李尚洙も短いボールをフォア前に集めチキータを防ぎ、ラリーでも得点し、追い上げを見せる。10−10の競り合いとなったが、勝負どころでフランチスカは、李尚洙のフォア前の短いサーブを読み、回り込んでフォアクロスへのチキータを決め、見事に奪取。ゲームカウント2−0とリードする。
3ゲーム目、これ以上離されたくない李尚洙は徹底してフランチスカのフォア前をつき、チキータをさせない。バックドライブも鋭さを増し、リードを奪う。しかし、5-9で李尚洙のサーブが台からわずかに出たのをフランチスカが見逃さず、しっかり得点。これで流れがガラリと変わったか、8−9の場面では、フランチスカが李尚洙のスマッシュを後陣から回り込んでフォアカウンターで抜き去るというスーパープレーも見せ、このゲームも10-10の接戦となる。
勝負の一点、フランチスカはこれまで1本も見せなかったフォアへのロングサーブで得点し、ガッツポーズ。抜群の勝負勘を遺憾無く発揮した。
しかし開き直った李尚洙も意地を見せる。前陣を死守し、強烈なバックドライブ、フォアのカウンターで4ゲーム目を取り、試合はFAST5へ。
5ゲーム目、気合を入れ直したフランチスカは、強烈なチキータで得点を重ねる。李尚洙もバックカウンターを見せ追いすがるが、最後もフランチスカはフォア前のサーブを強烈なチキータで得点。4-1でフランチスカの勝利に終わった。
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詳細スコア
○パトリック・フランチスカ(ドイツ)4-1 李尚洙(韓国)
11-2/11-10/11-10/4-11/5-3