文:ラリーズ編集部
<T2ダイヤモンド2019シンガポール 2019年11月21日~11月24日>
24日、T2ダイヤモンドは大会最終日を迎え、男子シングルス3位決定戦に張本智和(木下グループ)が登場した。張本は中国の林高遠(リンガオユエン)と対戦。ゲームオールに及ぶ大激戦を制し3位入賞を決めた。
T2ダイヤモンド特別ルール
T2ダイヤモンドは、7ゲームマッチのシングルス形式だが、従来の卓球のルールとは異なり、デュースなしの1ゲーム11点先取で行われる。また、試合時間が24分を越えた場合は1ゲーム5点先取のFAST5へと移行する。
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「粘ることを考えていた」
写真:張本智和(木下グループ・写真手前)と林高遠(中国)/撮影:ラリーズ編集部
過去1勝2敗と負け越している林高遠に張本が挑んだ。第1ゲーム、張本は6-2とリードを奪うも林高遠が5連続ポイントで逆転に成功する。林高遠は、バックハンドを広角に打ち分けるなど得点を重ね第1ゲームを奪った。第2ゲームは林高遠のワンサイドゲーム。このゲーム、張本は3点しか取ることができなかった。
写真:林高遠(中国)/撮影:ラリーズ編集部
ゲームカウント0-2とリードされた張本、第3ゲームはフォアハンドを中心に得点を重ねリードを広げる。その勢いのまま第3ゲームを奪いゲームカウント1-2に詰め寄った。
第4ゲーム、5-4で林高遠がタイムアウトを取る。その後も両者譲らず点を重ねていき10-10となる。10-10となった場面で張本がタイムアウト。大事な一本は、林高遠が中陣から攻めて張本が守る展開に、最後は林高遠がバックハンドをうまくヒットさせられず張本の得点に。緊迫した場面で粘った張本がゲームカウント2-2に追いついた。
第5ゲームからはFAST5が適用され5点先取に。第5ゲームは林高遠のネットで点を失う不運もあったが積極的に攻めてこのゲームを獲得した。第6ゲームは、林高遠が意地を見せゲームカウント3-3と追いつかれた。
写真:バックハンドを振りぬいた張本智和(木下グループ)/撮影:ラリーズ編集部
第7ゲームは、張本がサーブから台上でバックハンドを振り抜き3-1。2球目をドライブした球を林高遠がドライブをネットにかけ4-1、張本がマッチポイントを握る。ここから2連続得点を許すも、最後は林高遠がチキータした球を林高遠のバック側へフォアドライブを振り抜いた。勝利の瞬間、この試合一番の雄叫びを見せ喜びを大爆発させた。
張本は、準決勝で許昕(シュシン・中国)に敗れるも、3位決定戦で林高遠に勝利。世界の実力者集うT2ダイヤモンドで3位入賞を果たした。
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試合後コメント
写真:勝利の瞬間、喜びを露にした張本智和(木下グループ)/撮影:ラリーズ編集部
最初の2ゲームを取られ窮地に追い込まれた張本。「(昨日の丹羽孝希戦も)0-2からだった。吹っ切れてノンプレッシャーでプレーできたことが良かった」と語り、先手を取られても挽回できる精神面の強さがそこにはあった。
写真:張本智和(木下グループ)/撮影:ラリーズ編集部
今後の大会については、「今回のようにベスト4には必ず入りたい。ワールドカップは3位に、グランドファイナルは2連覇できるようにしっかり目標を持って頑張りたい」と先を見据えた。
また「3位と4位はオリンピックでは全然違う。しっかり勝ち切らなければいけないと思っていた。諦めずに粘って戦うことができたのは次の大舞台にも繋がると思う」と3位決定戦で勝利することを強く意識して試合をしたことを明かした。
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詳細スコア
写真:林高遠(中国)/撮影:ラリーズ編集部
○張本智和 4-3 林高遠(中国)
8-11/3-11/11-6/11-10/5-3/3-5/5-3