張本智和、中国勢の牙城崩せるか<卓球カタールオープン単・見どころ> | 卓球メディア|Rallys(ラリーズ)

写真:ハンガリーオープンの張本智和/提供:ittfworld

大会報道 張本智和、中国勢の牙城崩せるか<卓球カタールオープン単・見どころ>

2020.03.02

文:ラリーズ編集部

<ITTFワールドツアープラチナ・カタールオープン 2020年3月3日~3月8日>

伊藤美誠(スターツ)と張本智和(木下グループ)のアベック優勝で幕を閉じたハンガリーオープン。そこから約1週間後の3月3日から、今度はカタールオープンが開幕する。

今大会は、1月に行われたドイツオープンと同じく、獲得ポイントの高いプラチナ大会。そのため、中国トップ選手も軒並み参戦し、ハイレベルな試合が数多く見られるだろう。今回は、そんなカタールオープンの男女シングルスの見どころを紹介する。

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男子シングルス見どころ

日本勢は7人がエントリーし、張本智和、丹羽孝希(スヴェンソン)、水谷隼(木下グループ)が本戦から出場する。

張本は、今大会第5シードで参加する。ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)、宇田幸矢(JOCエリートアカデミー/大原学園)を連破して優勝したハンガリーオープンでは、大会を通して好調な様子が伺えた。今大会でも、その好調を維持したまま勝ち進んでいけるか。


写真:ハンガリーオープンの丹羽孝希/提供:ittfworld

ハンガリーオープンでは無念の初戦敗退を喫してしまった丹羽。東京五輪代表として、五輪本番までの限られた実戦の場を有効活用し、結果を残していくことが期待される。

怪我により、ハンガリーオープンはシングルス初戦で棄権せざるを得なくなった水谷。怪我の状態が心配されるが、丹羽と同じく、限られた実戦の場を活かして、五輪本番に向けてコンディションを上げていけるか。


写真:ハンガリーオープンの宇田幸矢/提供:ittfworld

予選からの参加となるが、ハンガリーオープン準優勝の宇田にも注目したい。昨シーズン終盤からコンスタントにワールドツアー本戦へ勝ち進んでいる18歳の若武者は、ハンガリーオープンでは世界ランキング23位(2020年2月現在)のリアム・ピッチフォード(イングランド)に勝利するなど、着実に力をつけてきている。今大会も、本戦進出を目指す。

そんな日本勢の前には、世界ランキング1位の樊振東(ファンジェンドン)、ドイツオープン優勝の許昕(シュシン)を初めとする中国トップ選手や、ウーゴ・カルデラノ(ブラジル)、マティアス・ファルク(スウェーデン)といった、世界のトップ選手が壁として立ちはだかる。

日本勢にとっては、ハンガリーオープンより厳しい戦いを強いられることは間違いないが、逆にここで勝利を掴めたなら、選手にとって大きな自信に繋がるに違いない。一戦一戦、要注目だ。

女子シングルス見どころ

日本勢は14人がエントリーし、伊藤美誠、石川佳純(全農)、平野美宇(日本生命)、佐藤瞳(ミキハウス)が本戦から出場する。


写真:ハンガリーオープンの伊藤美誠/提供:ittfworld

今大会第3シードを獲得し、上位進出が期待される伊藤。ハンガリーオープンでは圧倒的な力で勝ち進み、鄭怡静(チェンイーチン・チャイニーズタイペイ)との決勝もフルゲームの熱戦を逆転で制して、持ち前の勝負強さも見せつけた。日本勢最上位である世界ランキング3位の実力を今大会でも遺憾なく発揮できるか。

鄭怡静にフルゲームの末惜しくも敗れ、ハンガリーオープンベスト4となった石川も、プラチナ大会の今大会はいつも以上に気合いが入っているだろう。持ち味である、劣勢になっても最後には勝利を掴む抜群の安定感を武器に、一戦でも多く勝ち続けられるか。ハンガリーオープンは共にベスト8だった平野と佐藤。実力を発揮して、上位進出を狙う。


写真:ドイツオープンの陳夢/提供:ittfworld

そんな日本勢のライバルとしては、陳夢(チェンムン・中国)、孫穎莎(スンイーシャ・中国)、王曼昱(ワンマンユ・中国)、馮天薇(フォンティエンウェイ・シンガポール)、ソフィア・ポルカノバ(オーストリア)など、アジア、ヨーロッパのトップ選手が挙げられる。ハイレベルな戦いが予想されるカタールオープン。激戦を制して栄冠を掴むのは果たして。